「夢」を大人買い

-今月のホビー日記・2015年10月-




10月31日(土)

天気も体調もイマイチなので、久々に家で鉄分のあることをやる。まず、スキャンしようと思っていてなかなか時間がなかった、状態の悪化したネガカラーのデジタイズ。もとの露出が悪い上に、カビや変色が目立つ。トライXで撮影したモノクロと、全く同じ状態で保存していたのだが、状態がかなり違う。やはりこのあたりは、70年代におけるフィルムベースの作り方に関する技術の差なのだろうか。ビネガーシンドロームも、国産フィルムで特に多発と聞くし。あまり補正してもCG(笑)になってしまうので、ほどほどのところでお見せできると思う。で、思い立ったお立ち台も製作開始。ジオラマではよくあるシチュエーションだが、お立ち台としては、けっこうユニークかも。これも中旬にはできるかな。なんせ地面モノは、「乾く時間」がクリティカルパスになってしまうので。

10月30日(金)

エバーグリーンショップに、またもや臨時休業の案内。今度は11月4日(水)。またまた「死の商人」なんだろうが、今度はなんぞや。でも、最近はこの「商法」でしかお客が動かなくなっているような。しかし引き取りに行っても、16番のキットばっかり大量にとかだったら泣くんだろうな。すでに世の中には、キットの組める16番愛好者全員が一生かかって組める以上のキットが溢れているという説もまことしやかに語られているし。いずれにしろ、来週のお楽しみということですな。

10月29日(木)

こういう出物は珍しいのだが、ModelsIMON製の1/87国鉄コンテナがけっこうまとまって出てきてた。ワリと安かったので、当然全部買い占めてきたが、国鉄色のC20なんて出てたの? 知らなかった。まあ、コンテナは積み替えて楽しんでもいいし、昭和40年代以降なら貨物駅に積み上げておいてもいいアクセントになるし、あって困らないもの。でも実は、けっこう出物買っててワリとたまっていたりするんだが。

10月28日(水)

TOKYO DESIGN WEEK 2015に、松本謙一さんが「汽車の語りべ」として出展されているというので、神宮外苑に伺う。鉄道模型、鉄道趣味というのは、実はその扱う領域が幅広く、いろいろな分野と接点が多いのだが、その分、自分達だけで閉じてしまうことが多く、数多い接点から新しい可能性が広がることが少ないのも事実。その分、趣味界は昨今の「鉄道ブーム」の波にも乗り切れていないのが実情である。そういう意味では、こういう場で多面的に鉄道趣味を捉えなおせるというのは、かなりいい機会ではないだろうか。こういう試みが、新しい可能性に繋がることを期待したい。

10月27日(火)

用務先が芝浦の海岸通りの方にあったので、田町駅の東口を使って山手線に乗ったが、考えてみると東口から田町駅に入ったのって、生まれて初めてないの。東京に生まれて育って半世紀以上。それでいながら、山手線でさえ使ったコトのない駅の入り口があるということに、改めてびっくり。意外と人間の行動ってパターンから脱せないんだよな。これ、都内の駅でも各出口をミーシーに探訪するって趣味が成り立つんじゃないのかな。「降り鉄」とか。

10月26日(月)


山手線で浜松町駅にさしかかると、「小便小僧」の像のところになにやら人垣が。興味も沸いたし、時間もあったので途中下車してチェックすると、なんと中国人旅行客の団体が記念撮影中。確かに思わぬところが、外国人旅行客の人気を呼んでいるという話はよく聞くが、こんなところにも進出しているとは。観光ガイドとかに載っているのかな。恐るべし、中国パワー。ということで隣のホームから隠し撮り。

10月25日(日)

そういえば、この週末は鉄模連のショーか。10年ぐらい前は行っていたが、即売会中心になっちゃってからは、こっちの芸風にあった品物もあまり出てこないこともあり、行くこともなくなったなあ。その頃は国道15号線と京急の踏切も健在だったけど。そう考えてみると、出戻ってからのほうが模型歴長いもんな。出戻り前が、どんなに長く勘定しても15年。ピークは10年。出戻り後は、12mm始めてからでも15年。単純カウントで20年だからなぁ。

10月24日(土)

この週末は、ボランティアでお手伝いするイベントがあり、本当に鉄分なし。というより、アイドリングタイムが全然ない。イベントは売店で売上と在庫の管理なので、そこにいてパソコンを操作して入れナいいだけなのだが、時間が取られてしまうというのはけっこう辛い。そういえば、今年は地面方面を全然やっていないな。残りの日数もあんまり余裕ないのだが、お立ち台の一つぐらい作ろうかな。この調子だと、箱の入れ替えだけで今年が終わっちゃいそうだからなあ。

