「夢」を大人買い

-今月のホビー日記・2006年02月-




2月28日(火)

暖かいのは一日だけ。また、天気が悪くなる。食後のひとときで、ジオラマ用の木の補修。なんせ「大道具」なので、出し入れが頻繁にあり、どうしてもフォーリッジが取れてくる。フォーリッジ自体の強度の弱いところがちぎれてくるので、何度も直していると、段々と堅牢な葉っぱになるという次第。手間はかかるが、やって損はないので、落ちた葉はちゃんと取ってある。多少古くなって、粘度の増した木工用ボンドを少量使うと、なかなか具合がいいコトを発見。これで能率向上。

2月27日(月)

昨日購入した客車の整備。車種からして、販売店のデッドストックということはないと思うので、購入後、全く手を触れていなかった様子。とにかく、カプラーすら取り付けていない状態。接着剤の劣化で、窓ガラスが剥がれていたり、剥がれ落ちそうだったりするので、一度外してつけなおし。この時期の製品だと、インレタが腐ってしまって使えないのが辛いところ。荷物車は、乗客が乗せられないのでつまんないなあ(笑)。しかし、これで12mmの車輌も、走る状態になっているモノは、いよいよ199輌。200輌目はいったい何か?

2月26日(日)

226事件。雪ならず雨。家族でお見舞いに行った流れで、食事をすべく銀座に向かう。銀座にいったら、天4に寄らないわけにはいかない。ということで覗いてみると、ありゃ珍しい。PEMPの12mmの客車。それも、荷物車の出物があるじゃないの。おまけに青もあるし。ガキと行くと、なにかと出物に出会う確率が高いのだが、そのジンクスは続いていたようで。

2月25日(土)

クルマで出かけたついでに、久々に落合のカトーホビーセンターに寄る。トラスを活かすための小道具を探すつもりだったが、ジオラマ関連商品の充実ぶりに、ついつい、色々買い込む。なんか本末転倒だが、なんちゃって方式でやらせてみたいシーンが、次々と思い浮かんでしまう。まあ、ゆっくり楽しみましょ。

2月24日(金)

今日も時間がとれたので、昨日の続き。ひたすら、トラスを塗る。まあまあ、いい感じになる。実は、個人的には、南九州の中でも風景として一番好きだった線区って、肥薩線の川線なんだよね。当然トラスといえば、渡と瀬戸石、二つの球磨川橋梁。あれは、かなり特殊な構造のトラスなんだけど、それ以上に、独特の「色」が印象に残っている。ということで、狙い目としては、なかなか気分は出てきた。しかし、こういう構造物は、想像以上に塗料を使う。表裏、全部塗らなきゃいけないだけに、意外に表面積があるということか。調合した塗料は、田宮のアクリルの瓶に半分ぐらい作ったのだが、ほとんど使い果たしてしまった。

2月23日(木)

ふと思い立って、購入してあったNoch社製のトラスブリッジを組み立てる。キット自体はスナップオンでハメるだけ(とはいっても、Made in West Germanyの表記があるぐらい昔の製品なので、型が甘くなっていて、そのままではうまくハマらないのだが)なので、ポイントは色。やはりここは南九州に多かった、薄い赤茶色にしたいところ。色あわせは苦手なのだが、気合いで配合したら、ワリと近い色になった。しかし、こういう構造物は、実物同様塗るのが大変。スプレーではムダが多過ぎるし、筆だと、塗る面積に比して「画数」が多い。また、組み立てる前、組み立てた後、どちらで塗るべきか、部位によってよく考えないといけない。ということで、今日は組み立てる前に塗るべきところを塗って、組み立てるまで。

2月22日(水)

80年代のTMSが、一年分一束500円で叩き売り。80年代のTMSなんて、興味の対象ではないんだけど、12冊で500円というのは、ひまつぶしとしても安い(笑)。とはいっても、12冊の束はけっこうな重さなので、めったやたらと買えるわけではない。ということで、現有の号とつながる80年を一年分買ってきた。でも、こういうのがキッカケで、コレクションの対象が80年代まで拡大しそうな危険な予感も。

2月21日(火)

出張二日目は、朝から仕事。とはいうものの、場所は梅田近辺なので、昼休みに昼メシついでにマッハ模型を覗く。なんか、一段と雑然とした感じ。でも、客の動きはけっこういい。とりたてて着目するようなモノはなかった。で、仕事も終わって東京に帰るべく新大阪に向かうときの定番、南方のササキに寄る。南方までは阪急だが、乗った列車は、新人運転士の訓練中。十三場内赤現示なのに、「場内注意」の喚呼はいただけないぞ。案の定大目玉。道は遠いか(笑)。さて、ササキに行ってビックリ。モデルワーゲンベースIMON特製品のキハ20が、売り物であるじゃないの。これ、予約完売で、現物を見たことすらなかった。コレクションとして欲しかったけど、まあ手に入らないモノとしてあきらめていた代物。ということで、今回のツアーは最後に大逆転。ラッキー。

