「夢」を大人買い

-今月のホビー日記・2023年4月-




4月30日(日)

東急田園都市線2020系2150Fが、レインボーカラーにラッピングされ「SDGsトレイン 美しい時代へ 号」として4月29日より運行開始。新SDGsトレインとして、田園都市線・東横線・目黒線(新横浜線)・世田谷線に投入されるものの一環。2025年度一杯運行される予定。まあ、もともと東急は渋沢栄一の「田園土地会社」の時から、人々の生活をより豊かで充実したものとすることを企業理念としてきただけに、付け刃でなく、SDGsの本来の趣旨に即していることは確かなので、良いのではないでしょうか。

4月29日(土)

小田急電鉄が発表した中期経営計画の中で、小田急が運行する箱根登山鉄道線小田原-箱根湯本間を2025年度からにワンマン運転の試験運用を開始することがを発表。比較的取組みやすい同区間でワンマン運転に関するノウハウを蓄積し、今後のワンマン運転の拡大に資するもの。同時に各業務の見直しを行い、同社の鉄道要員を2035年度までに2020年度と比べマイナス30%とする計画を示した。確かにメトロ・東急・東武などと比べると、小田急はその路線的な特性も含めワンマン運転に対する取り組みが遅れていたので、そろそろ検討しなくてはいけない時期に来たということだろう。

4月28日(金)

JR東日本・東日本鉄道文化財団・青梅市が、「青梅鉄道公園」のリニューアルを発表。これは鉄道開業150年記念事業の一環で、「中央線・青梅線の鉄道の歴史を伝える学びの場」をコンセプトにリニューアルする。青梅鉄道公園は、国鉄90周年を記念して1962(昭和37)年に開園したもの。老朽化した記念館の建替えや展示物・展示車両の見直し、追加などを行う(内容については追って案内)。このため青梅鉄道公園は9月1日から2025年度末まで休園となる。

4月27日(木)

東急電鉄が100周年記念の一環でで175万円で売り出した8500系先頭車8530号が、昨日長津田工場から買主の調布の精神科病院「東京さつきクリニック」へと陸送された。車輌はさておき、展示スペースの建設費用や運搬費用に約7500万円が掛かり、そのうち5000万円をクラウドファウンディングで集めたことも話題となった。より広く精神科を理解してもらうこと、社会から隔離された精神科ではなく社会に溶け込んだ精神科となるための投資・象徴として購入したとのこと。今後維持費もかかるでしょうが、購入した以上頑張ってくださいな。

4月26日(水)

JR東日本高崎支社はEF65形501号機を使用した有料運転体験イベントを実施すると発表。5月20・21日の各日に実施し、1日3部制で1部につき1名のみ参加。1部あたり体験時間は約1時間で、高崎駅構内留置線を片道約200m、計8往復体験できる。参加特典として各種記念グッズ付きで、1名あたりの金額は16万5,501円。しかし、JR東は金になるとわかると本当にえげつなくやりまくるなあ。当然瞬殺だとは思うが、足元見てるなあ。まあ、それで来る客もJRもハッピーならいいのだが。金になる間は動態で生かしておくということだろうし。

4月25日(火)

真岡鐵道と「SLキューロク館」は、「SLキューロク館」10周年を記念し、同館で圧縮空気駆動で動態保存している蒸気機関車49671号機を北海道で使用されていた当時の外観に復元し展示すると発表。同機は長らく五稜郭機関区で函館埠頭での入換専用機として使われたため、右運転台・動力逆転機付きという特徴ある形態。その後北見機関区から滝川機関区と移動したがそのままの装備で異色を放っていた。今回はデフレクタを外し、誘導係用の手摺りを設置することで、現役時代を再現する。現役時代にはあとトラ塗装があったのだが、これも再現するのだろうか。この姿で展示する期間は約半年間とのこと。

4月24日(月)

午前中に千葉から帰ってきて、昼からは法務局に行く用事があったので、本日は世田谷線に乗車。するとやってきたのは「招き猫電車」308F。まあ、よく見ているけど乗るのは久しぶり。308Fと玉電200系塗装の301Fが続いて運用に入っていることが結構多い感じがするのだが、今日はそうではなかった。でも世田谷線も昼間でも混んでるな。かなり人の動きが多くなってるよ。昼は座れた時期が懐かしいかも。備忘録として。

4月23日(日)


