「夢」を大人買い

-今月のホビー日記・2025年9月-




9月30日(火)

大学で打ち合わせがあるんで埼京線に乗ると、なにやら正面が妙な具合。降りるときに後端を見送ると、乗務員室部分がウグイス色にラッピングされている。ヘッドマークも付いていて、埼京線40周年記念号とのこと。初期に使われていたウグイス色の103系のイメージで、記念ラッピングしたものらしい。山手線が環状運転100周年記念で、103系と205系の「似顔絵」をラッピングするのは知っていたが、埼京線のこういうのもあったのか。なんと本日が初日なのね。運がいいな。京成の3200形以来だな。E233のウグイス色はないのだが、あまりユニークな感じがしないところが面白い。

9月29日(月)

長津田まで甲種輸送されていた東京メトロ18000系18116Fが、5輌づつに二分割して27日・28日の二日がかりで田園都市線内を鷺沼まで回送された。牽引したのは9000系9013Fとのこと。有効長を考えると5輌編成の9000系での牽引はわかりやすいが、TOQiのデヤ7500・7550じゃないのね。Tが2輌増えても、3Mのほうがいいのかな。

9月28日(日)

「軽便祭」を見に綿商会館へ。綿商会館も、最近ではすっかりマニアックなイベントの会場として定着してしまった感じ。軽便祭はだいたい毎年見に行っているが、展示を見たりモノを買ったりというよりは、知り合いに行くのが目的という感じ。地方在住でこういうイベントの時しか会えない人というのもそれなりにいるし。まあ最近はSNSがあるから概況は伝わってくるので、首都圏在住の人とそんなに変わらないという話もあるが。ということで、今回も挨拶と与太話に終始した時間であった。

9月27日(土)

山手線環状運転100周年記念のラッピング列車が姿を現したが、これは笑える。E235の正面が真っ平なのを利用して、103系と205系の顔の下半分を描いた絵をそこに貼っ付けただけ。漫画の似顔絵のお面をつけたような感じ。でも逆にこれをマジでやるというのは結構楽しいぞ。電車に乗ろうとして偶然出会ったなら、吹き出しちゃうかも。ところで、昨日は出かけた帰りに銀座線に乗ったらレトロ車39Fと出会う。備忘録として。

9月26日(金)

西武池袋線最後の黄色い電車だった2000系2071Fが、40000系8輌車の新製に伴う玉突きで新宿線系統に転属。これで池袋線の本線系からは黄色い電車がいなくなってしまったことになる(2000系ということでは「茶車」がいるが)。西武というと「中古の西武」の伝統を今に受け継ぐ「サステナ車」がもっぱら話題だが、ちゃんと新車も発注しているんだよということか。まあ、新宿線系統が後回しという感じもするが、そもそも2000系は新宿線がオリジナルなので、これはこれでいいのかも。

9月25日(木)

JR東日本が、京浜東北・根岸線と中央・総武緩行線で2027年春からワンマン運転を実施すると公式発表。2024年に発表した主要線区で2030年頃までのワンマン運転化計画の第二弾として、2025年3月に開始した常磐線(各駅停車)と南武線に続くもの。で運行を開始した。今回の発表はその第2段階に当たる。京浜東北・根岸線では同時にATOも導入し、自動運転も実施する。ワンマン化に伴い、中央・総武緩行線に残っていたE231系0番台は、山手線のE235系の余剰車により置き換えられ他線区に転出する模様。

9月24日(水)

16番天プラベースのC5551号機の今度は非公式側を、駐泊場のジオラマにて撮影。51号機は戦前から九州に配属されており、九州のC55に結構いる、1960年頃に東北地区の玉突配転で余剰になったC55をかき集めた一連のカマではない。のだが、他に例を見ない逆止弁のランボード脇への移設(長野工場や土崎工場といった豪雪地では見られる改造)を始め、類を見ない独自のパイピングが特に非公式側で目立つ。前の持ち主がつけたものもあるし、再生時に付け加えたものもあるが、けっこう個性が際立っている。まあ、ぼくが最初に撮影したC55形式も51号機だったりするし。

9月23日(祝・火)

JR西日本のD51200号機が、撮影用の臨時列車として山口線で運転されたニュースが入ってきた。修理が終わったらしいことは聞き及んでいたのだが、はっきりと走行中の写真が出てきたことで、復活が確認できて喜ばしい限り。比較的短時間で修理できたことになるが、一体過熱の原因は何だったんだろう。どうやら軸受の潤滑油切れのようだが、正式な原因発表はないまま修理が終わってしまったのでそっちの方はまだ謎だ。