2月20日(月)

出張ウィーク三週目は、一泊で大阪。関西は、いろいろ見所があるので、用件の時間をウマく組み合わせて、乗り歩きと模型店めぐりをスケジュールの中に組み込む。さて、大阪についてビックリ。2月アタマから、フェリカ式のICカードが、JRと主要民鉄の間で共通化が始まってるんじゃないの。「やるよ」という話は聞いていたものの、東京じゃ全然インフォメーションなし。で、本日はまず、いったことのない模型店を二軒制覇。まずは八尾の大谷模型店。折角だから、上本町から近鉄に乗るコトに。上本町の地上ホームなんて、1970年代以来。なんかエキゾチックで、「来たぞ」感が強い。大谷模型は、昔のニットー教材を思わせる「総合模型店」。向かって右側が鉄道模型、左がプラスティックモデル等、と分かれている。それにしても、Nも16番もHOも、スゴい在庫。関西だと、まだこういう店があるんだな、と感激。なんと、エリエイのキットでC62、DF50、果ては流山サドルのHOeなんてのまである。しかし、当方にとっての目玉はなかったので、早々に切りあげて、放出のツカサ模型に向かう。それにしても、目にする207系は全て新塗装。2006春メドに塗り替えということだったけど、こういうのは速いのね。というか、シート貼りだし。ツカサ模型は、区画整理による立ち退きで、マンションの一室での開業。ちょっと前の、テクノクルーみたい。でも、こっちの方が妙に生活感があって、店主の家に遊びに来ているような感じ。なごんで、いろいろと話しこむ。珍しいストラクチャー関連製品で、「引っ越しの時に、バラバラになっちゃった」というのを見つけたので、関西らしく値切ったらなるほど応じてくれたので、購入。あれだけ歓待されると、何か買いたくなっちゃうよね。そこから後は、「夜のお仕事」へ。

2月19日(日)

先週来、こんどはE351の基本編成の方を探すべく、Nの中古コーナーや、N専門の中古店もマメに見ていたのだが、あっさり発見。そんなにどこにでもゴロゴロ在庫しているわけではないが、魚心水心というか、探すとなれば極意は同じ。なんか、こんなに気合入れて探していいのかな、と良心の呵責にさいなまれつつGET。初期製品は問題があるので、ブツがあればけっこう安い。そこはそこ。どうせ、走らせる線形自体は単純なエンドレスなので、まあ、問題はないでしょう。しかし、在来線12輌は、ほとんど限界の有効長だなあ。

2月18日(土)

先週に続いて、天賞堂の16番用ヘッドマークセット利用の第二弾。予定通り(笑)、C62の「あさかぜ」。C62の走る幹線の感じは、今ある書き割りセットではイマイチ出せないので、急遽30分弱で、新たな小道具「どこでも石垣」を作成。まあ、突っ込みドコロはいろいろありましょうが、ひとまずは雰囲気、雰囲気。そもそも、カマも宮原仕様だしね。

2月17日(金)

今月は、趣味誌の店頭発売日が割れて、雑誌によって本日と明日。「とれいん」は本日。「とれいん」も、試行錯誤しながら企画や編集方針の刷新が進んでいるようで、毎号、ちょっとづつ違った試みがある。ここのところ、「模型と実物抱き合わせの企画モノ」というのが基調となっているようだが、まあ、らしさもありウマく行っているのでは。で、ないかと思っていた「年越し運転」、けっこう載ってましたね。おまけに、東日本はカラーページになっているし。ということで、例によって別テイク。なんか、Models IMONのプロモーションみたいになっちゃいましたねぇ(笑)。

2月16日(木)

出張ウィーク2週目は、日帰り仙台。例年、この時期は仙台に行く用があるのだが、いつも雨か雪。本日もみぞれの、寒い一日。前日より、10度以上低いとのコト。去年は仙石線乗り歩きだったが、今回は「乗り」の時間は取れない。用務先が地下鉄の沿線だったので、途中下車で五橋のつばさ模型に立ち寄る。おととし来たときに訪ねて以来だったが、店主は覚えていてくれた模様。まあ、地方の模型店では、常連以外のヒトがくるのは珍しいかもしれない。店内をじっくり見ると、前回気がつかなかったのだが、金属、プラの板材、線材等が、欠品もなくかなり豊富にある。素材関係が充実している店は、東京でも少ないので、これはけっこうスゴいかも。帰りの「はやて」は、初めてE2系の1000番台に乗れる。セミアクティブサスは、やっぱり違う。スラブ軌道の震動はさておき、今となっては東北新幹線特有の、ノッチのオン・オフや、トンネルの出入りのときに出てくるイヤな揺れが、見事に制御されている。これで、同じ料金は、ちとズルいかも。