10月23日(金)

地下鉄を一旦降りて用件を済ませて、次に向かうべく同じ駅から別の線に乗ったら、なんと乗り換え30分以内だった。駅の近くで用事があったりするときは、けっこう30分を意識して用事を済ますこともあるが、今日のは全く考えていなかったのが30分以内だったので、なんか得した気分。ラチ外乗換えは、メトロ-都営はもちろん、メトロ同士でもけっこうあったりするので、鉄分の高い外回りの営業の人とかは、けっこう駆使してるんだろうな。今はスイカ/パスモ決済とか多くなっちゃったけど、一日中廻っているひとなら、何百円か差額作れただろうな。

10月22日(木)

今年は、ローカルな鉄道路線が生き残るためには、観光路線化、ひいては路線自体のテーマパーク化が必須というのが誰の目にも明らかになったエポックメイキングな年ということができるだろう。ただそれは、地の利があったり、資金力があったり、地元のリソースがあったりと、そちちらにシフトする材料を持っているところと、それを持っていないところとの差を決定的なものにしてしまったということもできる。まあ、「最後の審判」というところだろうか。

10月21日(水)

19日はエバーグリーンが臨時休業となっていたので、また死の商人の仕入れがあったと思われる。昨日は寄れなかったが、今日覗いてみると、アメリカ型の中古がかなり増えている。さてはこれかな。個人的には、もう興味のあるものが出てくることはほとんどなくなってしまったので、蔵出しもあまり関心がなくなってしまったのだが。

10月20日(火)

親父の相続の関係で千葉の登記簿などを取りに行かなくてはならないので、休みを取って茂原へ。地方の役所は空いていて、時間に余裕ができたので、この数ヶ月できなかった庭の草刈も行なえた。役所に行ったついでに、資源ごみ(古書回収)について聞いて要領が判明。これで書庫に残っていた不要な昔の週刊誌とかの処分ができるので、かなりスペースが作れる。そうしたら、棚の使い方も抜本的に改善しよう。

10月19日(月)

週末には模型店に行けなかったので、目視で確認はできていないが、本日が趣味誌の店頭発売日だった模様。この並びだと印刷所からは17日の土曜日に上ってくるので、取次ぎには週末に納入されるが、特定模型店へは個別デリバリーなので、次の実働日になるといくことらしい。21日が水曜というのは、ある意味19日の月曜まで待たされる感じで、なんかもったいない感じも。まあ、どうでもいことではあるのだが。

10月18日(日)

日本鉄道模型の会の月例理事会の日。「池袋鉄道模型芸術祭」の詰め。公園で行う一般向けイベントも、段々その姿が固まってきた。歳末商戦まっただ中の週末。池袋駅前に実物の蒸気機関車が登場する、というのは、客寄せという意味でもスゴいインパクトがある。このあたりは、段々地元の方々にも浸透してきたようで、期待感もひときわ盛り上がってきた。これは、けっこう面白いことになりそう。

10月17日(土)


この週末もあたふた。予定がタイト過ぎて、なんかやりたくても時間が取れない。そんなワケで、貨車の箱詰めの写真でお茶を濁す。でも、これ楽しいんだよ。蓋を開けると、煎餅とかビスケットとかの詰め合わせみたいな感じで、いろんな個性が並んでいるとイマジネーションが広がる。これ、1輌づつ箱に入っていたんじゃ、とてもこういう楽しみはできない。ひとまず、片っ端から入れているけど、時代や地域を考えて、12輌以内の編成にするって、これけっこう面白いかも。わかる人にはわかる、という世界だけど。

10月16日(金)

このところ宇都宮線内のトラブルで、連日上野東京ラインが直通運転中止に。しかし、面白いというか、あまりに運転系統が複雑なせいか、東海道線方面は、直通運転中止中は比較的ダイヤ通り走っていたのが、直通再開すると東北方面のダイヤの乱れが影響して、どんどん遅延が発生するという事態が発生。理屈では分かるが、なかなかお客さんは納得しないだろうな。どこかの時点で直通を再開させないと、運用に問題が発生するわけで、完全にダイヤ通りに戻らなくてもどこかで再開させなくてはならないが、条件によってはそれがかえって乱れを増すことにつながるということであろう。

10月15日(木)

都営大江戸線は、昼時の空いてるときには良く乗る。ガラガラで座れるし、座れれば車輛限界の小さい車内も余り気にならない。今日は珍しく夕方のラッシュ時に乗車。かなり混んでいる、というよりあの車輛限界だと、実質的な乗車人数以上に混雑感が高まってかなり息苦しい。それだけでなく、昼間はwifiが非常に入りやすい路線なのが、ラッシュ時は全く繋がらない。いや、厳密に言えば、各駅のアクセスポイントにはすぐつながるのだが、その先のインターネットへの接続が全然ダメ。ということは、バックボーンとの接続部分の容量が低いんだな。これじゃだめじゃん。基本設計の問題。

