「夢」を大人買い

-今月のホビー日記・2008年1月-




1月31日(木)

芝居にも、リアリズムの現代劇から、ミュージカル、様式美の古典劇、はたまた舞踏やパントマイムに近い前衛的なモノまで、その形式には色々あるように、この世界観の表現にも、いろいろなモノがあっていい。ジオラマのリアルな風景の中を走るのでもいいし、ダイヤ通り運転するのでもいい。たとえば、快特が普通に接続し追い抜くところに「京急」を感じるヒトなら、スーパディティールの1000系が置いてあるより、プラレールの京急が接続・追い抜きを演じる方に、より「鉄道」を感じるだろう。とにかく、それにより、鉄道に対する自分の思い入れが充足できるかどうかがポイントになる。で、Pro-Zだ。この製品には、昭和を知っているある年代以上の日本人なら、少なからず持っている「夜汽車へのロマン」が表現されている。それゆえ、20系ブルートレインなのだと思うし、リアリズムを追求しなくても世界観を持ち得る。ポイントはここだ。だからこそ、これがはじめて製品化された「鉄道模型」であると言えるのだ。そう考えると、昨2007年というのは、日本の鉄道模型界にとって、いろいろな意味で、あとあと振り返ってみると、極めてエポックメイキングな年だったということになるだろう。

1月30日(水)

「車輌」自体は、車輌模型と共通である。そして、線路も程度問題ではあるが、車輌模型でも使われるものである。車輌模型の最たるものといえる「博物館の展示模型」でも、最低限「お立ち台」の線路はついているではないか。となると、「世界観」こそが鉄道模型を鉄道模型たらせる固有の要素ということになる。これは非常に抽象的な概念だが、平たく言えば「その模型を通して表現したいモノ」である。物理的なカタチ以上に、そこで表現したい何かがあるかないかが問われる。昔のTMSでさかんに言われていた「心象風景」というコンセプトも、これと近いだろう。別にそれは難しいものではなく、なんでもいい。自分のふるさとを走っていた鉄道でもいいし、子供の頃の鉄道の思い出でもいい。ぼくみたいに、時間切れで満腹感が得られなかった「現役蒸気撮影」の夢を追い続けたい、というのもあるだろう。それを、車輌という俳優をつかい、線路という舞台の上で再現することなのだ。

1月29日(火)

ブラス磨き出しで仕上げられた、超細密なクラフツマンシップにあふれる模型作品。ぼくは作ることに関してはそれほど得意ではないこともあり、そういう作品に触れたときには、作品にも作者にも、大いなる尊敬の念をもって接することはいうまでもない。だが、それは車輌の模型ではあっても、決して鉄道の模型ではない。それは、静態保存の機関車が、「鉄道車輌の保存」ではあっても「鉄道の保存」ではないのと同じだ。鉄道とはシステムに付けられた名称であり、鉄道事業に使うハードに付けられた名称ではない。まさに、その「システムとしての鉄道」を模型化してこそ、鉄道模型となる。そして「システムとしての鉄道」の模型を成り立たせる基本要素は、鉄道システムの全体を模型で再現できない以上、「車輌」「線路」「世界観」の3つであると考えられる。

1月28日(月)

しかし、こうやってPro-Zで遊んでみると、この製品が見事に「鉄道模型と車輌模型の狭間」をエグり出すようにして登場したことがよくわかる。いろいろなところで、賛否両論が囂しく語られていることもまた、その証しである。これに対してどう反応するかが、踏絵となっているともいえる。とにかく、車輌模型ではなく、純粋に鉄道模型として登場してきた製品は、これが本邦初といえるモノだからだ。玩具の世界では、確かに鉄道玩具と車輌玩具とは、歴然とことなる。しかし、模型の世界では、製品としては車輌模型しかなかった。それを鉄道模型として楽しむのは、ユーザーの手に委ねられていた。したがって、鉄道模型をたしなむ同好の士はいても、その敷居は決して低くなかった。それだけに、この問題が、幅広く、かつ真剣に議論されたことはない。そんなワケで、ちょっとこの話についてまとめて語ってみることにしよう。