2月15日(水)

最近、シーナリー用品に力を入れている模型店で、ウッドランドシーニックス社製の「完成樹木」をよく見る。人形に続いて、Ready to Displayな製品で迫ってきた、というところだろうか。例によって中国製だと思われるが、そのせいか、今までのヨーロッパ系メーカーの樹木より、何気に色調も親しみが湧く感じ。値段も半分以下とあっては、これは強い味方。ある意味で日本型の世界では、樹木と人形というのは、ジオラマの世界観を作る両巨塔。そのバリエーションが増えるというのは、やはりうれしいこと(「森の中でピクニックしてる、鉄分なしジオラマとかにするんだろ」という、陰の声が聞こえてきそうだが(笑))。

2月14日(火)

今月は、怒濤の毎週出張。来週は大阪。例によって、500系と700系で行き帰りにしたのだが、この両者、設計コンセプトが違うので、乗り心地、アコモデーションに相当差がある。同じ区間、同じ速度でも、500系の方が疲れるのだ(もっとも、別の意味でワクワクするのは確かだが)。で、行きと帰り、どっちをどっちにしようか、いつも迷う。今回は泊まりで、行きは行くだけ、帰りは仕事が終わってから、ということから、行きが500系、帰りが700系ということで指定券を取る。日帰りだと、これが逆になるんだよね。

2月13日(月)

2月2日の項ではないが、JR東の特急車内に置かれている車内通販誌を見てみたら、案の定、デスクトップレイアウトを売ってるじゃないの。こっちは、懐かしいNOCH-KATOのデスクトップレイアウトに、食玩系のストラクチャ等を並べたモノのようで、車輌付きで21万円とのこと。まあ、通販という意味では、コストもターゲットも、こっちの方が確実だよね。前は、天賞堂の16番とかも売っていたようだけど、それよりもお客はつきそうだし。

2月12日(日)

なんと、大型スケール模型用の、展示用ショーケースの出物。長さが1m以上あるという、どでかいシロモノ。博物館にあるヤツみたいなの。価格も、ケースとしては割り安。オーダーするコトを考えると、破格という感じ。じっと見ていると、編成をそのまま展示するもよし、ジオラマセクションを作るもよし、中に簡単に線路と側線を敷き、DCCでKDのDUを楽しむなんてのもよし、という感じで、色々アイディアが湧いてきた。また、ウマい(ヤバい)ことに、クルマで来てたりして。という次第で、ひとまず入手。サイズ的には、出窓のところにおけるので、どう料理しようか楽しめそう。

2月11日(土)

天賞堂の16番用ヘッドマークセットのなかに、EF66用というのがある。これ、標準のヘッドマークより、ほぼ1割方小さい。「さくら・はやぶさ」とか、ごく最近のモノがプロトタイプなのだが、「みずほ」と「あさかぜ」については、蒸気時代からの伝統スタイルのものが入っている。これは、HOスケール(1/87)の蒸気に使えそうだな、とふんで、早速お試し購入。一枚400円相当だが、C59の「みずほ」、C62の「あさかぜ」と、本線蒸気の二枚看板が入っているので、割高感はなし。さっそくC59にとりつけて、テストショット。ギミックとしては、けっこう楽しいかも。

2月10日(金)

だいたい、はじめて乗った車輌というのは、Nで出ているものなら、記念に買っちゃうパターンが多い。そういう意味ではE351はヤバいのだが、こういう時に限って、4FのNのショーケースを覗いたら、あるじゃないの。でも、付属編成だけ。まあタイミングだし、どうせフル編成にするんだろうから、ひとまずGET。しかし、こういうMなしのセットって、HOとか16番の量販品の基準で考えると、スゴく安く見えたりするんだよね。

2月9日(木)

「蒸気の時代」の出物がけっこうたくさん。価格も半分以下。出戻ってからの創刊だが、新刊当時はテーマが多様すぎて、興味のあるのが半分くらいの感じだったので、一冊ごとの価格からするとちょっと高いかな、と思って買い控えていた次第。ま、このぐらいの値段ならば納得度高し。移動の途中での発見ゆえ、買占めは難しいので、初期の方からないのを4冊。これで一気に15/22に。

2月8日(水)

甲府まで、日帰り出張。甲信方面は、普通なら絶対クルマだが、今日は戻って仕事なので、珍しく中央線。中央線の八王子以西なんて、20年ぶりぐらいではないか。ということで、行きはE351のスーパーあずさ、帰りはE257のあずさを選んで乗る。もちろん、どちらも初めて。振子車に乗るのも、これまた久しぶり。こういう新鮮さがあると、乗ってるだけで楽しい。これを社費で楽しめるというのだから、ラッキーというべきか。