9月22日(月)

昨21日に道東地域で発生した線状降水帯による記録的な豪雨のため、JR北海道根室線で広範な路盤流出等が発生し、本日から池田-釧路間が当面運休となった。復旧には相当な時間がかかる模様で、運転再開は来週以降10月に入ってからとなる可能性も高い。しかし、弱り目に祟り目というか、JR北海道も天災にまでいじめられるという悲惨な状況だなあ。

9月21日(日)

夏の毎週ライブ出演月間も一段落して、今月後半からは秋のイベント月間。音楽関係以外のイベントも多くなる。運転会もいくつか入っているが、いつも参加している運転会は毎回同じものというわけには行かないので、何か新ネタを出す必要がある。運転会用の16番の量産品もそれなりに持ってはいるが、やはりらしいのをといえば蒸機だし、どうせなら少し手をいれた車輌の方がいいし、となるとだんだんネタが絞られてしまう。今回は天プラベースのC5551号機ということにして、早めの調整を行う。やはり運転会に持って行くのなら、事前にチェックして調整するのがマナーというもの。もともと51号機風に加工されていた中古品を修理再生するときに若干手を加えてそれらしさを増したもの。量産品の楽しみ方としてはこういうのは手軽で面白いのだが、量産品も高くなったよなあ。作業が終わったところで、16.5mmの「転車台のジオラマ」にて記念撮影。

9月20日(土)

秋のイベントシーズンに入ってきた分、この週末もいろいろな鉄道イベントが開かれている。しかし、昔のファンから考えるとこれで客が集まるのかと思ってしまうものも結構多い。東京車両センターで開かれた「E235系撮影会」は、現行現役の車輌を並べて撮影・乗車ができるだけで、18000〜25000円だもんな。それでお客さん集まってビジネスとして成立しちゃうんだからなあ。まあ、最近じゃ施設内に入れるというだけでも付加価値になってるんだろうな。キハ110系が高崎-宮原間を走る「TAKASAKI Line Yell 110」も、確かに倉賀野-高崎間の快走を考えると、あれに長時間乗るという魅力は感じるものの、片道11000円のツアー商品だからなあ。臨時列車で普通料金+指定料金程度なら乗ってもいいけどなあ。まあ、そういう時代なんだろうな。

9月19日(金)

JR東日本、JR東海、JR西日本、JR九州の4社が共同で、各社のネット予約サービスの連携を実施することを発表。インターネット予約サービスは、JR東日本の「えきねっと」JR東海の「EXサービス」JR西日本の「e5489」JR九州の「JR九州インターネット予約サービス」と、その運営の経緯から各社ごとに異なるシステムで運用されてきたが、これらの相互連携を図りポータル的に各社サービス間のシームレスな連携を図れるようにする。但し予約システムそのものは各社のものを利用するので、連携先のサービスのIDを持っていることが必要となる。第一弾として「EXサービス」と「e5489」間で2026年度中にサービスを開始し、順次リリースしてゆくとのこと。

9月18日(木)

JR東日本新潟支社が、新潟車両センター所属のEF64形、EF81形電気機関車について、2025年11月をもって旅客列車としての営業運転を終了すると発表。これを記念して11月24日に臨時列車「ありがとうEL号」を長岡-新津間で運転する。「SLばんえつ物語」用の12系客車を、EF64形とEF81形挟む「プッシュプル」での運転。このほか11月14日に有料の撮影会「ありがとう EF64&EF81 撮影会@長岡」を開催、11月1日よりオリジナルグッズの販売を行う。

9月17日(水)

本日未明から早朝にかけて、尾久車両センター所属のEF8195号機、EF81139号機とカヤ27形が秋田車両センターまで廃車回送された。EF8195号機が牽引する自力回送で、沿線にはかなりの撮り鉄が出動した模様。これで尾久車両センターには機関車の配置がなくなったことになる。

9月16日(火)

JR東日本は山手線環状運転100周年記念イベント「つながる山手線フェス ~環状運転 100周年~」を11月1日より開催する。その一環として、E235系に山手線用の103系と205系をイメージしたラッピングを行った記念列車を運行する。103系イメージの列車は正面部分を緑一色とする一方、205系イメージの列車は緑色の帯を側面に入れる。運行期間は10月4日(土)から11月3日(祝・月)まで。この他、イベントとしては観光列車「東京まるっと山手線」を11月1日に運行予定。オリジナルグッズの販売なども行われるとのこと。