1月27日(日)

なんのかんの言う「外野」は多いと思うけど、こりゃいいよ。いろいろ要求しだしたらキリはないけど、こういう「夜景」にしちゃえば、全部すっとんじゃうし。それが、狙い所なんだろうね。「夜景で楽しむ鉄道模型」という発想自体が、もう「勝ち」だよね。ところで、プラスアップ製のEF81。内周は中間台車の横動が足りず脱線してしまうが、外周なら問題なく走る。コントローラーも、そのままでOK。常点灯も、少し加速してしまうが、それなりにヘッドライトが明るくなる。ということで、複線化線路が出れば、外周コースでは使えることが判明。大丈夫だヨン。

1月26日(土)

入院中の親父を見舞いに行く途中、病院の近くの商店街に、街場の模型店があったので覗いてみると、なんと、Pro-Zのセットがあるではないの。おまけに、ちゃんと量販店レベルのディスカウント価格。N中心の店なので、Nゲージャーからすると、微妙な値段だということだったが、こっちからすれば充分「衝動買い価格」。クルマで来ていたことも、背中を押す理由の一つ。ということで、買っちゃいましたよ。レイアウト基本セットと、EF65・20系。まあ、こうなるだろうとは思っていたけどね。

1月25日(金)

435,750円という価格をはじめ、いろいろと巷で話題の、ピノチオ製16番C62。Models IMONに入荷したようなので、どんなものか帰りがけに寄って見てみる。確かに良く作りこんであるし、16番という制約の中では、バランスもとれていると思う。しかし、なぜかこれ2号機に見えないんだよね。よくできたC62の模型であることは、認めるんだけど。実物見たことのあるヒトからすると、なんか違和感がある。まあ、今でも梅小路にいるんだから、取材は可能だと思うんだけど、なんか似てない。そう考えると、エリエイのC62って、やっぱりスゴかったなあ。ちゃんと、その特定番号機に見えるんだもん。

1月24日(木)

渋谷で飲み会をしていて、店から出てくると、道玄坂がタダならぬ雰囲気。普通なら駅前から道玄坂上に登っていく側に、空車のタクシーが一杯いるのに、今日は混雑しているにもかかわらず、一台もいない。これは、何か起っているに違いない、と駅のほうに向かうと、バス乗り場がヒトであふれかえって、何がなんだかわからない状況。夕方、渋谷まで来るとき、人身事故で田園都市線が止まっていたが、それに何か別の事故が加わったんだろう、ということは、すぐピンと来る。実は、そこから帰るワケではなく、別の店に移動するだけなのだが、振替実施中だろうからきっとイケるだろう、ということで、定期を見せるとノーチェックで他線に乗れてしまう。混雑はNGだが、タダはラッキー。「いってこい」で、+-0というところか。

1月23日(水)

雪だ、雪。寒いぞ。とはいえ、午後には雨になり、少し積もったところもすっかり消えてしまった。でも、寒さはひとしお。この前のTMS合本創刊号を取り出して、おもむろに中をめくる。慎重にめくらないと、ぼろぼろ崩れてきそうで、なんか「正倉院の古文書」という感じ。それにしても、山崎氏は最初から山崎氏だった、という事実に改めて納得(笑)。ところで、新車ニュースが「C62登場」だと。折り込み図面付き。ううむ、なるほど60年前というのは歴史の中なのだなあ、と、改めて感激。

1月22日(火)