冬の間はどうにも時間の都合と天気の巡りが合わず千葉に行けずじまいだったが、GW前に一回草刈りをしないとどうにも手に負えなくなってしまう。本日が最後のチャンスだったのだが、どうやら天気は良さそう。ということで久々の千葉。アクアラインはこのシーズンらしくメチャクチャな混み方だったが、東関東道の方は混雑が緩和する一瞬の隙があるのでそこを突いて渋滞無しでクリア。草もまだそれほど繁茂していなかったのでラッキーだった。今回はディアゴスティーニの「鉄道車両金属モデルコレクション」の影響でC571号機を引っ張り出してきた(こっちに置いてある)。もちろん2ケタ価格が違うのだが、それを考慮に入れればディアゴスティーニのは悪くないな。

4月22日(土)

東武鉄道のN100系「スペーシアX」が、本線での性能確認試運転を開始。N102Fが日中に日光線を往復した模様。走っているとかなり存在感のある車輛なので、今後は試運転や乗員訓練をくりかえすことで、パブリシティー効果を狙った露出が多くなるものと思われる。頻繁に目にすると、沿線で「乗ってみたい」と思う人も増えるだろうし。

4月21日(金)

JR貨物が出願していた、貨物新幹線と在来線貨物列車の「積替基地」の構造に関する特許申請が公開された。内容的には在来線のコンテナ貨車と新幹線のコンテナ電車を平行した 線路に停車させ、その間の貨物ホームでコンテナやパレットを移動させて積み替えるための機構と、これを利用した新しい物流システムのビジネスモデルに関する特許からなる。特許を出すぐらいなので新幹線での貨物輸送もかなり真剣に検討しているということなのだろう。果たしてどのくらいフィージビリティがあるのか、今度JR貨物の知り合いに聞いてみよう。

4月20日(木)

JR東海は、東海道新幹線の車内におけるビジネス旅客向けのサービスを充実させるべく、「S Work車両」をリニューアルし10月20日より「S WorkPシート」を導入すると発表。これは3人掛け席の中央席を開けてパーティションを置き、プライバシーが守られる広いスペースの二人掛けシートとして利用するもの。のぞみ・ひかり・こだますべてに設置され、通常の普通車指定席料金に1200円加算の料金となる。また、一部の編成で導入されている「ビジネスブース」も、2024年度中にN700S全編成に整備することも発表した。観光客はコロナ以前並みに回復しているが、ビジネス客はリモートの普及などでまだ回復が遅いため、カロリーアップを目指したものと考えられる。

4月19日(水)

JR貨物はセンコーグループと貨物船1隻を共同保有すると発表。保有比率はセンコー70%・JR貨物30%で、2024年春の竣工を予定している。平常時はセンコーのが内航コンテナ船として一般向けで運航するが、災害等で鉄道ネットワークに障害が起こった際には、優先的にJR貨物の代替輸送に充当される。迂回経路を設定できない、北海道・九州と本州を結ぶコンテナ列車を船舶輸送で代替することで、レギュラー的に輸送需要のある顧客のニーズに安定的な対応を図るという。

4月18日(火)


今日は縁あってここ。井門グループ創業100周年記念祝賀会。とにかく井門さんらしく、企業のイベントとしては超弩級の規模。取引関係をはじめ700人以上が新高輪プリンスの飛天の間に集まっていた。鉄道趣味・鉄道模型業界の関係者もずらりと揃って、あちこちで仕事の話も。ここで事故があったら、日本の趣味業界は全滅だなという冗談まで出まくっていた。会場には鉄道模型の展示や運転のブースもあり、なんか随分そっちに寄っている感じもしたが。

4月17日(月)

東武鉄道が7月から運行が開始される「スペーシアX」N100系(なんか東海道新幹線の新車みたいな型式)の記者発表を実施。すでに甲種輸送されていたが、実際の室内等が公開されるのははじめて。確かに六角形の窓は非日常感たっぷり。これほど効果があるとは思わなかったが、なかなか乗ってみたい気を起こさせる。まあ、慣れてしまえばそれまでかもしれないが、けっこう話題を呼ぶであろう。新幹線ではコックピット型の中央運転台も一般化してしまったが、在来線系ではまだこれも新鮮だ。東武の気合は感じられる。

4月16日(日)

従前より「屈辱的に安すぎる」と批判のあった、外国人旅行者向けのJR全線の周遊券「Japan Rail Pass」の価格改定が発表された。以前に比して5~6割値上げすると共に、旅行代理店経由での販売価格がディスカウントされていたのを廃止し、Web販売と同一価格とした。7日間有効のもので新価格は5万円。それでも充分安いし、円安と訪日観光熱が高まっていることを考えると、それほどのダメージとはならないだろう。これに伴い、今まで別途乗車券を買わなければ利用できなかった新幹線の「のぞみ号」「みずほ号」も、オプション価格をプラスすれば乗車可能となった。10月より実施とのこと。

4月15日(土)

