「夢」を大人買い

-今月のホビー日記・2020年4月-




4月30日(木)

連休期間中で外出自粛とはいっても、月末でかつ各種申請のニーズも高まっている分、用事で出ている人、配送のトラックなどは結構目立つ。北海道などでまた新たな流行がみられることから、「緊急事態宣言」は連休明け後も一月程度延長になる模様。ここまでくると、鉄道によっては臨時ダイヤとか組んだ方がいいところも出てくるのでは。

4月29日(祝・水)

JR東日本は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて利用客が大幅に減ったため、2020 年度第四四半期の決算が、530億円の赤字と発表。年間決算も、昨年夏の台風の被害などもあり、売上が前年対比1.8%減、利益も32.8%減少と減収減益になったとのこと。東日本大震災の影響を受けた2012年度以来。まあ、そりゃ赤字にはなるわなと思うけど、大企業を経営していると、こういう不可抗力のリセッションって、ついでに不要債権とか赤字にまぶして償却してもマーケットから文句言われにくいから、財務体質を固めるチャンスでもあるんだけどね。手元資金さえあれば。

4月28日(火)


渋谷駅の埼京線ホーム移設に伴い、3番線に当たる山手貨物線北行の線路は位置・高さの変更を同時に行う。このため5月30日の始発から31日の終電まで、丸二日間全列車を運休して工事を行う。この区間の線路は全て仮設の軌匡化されていることはすでに確かめていたのだが、どうやるのかと思ってじっくり覗いてみると、なんとそれぞれの軌匡に油圧ジャッキがすでに取り付けられており、リモコンで上下方向、左右方向の移動ができるようになっているではないか。さすがにJR東日本は金がある。高架化工事とかだと最後は人海戦術だし、高輪ゲートウェイ駅のところの線路の付け替えも、最後は人力だったことを考えると、この準備周到さは相当なもんだなあ。

4月27日(月)

5月分の「記憶の中の鉄道風景」のコンテンツの作成。このコーナーは今年からの新企画でブローニーのカラーポジで撮ったカットを紹介する企画にした。写真を見てゆくと、最末期にブローニーのカラーだけで撮影したカットには、自分でもほとんど記憶にないものが結構あって、これがメインのコンテンツになってきてる感じも強い。ということで、今回は74年7月に撮影した最初で最後の志布志線でのカット。この時期になるとシャカリキになって撮ったわけではなく、実にゆるく撮っているので撮影場所が全くわからない。おまけに志布志線自体が廃止されてしまっているので、google mapで調べるわけにもいかない。まあ、ご覧になってください。

4月26日(日)


初夏のようないい天気だが、皆さん自粛ムードで一層人が少ない。渋谷から埼京線に乗るので山手貨物線のホームに。6月には移設ということで、ホームの工事はかなり進んでいる。今までは工事現場内の通路だったのが、いかにもホームらしくなってきている。プラットホーム自体は当分仮設ではあるものの、各種施設関係はしっかりできてきていて、番線ごとの列車案内や、成田エクスプレスの乗車位置案内などの表示機は、すでにスタンバイされている。成田エクスプレスは非常に便利になるわけだが、当分使う用事はなさそうだし、主要な都市への便は羽田発の方が圧倒的に便利だし。

4月25日(土)

世の中的には今日から広義のゴールデンウィークに入るのだろうが、基本的に都心部は自粛ムード。銀座・日本橋はもちろん、渋谷・新宿もほとんど人がいない。だが池袋だけは結構人出があるのが面白い。やはり池袋は埼玉の県庁所在地なのだろう。で、こっちはちょっと用事があったので小田急線に乗ったが、せっかくだから特急ロマンスカーで帰ろうと発車直前に指定券を買うと、これが2A。すなわち最初の発券ということで予感はあったのだが、乗車するとこの車輌には乗客はぼくだけ。一輌貸切のマイケル・ジャクソン状態。指定席車で貸切状態というのは、いつぞや出張の帰りで乗った上り「こまち」最終のグリーン車秋田-盛岡間以来だなあ。

4月24日(金)