2月7日(火)

このところ、銀座の3Fを通過するたびに、アクラスのレサやマイクロエースのキハ183を購入中のヒトを見る。16番の量販品は、個人的には興味の対象外だが、鉄道模型界が繁盛する、という意味ではご同慶のいたり。しかし、16番のプラ量販品は、16番ブラス製品にとっては最強の「刺客」なワケで、この先16番の「高級プラレール化」が一層進むんでしょうね。ダイカスト、サウンド付きのD51も出るようだし。そう考えると、天の2Fで、最近トイ関係の売り物が多くなってきたのも、なんか意味深(笑)。

2月6日(月)

フルタのチョコエッグの、クルマシリーズ。今度はホンダ車が出てきた。とはいうものの、80年代以降が中心なので、使えるモノはちと限られる。蒸気にフィットするのは、S8と初代シビックしかないので、両方とも食玩屋でGET。シビックは、70年代初頭の、時代を感じさせるクルマなので、なかなかよし。S8は1/80ならいいが、1/87だとちと大きいかも。フェアレディーSRと、大きさがあんまり変わらないぞ。

2月5日(日)

ということで、Gゲージはおあずけ。線路の改良に集中する。折角だから、現物合わせで、短尺を積み重ねて対応するのではなく、きっちりとした配線に改める。となると、既存のレールだけでは足りなくなったので、例によって「緑川模型店」へ 買い出しに。定価販売ではあるが、この「カンバン方式」への対応は魅力。線路関係の在庫は、けっこう細かいモノもしっかりあるし。ということで、午後までかかって一応完成。しかし、時間切れで試走までで終わり。さて、この「6列車同時」をどう使い分けようか。新幹線2編成はさておき、在来線は、ハコモノ2編成と、旅客・貨物の機関車モノ2編成という感じかな。

2月4日(土)

午後から千葉へ移動。今回の目玉は、久々の「常設お座敷」の線路増設。早速とりかかるが、重大な問題を発見。変な端数がでて不思議だと思っていたのだが、よく調べてみると、庭園鉄道ではないが、現物合わせで長さを調整したところで、S62とS64を混用している箇所を多数発見。つまり、エンドレス全体が長方形ではなく、台形に歪んでいたのだった。配線をまたぐ部分とかあるので、結果的に「なじませ継ぎ」でつながってしまったという次第。さらに、ヤード部分にも、寸法的に変なところが。こうなると、抜本的に改善せざるをえない。今回は計画変更。一旦、平面の「在来線区間」の8割方を引っ剥がし、新たに敷きなおすことに。

2月3日(金)

帰りがけに天4で、前から目をつけていたLGBの客車、DR仕様の荷物車を購入。そう足の速いタマではないし、なんせ嵩が張るので、必要なタイミングギリギリで購入しようと思っていたモノ。この週末は千葉に行くので、そこで走らそうという次第。実は、Gゲージの客車は、プレイモビルのヤツしかなかったので、「純正」は初めて。しかし、ドアとか、けっこうギミックもきっちりしているのね。こっちでも、充分「人形遊び」はできそう。そういえば、プレイモビルの人形も、この前キディーランドで購入していたりするのだが。

2月2日(木)

会社で朝日新聞を読んでいると、5面に全面広告で「完成版 鉄道風景模型 昭和ふるさと鉄道」なる、デスクトップレイアウトの通販の広告が。DDF製の100×70のレイアウトというコトらしいが、それにしても中央紙に全面広告とは。限定30セットとかいてはあるが、一基198,000円ということなので、真っ当に通販としてのコストを考えると、東京ローカルの出稿でも、数百基売れないと元が取れない。ビジュアルも「じいさんと孫」だが、金持ちじいさんに限定30基なら、カード会社の会報誌か、旅行関係の広報誌に出稿するだけでも充分なはず。これはなかなか、謎ではある。

2月1日(水)

いよいよ二月。これにて日記も、三年目に突入。さて、天賞堂の中二階の回廊にあるショーウィンドウを見ていると、スクラッチビルドのヴィンテージのMGの模型が。鉄道模型ではないのだが、説明によると、ベテランクラフトマニアが14年かけて、すべてのパーツを手作りで作った模型で、すべて実物同様に可動するらしい。なんとこれが、税込315万という売り物なのだ。事情はしらないが、作った人間が手放すというコトはほぼ考えられないので、遺産系なのだろうか。これだけの値段を出して買う方なら、作者同様の思い入れを持って愛蔵されるとは思うのだが、なんか複雑な気分。遺産系だとすると、自動車系の博物館に寄贈するのと、どっちが作者の遺志をつぐことになるのだろうか。




(c)2006 FUJII Yoshihiko


「ホビー日記」にもどる

はじめにもどる