9月15日(祝・月)

本日JR西日本山口線の仁保-篠目間を走行中の『SLやまぐち号」で、牽引機D51200号機の第3動輪右側が高温発熱し、エアタンク、給水ポンプ等の塗装が焼ける事故が発生。このためSLやまぐち号は運転を打ち切り、DD51が救援に駆けつけて新山口へ回送した。この事故で山口線は運転をとりやめ。SLやまぐち号も原因が究明され修復が終わるまで運休となる模様。しかし、D51が東でも西でもよく壊れる年だな。異常気象とかも関係しているのかな。

9月14日(日)

東急電鉄が進める車輌リニューアルの第一弾として、目黒線系統で使用される3000系リニューアル車の営業運転を10月2日より開始すると発表。20系シリーズのように、幕板と正面にのみラインカラーをアレンジした色のラッピングが入り、側面は基本的にステンレス磨き出しとなる。またインテリアも20系に準拠した現代的なものに改める。3000系の更新は2027年度までに全車を対象に実施する。また、5000系・5050系に対しても同様のリニューアルを順次実施する予定。

9月13日(土)

JR東日本からJR九州に移籍するE501系が、甲種輸送で9日に郡山を出発し、3日かけて12日に西小倉に到着した。いろいろ言われていた移籍だが、ついに本命が登場。輸送に先立ち、工場で帯や表記を取り去った上で4輌編成化。これを2編成合わせた8輌が輸送された。さて、どんな姿になってJR九州(西日本にも乗り入れるわけだが)の線路上に現れるか。415系譲りの青帯になるのだろうか。

9月12日(金)

JR西日本は、10月1日より山陽新幹線で8輌編成化したN700系の営業運転を開始すると発表。老朽化した500系と700系をN700系で置き換える計画はすでに発表されていたが、具体的な営業開始時期を明確にしたのは初めて。目玉は主に指定席として使われる4~6号車を、グリーン格下げ車とし2+2列の座席配置のまま使用するもの。一部のグリーン車用設備は撤去するものの、室内はグリーン車時代同様のアコモデーションを売り物にするという。今後順次改造を行い、置き換えを進める。

9月11日(木)

JR東日本高崎支社は「SLぐんま」各列車を、11月まで運休すると発表。ブレーキ事故修理後の試運転中に脱線したD51498号機は、その原因が判明しないことから原因究明と対策実施が終了するには相当な時間を要することが予想され、今シーズン11月までに設定されていた「SLぐんま」の運休を決定した。まあ、これは仕方ないところであろう。というかSLはよく故障したり脱線したりするんだよね。現役当時はそういうのに対して大らかだったから問題がなかっただけで。予備機の持ち方とか半端なかったからなあ。「ニセコ」の前補機がD51になっちゃうのも、C62の予備が一輌なのでそれがアウトだとサブサブはD51を持ってくるって運用だったからだし。

9月10日(水)

国土交通省は鉄道分野の脱炭素化に関する有識者検討会で、非電化区間で2031年度以降に新規導入する車輌は原則として内燃機関ではなく蓄電池や水素燃料を動力とする方針を発表した。これにより鉄道事業全体のCO2排出量を、30年代に13年度比で46%減らすことを目指す。また導入を後押しする支援制度の創設も検討するという。クルマの分野では電動化の見直しが進んでいるのに、なんか変なタイミングだな。まあ、役所らしいとも言えるのだが。

9月9日(火)

すっかりおなじみになったAdobeのAIによる生成拡張を使ったジオラマ写真シリーズ。今回も旧線時代のトレイン・ドリームでのカットがベース。新線に移行してしまったので、今ではこっちはすっかり記憶の中だけのものとなっている。天プラC62重連の牽く上りニセコ1号。まあ、山線には複線区間はないんだけど。写真は「イツロウサクラ」が最初に登場した時のもの。これも今となっては記念だね。満開の花盛りを拡張するのがAdobeのAI君の得意技というのは、実際の商業制作でも利用したことがあるので充分理解しているが、ここは逆に「模型らしさを保ったまま拡張できるか」というところがみどころ。前は模型に自然物から生成したのテクスチャーを貼り込んで、妙にリアルにしちゃったのがあったけど。ますは空と草地の隙間を生成して埋める。この辺は手慣れたもの。その上で左右と上方を生成拡張。これはなかなか模型らしさを残した、いかにも16番レイアウトという感じに仕上がった。この分野は競争が激しいから、日夜改良しているなあ。使えるよ。