ザ・レイルの特集が、なんとEF66。ザ・レイルというと、初期のコピーの「ちょっと昔の鉄道が好きなあなたに」ではないが、歴史的な資料を、趣味的な視点から振り返るムックというイメージが強く、ちょっとビックリ。とはいうものの、量産開始から40年、試作車のEF90からだと42年になる。ムックのザ・レイルが創刊された1980年を基準に考えれば、40年前は昭和15年、42年前は昭和13年。ということは、D51標準型やC57といった蒸気機関車に匹敵するワケだ。こりゃ確かに、もはや「ちょっと昔」かもしれない。

1月21日(月)

こんどは、小学館からDVDブック「昭和の鉄道」だと。ニュースフィルムから編集した、鉄道関係の映像を収めたDVDと、解説本の組合せで、3765円だと。昭和の鉄道と、大々的にウタっているワリには、昭和20年以降のコンテンツしかない、というところがちょっとナニだなあ。これじゃ「戦後の鉄道」じゃないの。真っ当に権利クリアすると、どうしてもこのくらいの価格になってしまうのだが、果してこれはどんなお客がつくのだろうか。

1月20日(日)

打ち上げとかで寝たのが遅かった分、ゆっくり起きてくると、そこそこ日射しがある。ということで、久々のフォトセッション。だいぶ陽の角度も上がってきたのか、朝一でなくても、日光が入ってくるようになった。C61を使って、C57との顔合わせで、日豊本線宮崎以北のイメージ。C61の旅客と、C57の貨物の交換シーン。まあ、思い入れだけでできているようなモノなので、あんまり突っ込まないように(笑)。

1月19日(土)

吉祥寺のライブハウスでのイベントに出演するため、昼からリハで、一日鉄分なし。ところで、仕事柄取材をうけたり、原稿を書いたりすることは多い。で、昨年末に某紙に載った原稿は、多少のウケ狙いも含め、鉄分を含有したものにしたのだが、けっこう反響が多い。写真が大きめに載ったので、それで気付いたヒト、内容が内容で濃いので気付いたヒト、この辺は多いのだが、ついに「文体がモロ」というので気付いたヒトにも出会ってしまった。まあ、同じヒトが書く文章なのだからしょうがないけど。

1月18日(金)

今ごろになって、やっと「国鉄時代」のDVDを見終る。最後は、北海道の専用線。映像自体も貴重だが、それと同じぐらい、同録のサウンドも貴重。特に、8100、9200は、19世紀末〜20世紀初頭のアメリカンナローの音で、その後の大型の米国型とも、日本の国鉄制式機とも、どちらとも違う世界なのが音からも伝わってくる。それはさておき、全体としては、そろそろネタ集めが大変になってきた感じもちょっと伝わってきたりもしますが。

1月17日(木)

用務先に向かうべく歩いていると、「古本市」の看板が目に入る。時間にも余裕があったし、なにか呼ぶものがあったので、誘われるまま各ブースを覗く。この手のフェアで鉄道関係の書物がでてくるのは、それ専業でけっこう強気の値付けか、まったく専門外でかなりお買い得か、どっちかに分かれるコトが多い。なんかめっけモノはないかな、と思って漁っていると、なんと、非常に古いTMSが束になっている店を発見。おまけに安い、専門店での昭和30年代半ば以降の号みたいな価格。おかげで、1954年、55年の持っていない号を化なり揃えられたが、目玉はこれ。合本版創刊号。状態はそれなりだが、とにかくこれも安い。これなら、コレクションとして持っていても納得というレベル。しかし、カストリ雑誌みたいな酸性紙なんで、ページめくるとぼろぼろになりそう。60年近く前のだもんね。

1月16日(水)

ひょんなことから、JR貨物発行の「写真で見る貨物鉄道百三十年史」を入手。決して安い本ではないが、買おうかなと思っていただけに、これはラッキー。まあ、オフィシャルな社史の簡略版という位置付けなので、市販の書物よりもカタいのは仕方ないところだが、それにしても最近あまり見ない重厚長大感。旧国鉄が出していた「最近十年の国鉄車輌」とか、「国有鉄道百年史」とか、その手の書物が蘇ってきた感じ。確かに、他のJR旅客各社に比べれば、貨物は国鉄時代の雰囲気が色濃く残っているが、まさに百三十年の歴史の重みを感じさせる本になっている。多少読みにくいが、これはこれでいいのかも。