家で時間があるので痛んできたジオラマの手入れをしていたら、ほとんどの構図で写したことがあると思っていたが、まだ撮っていない構図から撮れることを発見。このところ昼は天気がいいので、久々にフォトセッション。見返りの構図で撮れるというのがミソ。なかなか模型の写真だと見返りというのは思い浮かばないので、ある意味新鮮かも。こういう発想だと、まだまだ撮れるカットがあるかもしれない。お立ち台として使うのではなく、ジオラマ自身の写真って、一度撮っちゃうとその構図は封印になっちゃうからなあ。ナメクジなのは、見返りによさそうというだけで、それ以上の意図はありません。

4月23日(木)

JR九州は、ゴールデンウィーク中の全特急列車を運休すると発表。ランニングコストもあるが、鉄道会社は固定費がかなり重いので、赤字体質のところほどどういう経営判断をするかがカギになってくる。そういう意味では、JR九州は「鉄道赤字・その他黒字」という構造なので、逆に意思決定しやすかったのかもしれない。どうやっても赤字地獄で打つ手がない北海道や四国とも違うし、鉄道事業自体が黒字基調でキャッシュフローを生み出している本州3社とも違うし。

4月22日(水)

とにかく人が動かないコロナ禍の影響で、雑誌界もとんでもない状態に。一般誌も漫画誌も出せなくなっている中、趣味誌はもっとキツい状態。ネコさんは5月売りは延期になったようだし、短期的な影響も大きいが、これで趣味誌文化が終わってしまうんじゃないかというぐらいの危惧もある。そっちの経済的影響の方がもはや大きいのでは。

4月21日(火)


18日の項に書いたように、世田谷線の「招き猫電車」の運行予定時刻表の掲示は自粛されてしまったが、308F自体はまだ招き猫ラッピングのままだし、普通に運用についているので見ることはできる。平日の日中は片道17分の6分ヘッドだから、全線乗り切らなくてもどの編成がどの運用に入っているかはわかってしまうので、上町で寝ていない限り30分も待っていれば必ず撮影はできる。ということで、山下駅に入る下りカーブのところを250㎜相当の望遠で。ここは今となっては数少ない、世田谷線沿線で全編成(といっても2輛だが)を収められるスポットとなった。

4月20日(月)

横須賀線・総武線用のE235系のうちグリーン車のサロE234とサロE235が、金沢八景の総合車両製造所から甲種回送された模様。写真を見る限りでは、一連のE231系やE233系のサロとあまり変わらない(113系用の二階建てサロも同じだが)感じ。そういう意味ではあまり目新しさはないのだが。中央快速線用のもこういう感じなんでしょうね。

4月19日(日)

昨日の春の嵐から、台風一過で初夏のような陽気の快晴。おかげで久々に人出が増えている。渋谷には行ってみたが、さすがに都心の繁華街は人出が少ない。その一方で地元系はの商店街けっこう混雑している。電車も今日乗った範囲では、このところの平日の昼間よりも混雑している感じ。いつもはロングシートでも向かい合わせにならないように座っていたし座れた感じだけど、けっこう座席は埋まっていたなあ。

4月18日(土)


三軒茶屋駅を通ると、世田谷線の「招き猫電車」308Fの運行予定時刻表の掲示が自粛になっている。まあイベントの一環ということで自粛しているのだろうが、単なる時刻表なので掲出をやめる意味もあまり感じられない。「過ぎたるは及ばざるが如し」ではないが、公的機関が自粛をやりすぎるのはいかがなものかなあ。

4月17日(金)

政府が新型コロナ対策の「緊急事態宣言」を全国に適用したことを受けて、JR北海道は、札沼線の北海道医療大学-新十津川間の廃止をさらに繰り上げ、本日をもって最終運行と事後発表。まあ、若干の収入はあっても経費が多くかかってしまうので決してプラスにはならないというのも確かだが、とにかく早くヤメたいという「意気込み」だけは強く伝わってくるやり方。もう北海道は鉄道いらないから、みんなコロナを機会に一気にヤメちゃったらいいんじゃないの。

4月16日(木)