9月8日(月)

JR北海道が新たな特急電車の調達に向け、車両メーカー等に対する資料提供招請を公示した。これにより現行の785系と789系0番台・1000番台を置き換える計画が動き出す。785系はJR発足直後の車輌なので35年を経過しているが、789系0番台は00年代、789系1000番台は10年代とまだ20年前後の車歴。いかに北海道の環境が厳しいとはいえ、更新で賄える範囲ともいえる。大赤字に苦しむJR北海道としてはかなりの出費になるが、ある意味インバウンドなどを当て込み、新サービスも加えて稼げるところで稼ぐための投資ということだろうか。

9月7日(日)

脱線したD51498号機自身が、本日未明留置されていた水上から群馬車両センターに回送された。今回も牽引機はDE10だが今度は1603号機。尾久にいたヤツだが、高崎に戻った途端に大役。こっちは標準色。2輌いるなら、GVよりもDE10の方が客呼べるんじゃないの。意味ないけど重連補機にしてもいいし。機関車なんで、この前のミスみたいのも発生しにくいし。

9月6日(土)

脱線したD51試運転時に牽引されていた12系客車が、留置されていた水上から群馬車両センターに回送されたが、この時の牽引機はGVではなく、茶ガマDE101705号機が登場。構内入換等ではお馴染みだが、本線で客車を牽引するというのは珍しい。それも試運転のスジを使って白昼堂々走行。しかし、まだシャ席の残った機関車あったんじゃないの。これ出してきて、旧型客車でも牽かせれば、充分商売になるのでは。さてはJR東、反応を見ているな。

9月5日(金)

脱線したD51に関しては、車輌側の問題は特に発見されず問題なしとなった模様。結果的に原因不明ということになった模様。意外と運転再開は早いかも。営業要請かな。上越線の運休は5日も続き、本日の13時50分より沼田-水上駅間の運転を再開した。4・5両日で上下計39本が運休し、影響人員は計約4500人とのこと。

9月4日(木)

本日午前11時45分頃、上越線後閑-上牧駅間の下り線で試運転中のD51498号機の牽引する12系5輌編成のうち、機関車が脱線する事故が発生。脱線したのはテンダーの1軸目。7月のフラット発生事故後修理が完成しての試運転中の出来事とあって、なんともついてない話。この事故で沼田-水上駅間は運転見合わせとなった。これでまた運転復活はお預けかな。

9月3日(水)

「カシオペア」に使われていたE26系はすでに廃車解体が始まったものもあるが、その一方で1号車の「カシオペアスイート」を備えるスロネフE26形の保存が決まった。保存されるのはJR東日本も関わって開発中の、大宮駅西口に新設される「桜木PPJ(仮称)」。ちょうど大宮車両センターの向い側あたりになる。その中で鉄道の街大宮の象徴的なスペースとして展示されるという。まあどこかには残されるとは思っていたが、妥当な線だろうか。

9月2日(火)

今月分の「記憶の中の鉄道風景」のコンテンツの作成。今月もまたまた続くPhotoshopのAIカラー化のニューロフィルターのプラグインを利用した「蒸気機関車時代の昭和の鉄道写真をカラー化してみた」シリーズ。今回は前回の続きで、1972年7月の北海道撮影旅行の7月17日に行った苗穂機関区で撮影したカットのカラー化。意外と鉄道施設の情景にも強いのがわかったので、今回はかなり難易度の高いカットも含めて挑戦させてみた。果たして出来栄えは如何に。

9月1日(月)

ブックオフで写真版光文社新書のヒギンズ本「60年前の東京・日本」を発見。ヒギンズ本ではあるものの、鉄道写真というよりは昭和30年代の街角や風景を中心にまとめた写真集。もちろん列車やトラムが写っているカットも多いが、当時の生活感あふれるカットがカラーで見れるというのは、ジオラマ派としては極めて強い味方だ。で、一番感激したのは昭和30年代に神奈川県でのみ見られた黄・黒のゼブラ模様の交通信号機背面板のカラー写真があったこと。親戚の家が横浜にあったので、信号機の色が違うことを子供心に強烈に覚えていた。とはいうもののよもやカラー写真があるとは思わなかったので、これはまさに我が意を得たり。神奈川県は米軍関係の施設が多かったので、進駐軍の頃にアメリカ式に黄・黒にしたのではないかと思うが、覚えている人ももう還暦以上と思うので、これはまさに貴重な記録だ。




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