1月15日(火)

最近では、シルフローの少量パックが販売されている。あまり使わない色や長さの草を、所々混ぜて使いたい時には有効だが、これまた1200円と決して安くない。おまけに、当然単価は割高になっているワケで、この面では本質的な変化があるワケではない。ところで、模型店では「車輌に比べて、レイアウト用品は儲からない」という「神話」を良く聞くが、この手の草や木に限っては、そんなことはない。シルフローで地面を埋めつくすコストを考えれば、たとえモジュール一台でも、16番のブラス製動力車の完成品ぐらい、軽くいってしまう。そう考えると、この「神話」は、それにしおう製品がなかった時代のハナシであって、今なら状況が違っているんじゃないの。

1月14日(月)

全く偶然だが、書店で精算しようとレジに並んでいると、前のヒトが「昭和の鉄道模型を作る」の定期購読者。なるほど50代のオジさんだが、模型店で見かけるタイプのヒトとは、ちょっと人種が違う。昨今の鉄道ブームは、いわゆる「鉄」な人とは違う層が主体と推測していたのだが、それが図らずも証明された感じ。こういう、「外側の周辺部」にいる人たちを見る視線を持っていなかったのが、今の「趣味業界」の構造的問題点だったワケで、その分、そこを見逃さなかったニューカマーに市場をかっさらわれた格好。これ、きちんとターゲットを見据えれば、既存の趣味誌よりサーキュレーションの多い雑誌を出せるよ。間違いなく。

1月13日(日)

今年最初の大物として、IMONセール期末ギリギリ滑り込みで、C61を入手。どこかの時点で買おうとは思っていたのだが、ひとまず全部の番号が揃うまで、と様子をみていたのだが、「ブラス製品15%は、今回が最後」に背中を押された感じ。鹿児島本線に撮影にいった身としては、C61なら、宮崎転進組より、鹿児島生え抜き組の12、13、14、31、32、33のほうが思い入れは強いのだが、2、18、20についても、どれもけっこう撮影している。で、6日のところに書いたように、その写真を久々に見たのも、清水の舞台から飛び降りるきっかけのひとつ。いろいろ悩んだ挙句、20号機のシンガーフィニッシュに決定。どうやら、最後のひとつだった模様。

1月12日(土)

私事ながら、実のオヤジが入院してしまったのだが、老人の一人暮らしだったので、いろいろめんどうを見る必要がある。で、当分週末はお見舞いに行くパターンが続きそう。で、なんとしたことか、この病院がFABの近くなのだ。正確にいうと、家から病院までクルマで行くと、その途中でFABの至近を通過する。というワケで、二週連続登場と相成ってしまった。それだけでなく、行き帰りの経路には、シーナリー材料が豊富なホビセンをはじめ、クルマなら簡単に寄れるスポットが多い。まあ、こういう役得がないと、マメに足を運ばないという話も。

1月11日(金)

都区内周辺部の、某JR駅近くの商店街を走っていて、妙に気になる街場の模型屋を発見したことがあった。そとからみると、通常のオモチャ屋に毛が生えたような感じなのだが、中の在庫は意外と充実していそう。で、その駅に電車で行く用事があったので、おもむろに訪ねてみる。なるほど、けっこうしっかりとした在庫。鉄道模型の量販品と、プラモ、ラジコンの店。鉄道模型はN中心だが、単品車輌の在庫も多く、パーツやレイアウト用品の在庫もかなりある。16番もカトー・トミックス・マイクロエースについてはそこそこ。話を聞いてみると、仕入れには苦労しているが、できる限り単品を仕入れるよう努力しているとのコト。こういう店が成り立ちにくくなってきたところに、模型界の構造的問題が集中して表れているような感じ。ともあれ、なるべく長く続いて欲しいものだ。

