責任と自覚



internet mailは、必ず相手に届くわけではないですから、そのリスクを覚悟で使う必要があります。同じく相手のマシンがどこにぶるさがっているかにもよりますが、internetなら、3日や4日かかることも、そう珍しいこととは言えません。特に土日がはさまると、途中にサーバのメンテのよくないところが混じってたりするときには、けっこうふん詰まりになります。そういうリスクを肝に念じてから使ったほうがいいと思います。むかしから、internet使ってるヒトはひゃくも承知だと思いますが。

internet の mail は、このように「届くという保証」がそもそもあるモノではありません。トラブルに出会ったとき、出した相手がわかっているなら、相手や途中の状況も調べたほうがいいです。少なくとも、途中で死んでるとか、どっかでハネられて戻ってるとか、そういうことも多いですから。そういう状況を連絡してあげて、サーバーが落ちてることに気付いて感謝されたなんていうのは、昔ののどかなinternetではよくありました。

大手の回線プロバイダも増えてきて、大手企業間の回線についてはかなりの信頼度が確保されてきたのも事実です。しかし、構造上それが100%の信頼度というわけにはいかないのもまたインターネットの真実。必ず届く保証が必要だったり、セキュリティーが必要だったりするmailは、やはりinternetでは送りたくないですよね。

たとえば漢字タイトルだって、経路によっては通りますよ。ただ、それは運が良かっただけで、漢字タイトルが通ることは、決して保証されないし、だからこそ、一人でも多くの人とコミュニケーションしたいのであれば、使うべきではない。そういう意味で、「漢字は使えない」ということです。

こういう過ちは、internetのなんたるかを知らないからでてくるんでしょうね。基本的にinternetは、善意のかたまりで運営がなりたってるわけで、ここをはきちがえてはいけません。相手が、好意でやってくれてることに対して、結果がよくなくても、文句をいうべきでないのと同じですね。善意で送ってくれた救援物資が、もし気に入らなくても、その場でくれた相手に文句いうべきでないのと同じです。一応、お礼をいっておいて、いやなら、陰で処分すべきでしょう。こういうマナーが基本であることは、ご理解いただきたいと思います。

でも、こういう使い勝手は、リタラシーというか使う側のアイディアやマナーでずいぶんフォローできるモノです。「読んだよ」と、短くてもいいから必ず返事を出すというのもその一つです。同じようにinternet の仕組みとしては、基本的にはいつ開かれたかはわかりませんが、場合によってはわかることがあります。mailを出して、それに対するreplyが来た場合、返信mailの発信時の情報は、タイムスタンプから読み取れます。100%そうだという保障はないのですが、少なくともその時間には読んでいたという事実はわかります。mailerによっては、途中の経路も含めもっといろいろな情報を読み取れるモノもありますから、知識とアイディア次第ではいろいろな情報を読み取れるでしょう。

internetというものは、サービスでも機能でもなく、みんなの善意で成り立っているものですから、ちょっと知恵を出して、ちょっと努力する気さえあれば、いくらでも可能性が広がっているモノなのです。


(94/12/28)



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