NIFTYと小市民

(小市民の護送船団)





まあ、NIFTYは大きいですから、全体は銀座ライオンのビアホール、個々のフォーラムはその中のテーブルとか、各客のグループとかういう感じでしょう。その一方で草の根BBSや、商用でもASCIIとかmixみたいなところは、全体が小さいので、カウンタだけで、客もみんな常連ばかりという狭い焼鳥屋みたいなものです。

狭い焼鳥屋なら、知り合いの人がいれば話しかけるのはいいでしょう。それが自然でしょう。でも、銀座ライオンで、他のグループに知ってる人がいるからって、その他のグループに突如近づいて、知ってる人と、そのヒトが属しているグループとは全然関係ないハナシするのは変ですよね。ストーカーかなんかみたい。

もしかすると、そっちのグループではそんな人と知り合いだと思われるだけで人格を疑われるかもしれない。そう考えれば、おのずとわかるでしょう。一般の社会といっしょですね。 何が良くて、何が問題かは。

とにかく「自分の事は自分で守る」という覚悟がなくてはいけません。別にパソコン通信に限らず、自分のことは自分で守るのは、人間生活の基本、人生観のワールドスタンダードですよね。 でも世の中、他人に対する甘えと、自分に対する無責任だけで生きてる人があまりに多いですね。

実はそういう人はアクティブな世の中からはシカトされてるのだけど、本人は気付いていないまま、のほほんと小市民的に暮らして、幸せなつもりでいる。それが、ホントの姿を見せられると、起こったり、逆上したりして、モメるワケですよね。人間が機械システムの部分品でも生きていられた産業社会の時代ならいざしらず、もうダメですよ。そういうことじゃ。

パソコン通信でも、インターネット上のサービスでも、実は現実の生活でも、「何も信用しない」「何も頼らない」「何も期待しない」の3つの「ない」をきっちり守ることが、平和共存のカギです。でもここを勘違いしているヒトが日本にはけっこういて、そういう人達をいい意味で温存できるシステムを作ったからこそ、NIFTYは商売になってるし、asciiやmixは潰れちゃった。そういうことじゃないですか。

でもこれは、規制に守られた誤送船団方式の金融行政と同じ。ある程度は温存できても、いつかは破綻するし、そういう人達自体が社会で行き場を失うときが来るんでしょう。もうパソコン通信なんてやってるときじゃないよね。こういう掟がきちんと守れるなら、同じ労力で、個人ホームページでも作ってたほうがずっと面白いことができるワケですからね。いまでは。


(97/03/13)



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