JR各社が、今年のゴールデンウィーク期の新幹線をはじめとする指定席予約状況を発表した。昨年同時期を上回る予約席数となっている路線がほとんどで、コロナ禍前と比べても復活基調がありありと伝わってくる。東海道・山陽新幹線は予約席数が2022年比157%・2018年比95%となっており、すでに満席となっている列車もある。JR東日本の各新幹線も2022年比199%・2018年比94%と好調。国内・インバウンド含め旅行需要が確実に回復していることを示している。

4月14日(金)

博物館明治村は、来る4月20日より、国内最古の動態保存蒸気機関車である「12号機」の営業運転を再開すると発表。2020年のボイラの株式会社東海汽缶オーバーホール、2021年の板バネの破損を経て、昨年の10月より試運転を繰り返し結果、3年8ヶ月ぶりの営業運行再開にこぎつけた。12号機は平成時代に新缶に積みかえているものの、その出自は鉄道開通の時期にまでさかのぼる機関車であり、復活は喜ばしい限りである。

4月13日(木)

タカラトミーがプラレールの新シリーズ「プラレール リアルクラス」の発売を発表。よりリアルなディテールや塗装で車輛を表現をしつつ、今までのプラレールとの上位互換性を持つシリーズ。第一弾として、6月にJR東日本の185系と小田急のNSE3100系が発売される。同時に今までの青色レールと互換性がある枕木を表現した「リアルレール」シリーズも発売。ぺたぞうさん以来プラレールを楽しむ大人が増えてきており、それをさらに拡大する戦略。値段的にもこなれており、これはけっこう売れるのでは。それだけでなく、プラレール規格は車体断面がほぼ16番なので、この「リアルクラス」の車体を利用して16番の動力と組合せショーティーを作る人が登場しそう。特にNSEだな。実物通り連接にすれば16番用の台車がそのまま入るし、両端の台車のみパワトラにすれば走行的にも安定しそうだし。さて、誰が最初にやるのだろうか。

4月12日(水)


西武池袋線に乗るべく池袋駅に行くと、昼間は主として豊島園行きが発着する1・2番線が、豊島園跡に建設された「ワーナーブラザース スタジオツアー東京 メイキング・オブ・ハリー・ポッター」に合わせて、映画ハリー・ポッターにホグワーツエクスプレスの出発駅として登場しロケが行われたロンドン「キングスクロス駅」のイメージでリニューアルされた。キングスクロス駅にはある「9 3/4番線」の表示こそないが、壁面をレンガ調にまとめなかなか落ち着いた雰囲気。もともと池袋駅は櫛形ホームなので、発表された時からみんな「キングスクロスにすればいい」と思っていたからなあ。5月からはハリー・ポッターのラッピング電車も走るというが、どうせならスタジオツアーの前売り券を持っている人だけが乗れる専用の「ホグワーツエクスプレス」を池袋-豊島園間で走らして欲しいな。4000系の余剰車をそれらしく改装して。西武鉄道ならそのぐらいの気合を見せてよ。なお、このあと2069F「茶車」と遭遇。ちゃんと新設された「武蔵野鉄道」のマークも確認。備忘録として。

4月11日(火)

JR貨物もイベントブームに乗り遅れるなとばかりに、5月5日に「東京貨物ターミナル駅・大井機関区 50周年ふれあいフェスタ」を開催する。東京貨物ターミナル駅・大井機関区が1973年に開業して以来今年で50周年ということで、これを記念するイベント。機関車や貨車、コンテナの展示や各種体験イベントを実施する。こどもの日ということもあって、かつての尾久のイベントのように家族連れを意識したイベントのようだ。本気でやるならEF6627号機を持ってきて有料撮影会をやれば、かなり稼げると思うのだが。

4月10日(月)

北陸鉄道浅野川線で使われる元京王帝都井の頭線3000系の8000系電車8801編成を、井の頭線当時の青色お面を復元して運行する。しかし、ぼくが井の頭線を利用していた高校生当時、3701F・3702Fというスソ絞りのないステンレス車は、一番スカな車輛だったな。もちろん少なくなっていた吊掛のグリン車が一番。3000系は冷房車も登場していたのでこれが来れば大ラッキー。その一方で1000系と3000系初期車は何も魅力がない。朝これが来たら一日運が悪いって感じだった。まあ当時はそのくらい嫌われていたのだが、時の流れというのは全てを許すんだな。

4月9日(日)


ディアゴスティーニの「鉄道車両金属モデルコレクション」は、通販で契約していると2号まとめて送ってくる。今回はEF58とC57。ハコモノに比べると蒸機の出来は今一つという感じだったのだが、今度来たC57はディテールこそ昭和40年代のシュパーブラインとかの程度だが、ModelsIMON製の製品から採寸したのではないかというくらいプロポーションがかなりいい。ということで、撮影してみることにした。梅小路保存機の1号機がプロトタイプなので、例の「観光列車のお立ち台」を使って撮影。引きで見る分には悪くない。機関区の中に混ぜておいておくには充分かも。しかしこれ、プラ製じゃないの。「金属モデル」じゃないよ、デカい「鉄道コレクション」だ。それでも続けて出してくれるのは大したものだけど。

