パソコンの辞書ファイル





ワープロも、まあ最初のウチは「おお、オレの文書が、こんなにきれいになって出てくる」っうだけでも、十分びっくりしちゃったりするんだけど、使いなれてくると、つまるとこ、

自分の好きな文体

で、書けるかどうかが、すっごいモンダイになる。

もともと、文書書くのが好きなヒトだと、これはおっきい。文章書くのが仕事になっている人だと、もっと大きい。

この、カギになるのが、辞書の単語登録。単語登録というと、「で」をいれると、「株式会社 電通」が出てくるようなコトやっているヒトが多いけど、アレは邪道。とんでもないときに、とんでもない単語が出てきて、泣きを見るのは、結局自分だよ。

単語登録とは、要は自分のスタイルを覚え込ますこと。カタカナ語の多い文を書くヒトは、カタカナ語をドンドン登録していこう。口語体の文を書くヒトは、「じゃ」とか「ねぇ」とか、ジャンジャン入れてきゃいい。そうやって、4〜500もたまってくると、辞書が自分の文書のクセをおぼえてくれて、まあそれはそれは気持ちよく文書が書ける次第。こうなった辞書は、もう、「わたしのタカラもの」。手放せない。FEPのドライバより重要なモノになる。

FEPによっては、VJEシリーズみたいに辞書を一から作り替えるツールがあるものもある。こういうすぐれモノなら、徹底的に辞書を作り直して、自分の使わない単語や表現は辞書から外してしまえる。かなへのヒラきかたもお望み次第。カタカナ語だって活用してくれるようにできるしね。文章書く人にはVJEファンが多いけど、それもわかるよね。ATOKみたいに押しつけがましいFEPに比べると、数倍効率が上がるから。

ときどき見かけるけど、みんなで辞書を共用してるなんて、信じられないよ。ぼくからすると。「パーソナル」コンピュータなんだから、もっと、パーソナルに、使いこなさなくちゃね。


(1988年8月12日)



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