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2013 sun3965 CUB     93/11/28 22:44 大宮工場で青大将に会う                52



 今日は大宮工場の一般公開だとかでして、行ってきてしまいました。
 
 実は私には思惑がありまして。
 
 EF58 93・・・・。
 
 EF58が定期運用から降りてしまったのは、今から10年ほど前。その前夜、
鉄道雑誌はゴハチの危機を書き立て、線路脇には三脚が立ち並び、私は大垣夜行で
飛び回っていたのでした。
 
 当時、仲間内で「大宮送り」という不吉な言葉がありまして、それはイコール廃
車回送を意味していました。御召機関車・60号機が「大宮送り」になった時には、
EF58型という機関車に、いよいよ最期の時が近付いているという危機感が我々
を支配したのでした。
 
 そんな或る日、浜松から東京へ転属していた93号機が、「大宮送り」になりま
す。93号機は特に注目させる機関車ではなかったので、はじめ我々は特に気に止
めていなかったのですが、それが「鉄道ファン」の表紙を飾った時には度肝を抜か
れました。
 
 青大将・・・・・。
 
 解体されるものと思われていた93号機は、正面窓をHゴム支持から原型に改め
られ、そして、かつて東海道線が全線電化された際に「つばめ」や「はと」に施さ
れた塗装・・・・その牽引機、EF58の、かつての雄姿がここに再現されたので
す(細かいこと言うと、足まわりはグレーにして欲しいぉぃ)。
 
 そんなゴハチをうるうるしながら眺めていると、この機関車をスケッチしている
人がいました。覗き込んでみると・・・・・・あ!
 
 「あのー、失礼ですけど、レイル・マガジンに連載されている方ですか?」
 
 「はい。・・・・・・あ、これ見て分かります?」
 
 「ええ、いつも拝見させて頂いています」
 
 沼田博美氏。レイル・マガジンの「絵画館」というコーナーで、エッセイととも
にイラストを載せている人です。因みに今月はED19です。
 
 そばで見ていると、実に手際がいいんです。色を入れているところで、それもも
う仕上げに入っている様子だったのですが、描き始めてからまだ2時間位なのだと
か。画用紙いっぱいにゴハチの横顔が入っています。この機関車、横顔が美しいん
ですよね。
 
 是非これを「絵画館」で観たいと思い、来月には載るのですかと尋ねると、そう
いうつもりで描いているのではなく、「絵画館」には、これまでの多くの作品(ス
トック)の中から選んで出しているのだそうです。でも、観たいなあ。
 
 
                          CUB