1月10日(木)

「国鉄時代」vol.12付属のDVDを、やっと見始める。映像モノは、ちゃんと見るとその分だけ、間違いなく時間を取られるので、それなりにまとまった時間がないと見られない。そのワリに、見たいディスクは見る以上に増殖するので、おいおい溜ってくる。さらに、国鉄時代のDVDは資料性が高く、それなりに真剣に見てしまうので、ながらでこなすワケにはいなかい。本誌は、記事単位で読んでいけば、いつの間にか読み終わっているが、DVDだけが残ってしまう寸法。見始めたとはいえ、ディスクもまだ半分以上残っている状況。

1月9日(水)

もう十年以上年賀状に関しては、住所氏名と受発をデータベース化して管理している。一応、元旦以来、来るたびに確認と修正をしていたのだが、一段落したので、全体を再確認。すると、書いてある文章に、妙に鉄ネタが多いのに気付く。出戻り後はこっちもカミングアウトしていたので、「最近のブームに気を使って」というのも多いとは思うが、鉄道博物館に行ってみたい、とかいうのもけっこう多い。もちろん、かつての鉄仲間からのもある程度はあるが、全体的に同世代の男性からのモノが多いので、図らずもSLブーム世代の潜在的鉄分を証明した格好か。

1月8日(火)

トミーテック建物コレクション「母べえ」の家で、ワンショット。まあ、基本的には素組なんで、特になんということもないんだが。一応、説明書の通り「生け垣仕様」で組み立てたが、付属している生け垣用のフォーリッジは、ちょっと派手過ぎ。仕方がないので、もっと濃い色のフォーリッジと混ぜて新芽が伸びて混じっているような感じにしてみた。しかしこの家、いろんなレイアウトやジオラマで使われまくるんだろうなあ。きっと。

1月7日(月)

最近は、世をあげて「鉄道ブーム」になっているせいか、「隠れ鉄」であったことをカミングアウトするヒトも多い。仕事の関係とかでも、「実は」という話を良く聞く。まあ、70年代初頭の「鉄道百年ブーム〜SLブーム」の時代に学生だった男性なら、相当な確率で「その気」のあるヒトが存在しているはずだし、撮り鉄をやったことがあるヒトも、ひとクラスに3〜4人はいたハズ。そういう意味では、もっとでてきてもおかしくない。まあ、まだまだブームは続きそうなので、まだまだ出てきそう。

1月6日(日)

今月は早々に、「記憶の中の鉄道風景」用の写真のスキャン。まあ、ネタが決まっているワケで、プリプロがなくていい分、気は楽だ。そんなワケで、ついでに今後のネタを漁りに、一通り九州で撮影した写真に目を通す。ネタはたっぷりあるのを確認して、一安心。それとは関係ないのだが、全く記憶から揮発してしまったカットも相当に多いのを発見。特に74年3月、最後の日豊・吉都行のときのヤツ。合理化反対ストで、相当にダイヤが乱れていたこともあり、じっくり待って複数カメラで狙うのではなく、行き当りばったりも含めて、ブローニーのリバーサル1発撮りのカットが多かったので、撮影時の状況をそんなにきっちりと覚えていないんだよね。でも、よく見るとけっこう穴場の撮影地のいいカットも多いし、運用が乱れた分、重連も多いし、なかなかいい感じ。つい、見入ってしまったぞ。

1月5日(土)