JR東海が定例記者会見で、4月前半(1~15日)の東海道新幹線の乗客が前年同時期の15%に減少したと発表した。緊急事態宣言前からすでに対前年比20%台に減少していたとのこと。24日以降は臨時の「のぞみ」の運行を取りやめ、定期列車のみでの運行にする予定。まあ、それでもけっこう走っているし、航空機に比べればまだ人が乗っていると言えるのでは。。

4月15日(水)

JR北海道は、札沼線の北海道医療大学-新十津川間の廃止をゴールデンウィーク前に繰り上げ、4月24日が最終運行になると発表。ゴールデンウィーク中は全列車を指定席のサヨナラ列車として運行する予定だったので、これは観光用臨時列車という扱いで、他の臨時列車同様に運休になった格好。先ごろの職員の一時帰休といい、もうJR北海道はこれを機会に主要区間以外は運行をやめた方がいいんじゃないの。

4月14日(火)

大井川鉄道が井川線の全線運休を発表。まあ本線もそれに近いのだが、井川線は完全に「観光鉄道」といってもいい存在なので、観光客が来れなくなれば走らせる意味がなくなってしまう。というより、観光客を呼ぶためのアトラクションのようなものなので、ディズニーリゾートの休止と同じ感覚だな。

4月13日(月)

外出自粛で家にいる時間が増えると、クリエイティブに趣味を楽しんでいる人は、今までやりたかったことがあれもこれもできるので、逆にやることが多くなりすぎて困る位になる。その一方で、受け身で買い集めるだけの趣味の人は、にわかに家にいてもやることがなくなってしまう。けっこうどんな趣味でも、この事情ははっきり表れているようだ。お座敷運転でも、線路出してきて走らせればいろいろ楽しめるのだが、16番とかの人だとそれ際やらない人が多いようだ。残念なことだが、ここではっきりと明暗が分かれてしまうのが現実ということだ。

4月12日(日)

3月末に相鉄線対応改造のため入場していた総合車両製作所から甲種回送された、東急3000系3008Fが、田園都市線で試運転を行った模様。6連のままで番号や塗装も変わっていない状態のようなので、純粋に相鉄関連の保安装置のみの改造だったようだ。それにしても、3000系はどういうカタチで8連化するのだろうか。今となっては前々世代の車輛なので今更同一設計で作るのもナニだし、かといって違うのを2輛挟み込むというもお座なりな感じだし。

4月11日(土)

国土交通省が、熊本地震の影響で不通となっている豊肥本線 肥後大津-阿蘇間の復旧工事が完成し、今年の8月から運転再開と発表。これ国土交通省ってとこがミソだよな。災害復旧事業ということで、道路や土地とあわせての復旧工事を行ってきたから運転再開できたので、JR九州としては自分の金出して復旧するぐらいなら廃止したほうがいいだろうし。でも、運転再開しても赤字が増えるだけなので、痛し痒しという感じも。

4月10日(金)

自粛も落ち着くところに落ち着いてきたのか、皆さん過ごし方がわかってきたような感じ。目に見えて人は減ってきているので、それなりに効果はあったのでは。で、今日も用事があって東横線に乗るが、またも「緑車」がやってきた。基本的に相性がいいので、大体コンスタントに月一で出会っているし、一月に複数回で出会ったこともあったが、二日連続というのは登場以来初めてだ。これはけっこうツいているのかも。

4月9日(木)

家にいる時間が長いと、体を動かしたくなる人が多いようで、いつも以上にランニングをしている人に出会う。天気もいいし、こっちもちょっと歩きたいので学芸大学まで出て東横線に乗る。するとやってきたのは「緑車」。結局「さよなら東横百貨店」のヘッドマークは見たけど撮れなかった。まあ、百貨店のお別れイベント自体が、コロナウイルスによる臨時休業で尻すぼみになっちゃったし。

4月8日(水)