4月8日(土)

本日、D51498号機牽引の「SLレトロぐんま号」が、高崎-水上間で運転された。4月に入ってから試運転が行われていたようだが、その結果を請けてEL牽引が予定されていた当該列車をSL牽引で営業運行したもの。これが今季の運転開始となるが、ゴールデンウィークからは本格的に運行される模様。

4月7日(金)

JR東日本は新世代の「クラウド型Suica」を青森・盛岡・秋田の北東北エリア45駅で5月27日から導入すると発表。センターサーバー方式はSuica開発時から検討されていたが、導入した当時の技術やインフラではリアルタイムの処理が難しかったことから、個別の改札機で処理する現行のシステムが導入された。その後の高速なサーバーやネットワークの出現により実現可能となったため、全面的なシステム変更を行うことになった。これにより改札機のコストが大幅に下がるとともに、QRコード決済やタッチ決済などに対する競争力の強化も期待される。

4月6日(木)

JR東日本が「羽田空港アクセス線」の具体的な計画概要と、6月に起工式を行うことを発表。東京貨物ターミナルまでは休止中の汐留貨物駅への「大汐線」を復活させるが、田町駅付近で東海道線から分岐する部分は、新たに地下線を建設する。東京貨物ターミナル-羽田空港間のアクセス新線は貨物線利用ではなく全て新たに建設する。羽田空港の駅は、第一・第二ターミナルの間の国道357号線内回りの地下に作られる。

4月5日(水)

今月分の「記憶の中の鉄道風景」のコンテンツの作成。前回に続いて72年夏の最初の北海道撮影旅行で撮った、函館本線函館口でのカットの6回目。前回で35mmのメインカメラの分が完結したので、今回からは望遠ズームを付けた35㎜のサブカメラでのカットを特集。まだまだ大沼は続きます。幹線でも蒸機全盛時代の北海道の「お腹いっぱい感」を味わってください。

4月4日(火)

ホビーショップ「駿河屋」チェーンのフランチャイジーで、ラジコンモデルメーカーの京商を傘下に持つエーツーが、カツミ模型店を買収し傘下に収めたと発表。インプレスの各界趣味誌の出版社を買収する戦略と同様、趣味界の製造・販売の実績のある企業を資金力を活かして傘下に収め、残存者利得を狙う戦略と思われる。が、カツミ買って何のメリットがあるのかなあ。オバちゃん集めてハコモノ工場やるノウハウはあるしそのハコモノを買う顧客はついているが、そんなの10年もたない風前の灯だし。鉄道模型流通においては過半の国内シェアを握ってしまった「ModelsIMON」が存在している以上、かなり厳しいと思うが。

4月3日(月)

首都圏の電車の混み方がハンパなくなってきている。平日の昼間こそそれなりに本数があるので「人が多くなった」ぐらいの感じだが、かなり間引きされてしまった休日ダイヤの昼間など、場合によっては乗り残しが出るほど混んでいる列車もある。春休みに入ってから、インバウンド客のみならず、国内の人の動きもかなり活発になってきている。民鉄各社も10-12月の四半期の数字はかなり良かったみたいだし、そろそろダイヤは元に戻した方がいいのではないのかな。

4月2日(日)

昨年8月の水害で濁川橋梁の橋脚が流失し不通となっていた、磐越西線の山都-喜多方間が復旧し昨日より8ヶ月ぶりに運転再開。これで磐越西線は全線で通常通りのダイヤに復帰した。昨今、水害は廃止に繋がることが多いだけに、これは朗報。「SLばんえつ物語」も夏から運転されるし、ちょうど全検と重なっていたのである意味ちょうど良いお休みになっていた感じでもある。

4月1日(土)


今年の東京の桜は開花宣言も満開宣言も早かったが、その後寒い雨天の日が続いたので、けっこう持っていて、葉っぱもでてきたけどまだ満開感の残っている株も多い。この週末は好天なので、中目黒とかホームから異常な混雑。「花見インバウンド」も多いし、かなり景気の良い週末になるのではないか。ということで、毎年恒例の「どこでも花見」を使用した撮影。このところ、被写体には最新作を引っ張り出すことが多いので、今回は芸術祭に出したC5766号機。しかしこの「どこでも花見」は、このDiaryを始めた2004年に作ったものなので、もう20年目か。まあ、歳取るもんだよなあ。しみじみ。







(c)2023 FUJII Yoshihiko よろず表現屋


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