10月14日(水)

昔の「鉄道記念日」で、今月の「記憶の中の鉄道風景」のコンテンツ作成。先月に続いて、中3のときの立野での撮影。今回は、前回の豊肥本線に続いて高森線。ぼくの撮影旅行史上、もっともレイドバックした、というかローテンションな一日。まあ、安易なやる気のなさつながりというわけではないのですが、ご笑覧下さい。

10月13日(火)

京橋のLIXILギャラリーで開催中の「鉄道遺構・再発見」を見に行く。8月からやっていたのだが、なぜかタイミングが合わず、今まで伸び伸びになってしまった。詳しい内容や感想については、Gallery of the Weekを見ていただきたいが、鉄道趣味者の鉄道へのまなざしとはどうあるべきなのかを、ある意味考えさせてくれる面白い企画展である。まあ、鉄道というのはそのくらい深いんだ、ということもできるが。

10月12日(祝・月)


この連休は「○×○」の予報だったのが、実際の天気は「××○」。初めて朝から陽が射している。なんか撮影しようかな、とジオラマを置いてある部屋に入ると、ちょうど当たっている陽射しが妙にフォトジェニック。うむ、これを利用して撮れば、今までになかった写真になる、と閃いたがこの光線状態が続くのは長くて10分。そして、場所は背伸びをして手持ちでしか撮れないし、この光量では1/15が切れるかどうか。でもやってみようとトライ。速攻でセッティング。ドリルレース方式で、数撃ちゃアタりも出るだろうとばかりに、呼吸を止めて連射。まあ、なんとか見たことのないような模型の写真が撮れたわい。厚い雲の切れ間から、パーッと朝日が射してきた感じね。なんか、実物の写真の構図をロケハンしてて閃いたような感じだった。

10月11日(日)

亡父の部屋の後片付けもひとまず一段落、整理分類は終了。ということで、やっと衣替え。まあ、暖かい日・涼しい日が交互に来ていたので、この辺まで引っ張っても結果オーライではあったが。で、今週も貨車の箱の整理で、またまた12輌入りBOXを買ってくる。やっぱりハマってしまったが、目に見えて整理がつくのでやっていて楽しいのだ。こういう楽しみや今後のメリットを考えると、箱も決して高くはない。20m級のBOXもチェックしたが、客車は編成にして整理するという、また違う楽しみがありそう。そうすると、行き先サボとか貼れるし。

10月10日(土)

やっと先月売りの季刊ムックを読了。しかし最近思うのだが、なんであの頃、熱病に取りつかれたように現役最後の蒸気機関車の姿を撮り続けたのか。そして、ひとそれぞれ思い入れのある線区や土地に、なんでそれだけ惹きつけられたのか。一部の人とは話をしたことがあるが、本当に千差万別。いいとか悪いとかじゃなくて、その多様性が面白い。こういうところに焦点をあてたトークショーや座談会も面白いんじゃないかな。今度、企画してみたいものだ。。

10月9日(金)

まあ毎時走っているので、中央線に乗るとE351系はよく見る。こいつも引退近いなとか思いながら見ているのだが、よく考えると一度しか乗ったことがない。中央線用のE257系も一度だな。まあ、そもそも中央線の長距離列車って乗らないんだよ。甲信越方面なら、クルマで行っちゃうよな。やっぱり。乗り鉄じゃないんで、わざわざ列車に乗るなんてことはしないし。首都圏を走ってる特急用車輌は、千葉方面を例外として、だいたい一・二回。乗ってもそんなもんだよな。

10月8日(木)

大江戸線や南北線など、いままで鉄道がなかったエリアを通る地下鉄路線ができて、東京の公共交通事情もずいぶん変わってきたが、それでもまだ都心部でも、複数の駅が使えるが、どの駅にいくのも10分以上かかるというエリアが存在する。こういうところに行くときに、どの路線を使ってどの駅から行くのかという選択は、かなり高度な判断になる。まあ、乗換の手間ぐらいまでなら、ナビアプリでも考慮してもらえるが、歩行部分の体感時間に大きく影響する、歩きやすいかどうかとか、歩いてて気分的にいいかとか、この辺がけっこうクリティカルになる。今日は、麻布台方面に用事があったのだが、確かに距離的には六本木一丁目が近いので初めて六本木一丁目駅で降りたのだが。駅構内の出口までが異常にわかりにくい。これは精神的に良くない。距離は遠いが神谷町からのほうが気分的には歩きやすい。帰りはそうした。