JR東日本が、5月一杯「グランクラス」の営業を中止すると発表。車内サービスが行えなくなるというのがその理由。座席自体は「三密」の逆で、一般席よりウイルスに対する安全性が高いワケだし、サービスなしのチケットも販売しているので、よく考えてみると妙な話。逆にJR東日本がこのサービスをどう考えているかがよくわかる。やはり、根本的に「プレミアム」の意味を取り違えているようだな。

4月7日(火)

JR北海道が、5月6日に廃止になる札沼線北海道医療大学-新十津川間の増便運転計画を発表。4月11日から26日までの週末と、ゴールデンウィーク中は、浦臼折り返しの列車を新十津川まで運転し、1往復から2往復に増便。さらにゴールデンウィーク中は、全列車を座席指定で販売とのこと。まあそれで葬式鉄が来てくれるのなら別にかまわないのだが、なんか本質的なところがずれているような。これだからJR北はヤバくなったのか。

4月6日(月)

「緊急事態宣言」を明日行うと、首相が記者発表。なんか官僚に振り回せれているような感じも強いが、行政としては何ができるのか後ろ盾がないと確約できないのも確かなので、まあこんなものだろうか。交通関係は平常通りということで、減便等は求めない模様。事業者の収支バランスはさておき、「密」にならない交通マナーが段々出来上がってきたところなので、そういう乗り方ができる環境を守るというのは良いことだろう。

4月5日(日)

ちょっと用事があったので外出したが、さすがに自粛で人出が少ない。で、気が付いたのだが、電車の座り方が面白い。乗客が少ないので、座席は一人おきに座る上に、向かい側の座席と直面しないようにテレコで座る。誰が決めたわけでもないが、空いている分自然とそうなったのだろうが、これって結構同時発生的にいろんなところで見られているんじゃないかな。

4月4日(土)


今年は桜の開花が早かったものの、それ以降、積雪があったほどの異常気候で気温も乱高下したせいか、花を楽しめる時期が長く、家の周辺ではこの週末が満開という感じ。ということで、毎年おなじみ「どこでも花見」を使用したフォトセッション。考えてみると、いろいろ忙しくてフォトッセッションも久しくやってなかった。しかしこの「どこでも花見」、初出はこの「ホビー日記」を開始した2004年3月。これで17回目の登場ということになる。多少痛んではきたモノの、作った時にはこんなに長く使いまくるとは思ってもみなかったなあ。

4月3日(金)


松本事務所で打ち合わせがあったので下落合の駅を降りると、頭上を次々と飛行機が通過してゆく。都心上空を通過する羽田空港の新航空路が、丁度ここを通っているようだ。調べると「好天・南風」のC滑走路へのアプローチが、椎名町から下落合を結ぶラインを通っている。このあたりで高度は約1100m。離着陸に必要な滑走路より短い距離なので、なるほどでかく見えるワケだ。持っていたカメラで写してみたが、ANAの787でもう脚を出しているのがしっかり見える。もちろん住宅地なので騒音は目立つが、脇を走るクルマの音にかき消される程度なので、これなら都心部なら許せる範囲かな。と思って後から調べたら、風向きの関係から本日がこの航空路を使用した初日ということ。これはけっこういいタイミングだったかも。

4月2日(木)

用事があって渋谷から山手線外回りに乗るので、折角だから玉川改札がどうなっているか見に行く。東急東横店のエレベーターホール、エスカレーター、2階売り場はシャッターか締められているが、通路側は以前と同様。ちょうどかつて百貨店に定休日があった頃の対応のような感じ。元玉川線渋谷駅の部分の、岡本太郎の壁画のところに繋がる通路から北側は全く平常通り。そこにあるショップも営業中。この通路の部分は残した形で改築を行うんだろうな。

4月1日(水)

今月分の「記憶の中の鉄道風景」のコンテンツの作成。今回は、すでにシリーズ化してお届けした「あそこ」こと、沼ノ端の室蘭本線と千歳線との立体交差のところで撮影した、千歳線のカラー写真。「あそこ」で撮ったカラーポジもけっこうあるんだよね。まあ、すでにモノクロでダブルで出した列車がほとんどなので、今更というマンネリ感もあるけど。でもそのマンネリ感こそ「あそこ」の醍醐味だったりもするのだが。








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