大宮で開かれた、「さいたま鉄道模型フェスタ2008」に参戦。身内が板橋の病院に入院しているので、そのお見舞いがてらということで、リスキーながら朝一で覗く。例年、オープニングはNゲージの目玉商品を取り合って阿鼻叫喚と言われていたのだが、今年は人出もほどほどで、充分常識の範囲内。ましてや、こっちの用事は12mm関係なので、クールに見てまわれる。目玉といえるのは、アートプロのモワ51塗装済完成車体。インレタ貼り済み、窓ガラス取り付け済みという状態で、下廻りキットと組み合わせて1万円は、どう考えても安い。幸い入手できたのだが、早々に売り切れの模様。これが、12mmに進出するきっかけとなるヒトも多いのでは。その他、記念やお付き合いでいろいろ買ってたら、けっこう散財してしまった。まあ、イベントってそういうもんだよね(笑)。

1月4日(金)

仕事始め。銀座の○天は今日から営業なので、ついでに模型店始め。正月らしくというか、親子連れの小学生、小遣いを握った中学生と、年少ファンが一杯。正月といえば毎年そうなのだが、今年は例年以上に人数が多い感じも。鉄道ブームは、ここにも及んでいるのか。それとも、最近のホビーではよく見られるように、父親がSLブーム、ブルトレブーム世代になっているので、その影響なのか。あるいは、マスコミでも良く「鉄」が登場しているので、隠れ「鉄」が表にでてきたのか。いずれにしろ、お客さんが増えるというのは悪いことではない。

1月3日(木)

正月モードで、妻の実家に行き一泊。あまりのいい天気に、何か撮影したくなり、近くを走っている新幹線の撮影を試みる。市街地なので、防音壁が立ち上がっていて、俯瞰気味でないと車輌が写らない。ということで、立体交差になっている道路の土手をはい上がり、その斜面にへばりついて撮影。それにしても、走行中の新幹線を「撮影」するなんてはじめて。ファインダー越しに見ると、さすがに速い速い。まず一列車試しに撮るが、一眼レフのミラーのタイムラグが、タイミング上これだけクリティカルになるとはビックリ。次の列車は心眼を開いて見切るぞ、と構えていると、なんと反対側からも列車が。これに気付いて、すれちがいが撮れそうと判断し、実際にシャッターを押すまで、多分1.5〜2秒程度。「鉄」の動体視力と反射神経は、大リーグ選手以上といわれるが、確かに撮れてる。やったね。デジカメは、すぐ確かめられるからいい。こりゃ春から縁起がいいわい。ということで、いつもより大判振舞で。

1月2日(水)

1日、2日は、完全に正月モードで、鉄分極少。なのだが、予定の合間で小一時間空きがあったので、買ってあったトミーテック製1/80「母べえ」の家を組み立てる。いろいろ凝って作ろうかと思っていたのだが、食玩的な構成を見て、素組みに変更。とはいえ、木と生け垣とは、フォーリッジを接着して作らなくてはいけないので、それなりに手間がかかるし、センスも問われる。もっというと、付属のフォーリッジは、ちゃんと作るには量が少な過ぎ。仕方がないので、手持ちの色が似ているのを混ぜて増量して使う。プラ製の枝にフォーリッジを付けるのは、けっこうコツが必要。まず合成ゴム系の接着剤で、細かいフォーリッジを枝を太らせる感じで接着し、そこに木工用ボンドで、大きめのフォーリッジを枝振りを考えながら付けると、ワリとまとめ易い。ここで、最初の細かいフォーリッジは古い葉のような濃いめの色、あとで付ける方を新緑っぽい薄めの色にすると、春〜初夏の感じが出せますよ。

1月1日(火・祝)

新年、あけましておめでとうございます。「新年の計は元旦にあり」といいますが、果してどんな年になりますやら。いろいろ気になる新製品がたくさんでそう、というのはわかってますし、夏のJAMにはまた参加、ということも決まってますので、このあたりを中心に回ってゆくのでしょうか。それにしても、そろそろ車輌よりレイアウトの方に力点を置きたいモノですね。いっそのこと、モジュールと互換性をとったカタチで、レイアウトとして楽しむやり方でも考えてみましょうか。こういうのって、公言しないと絶対にできないから、なんらか宣言しておきましょうか。


(c)2008 FUJII Yoshihiko


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