10月7日(水)

珍しく丸の内線に長く乗っていたのだが、なんか様子がおかしい。二度も停止位置の手前で停まってしまいホームドアの位置が合わず、運転士が手動で修正する始末。自動運転のブレーキの調子がおかしいのか、効き過ぎ状態。自動がアンダーというのは、あんまり見たことがない。あのまま、途中で調整のため車庫入りとなったのだろうか。

10月6日(火)

このところ、父の後片付けなどもあり、中央線によく乗る。一応、乗換案内アプリとかで調べてから乗ることが多いのだが、これが大体遅れている。上りは東京行きがとにかくやってくるのでさほど問題はないが、下りはいろんな行き先、いろんな停車駅の列車がやってくるので、遠方まで行く人はけっこう大変なのではないかとおもうのだが。まあ、中央線を使う人は、このくらいは慣れっこで想定内なのかもしれないが。

10月5日(月)

半田付け工作の入門書があったので、興味を惹かれて立ち読みしてみる。半田付けは慣れれば簡単だよ。やり直しができるから楽だよ。というトンマナで、悪くはないのだが、惜しむらくはキサゲに関する記述が少なすぎる。実は半田付けの善し悪しって、かなりの部分キサゲ仕上げのワザにかかっている。半田はしっかり廻るように付けておいてから、外からは見えないようにきれいに仕上げる、というのが実はしっかりと丈夫に付けるコツだし、何十年も長持ちするやり方なのだが、ここの「秘密」をきっちりと説いた解説にはほとんどお目にかかったことがない。これこそ、半田付けのカギの中のカギのはずなんだが。いつも例に出してる「ドリルレースは、10個、20個と作り、その中からできのいいモノを使う」という記述がなかったことみたいに、プロセスのノウハウは一切説明しないというTMSの悪しき伝統が、一番知るべきポイントを知るチャンスを失わせているのは間違いない。半田は、充分に盛って流して、あとでキレイに削り取る。だからこそ、キサゲをどう使ったらきれいに仕上がるかこそが、半田付けを身近にする最大のノウハウなんだが。そもそもこれができないと、がっちりと固着するイモ付けはできないよ。

10月4日(日)

貨車の箱の入替は、先週味をしめてしまったので、今週もまた12輌用の箱を買ってきて作業開始。ひとまず棚からはみ出しているやつから整理開始。こういう作業は、たくさんまとめてやるとけっこう骨が折れるが、少しずつ毎日やると、けっこう楽しくできて作業が進む。箱の中が編成っぽくなって、成果が目に見えるのもいい。今年の残りは、ひとまずこれにハマりそうな危険な予感。

10月3日(土)


いろいろ用事があって、都内を動き回っている途中、両国駅を通ったら臨時ホームの入り口が開いている。ステーションギャラリーとして、両国駅の歴史のパネル展示を行っていた。内部は撮影禁止だったが、入り口は撮影禁止ではないので、そちらからワンカット。春には両国駅110周年記念イベントをやっていたのだが、その流れだろうか。それ以降、ここは何度か通っているが、なんか見た覚えがないのだが。まあいいか。

10月2日(金)

10月というと、国鉄時代の昔は、43・10とかに代表されるように大幅なダイヤ改正が行なわれる月だったが、JRになってからはもっぱら大きな変化は3月ということになってしまった。それどころか、ダイヤ白紙改正の頻度自体が減っている。昔っと違って、鉄道が湯お酢の主役で、需要が逼迫しているので、少しでも輸送力を強化しないと、という時代ではなくなってしまったということなのだろうが、改めて鉄道の地位低下を感じさせる。こういう鉄道を取り巻く社会的背景もキチンと押えておかなくてはならないのだろうが、昔のイメージがいつまでも抜けないのも世の常ではある。この辺のズレが、特にマニアには顕著な気もするが。

10月1日(木)

9月もあわただしく過ぎ去って、もう10月。そういや、日の入りがめっきり早くなった。10月といえば、鉄道の日、もとの鉄道記念日がある関係から、鉄道関係のイベントがやたらと多い月でもある。この数年は、「鉄道ブーム」に便乗する形で、各鉄道会社がそれぞれイベントを開くようになったので、こっちが心配するほど重なっている。まあ、教義の鉄道趣味者はけっこう限られているが、鉄道イベントにやってくる人はそれは違うターゲットなので、そこそこいるのだろうとは思うが。しかし、便乗が多いとブームは早く廃れるのも確か。今年はどのくらい動員するのか、気になるところではあるが。



(c)2015 FUJII Yoshihiko


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