***** 2476 sun3965 CUB 94/03/23 23:41 パトリオット「鉄」(ぉ 134 そうそう、今月のレイル・マガジンの読者のフォーラムに、「愛国鉄ちゃん」が 紹介されているんですよ。 なんでも、東海道での、EF58による「最後の」御召列車(‘85年頃の、クロ 157全検入場だったかに伴う1号編成による伊豆の御用邸へ向かう非公式運転? ・・・・それなら私は相模川で撮りました(笑))の時に、この投稿者が見付けた のだそうです。 銀箱には塗装(?)が施され、丁度EF58 60、61号機の正面を摸してい るのです(なんと2つの銀箱がそれぞれの番号になっている)。で、彼(投稿者) が写真を撮らせてくれと申し出ると、「ちょっと待って」といって小旗と菊の紋章 を取り付けてくれたのだそうです。東京機関区のEF58の場合は、本務機という こともあってか菊ではなくて動輪をあしらった、もっと手の込んだ紋章なのですけ ど、この銀箱の61号機もそちらにしてあるという凝りようです。 ううううむ。詳しくはRM誌上にて。担当者のコメントがキワドイ・・・・・。 平成の世になってから、1号編成が動いたという話は聞いていない(いわゆる 「事情通」じゃないし)のですが、昭和の頃に、私も何度か撮りに行きました。 ‘83年のあかぎ国体の時は、まだ新幹線の工事も始まっていない赤羽〜川口間 の、荒川橋梁を渡った後のカーブの上り列車を狙いましたっけ。写真の出来はとも かくとして、最高の状態のロクイチを拝めたのには感動。昭和天皇の寝顔(?)も、 間近に拝ませて頂きました。 その次が先の相模川。それから中央線のロクヨン牽引の(かいじ国体? 植樹祭? ああ、もう分かんないや)も撮りに行ったような気がするのですが、結局撮れたの か、記憶が定かではありません。回送の最後尾は撮ったような気がします。 御召列車というのは、「鉄」にとってはイデオロギーを超えた一代イベントでし て(ぉぃ)、そのチャンスの少なさもさることながら、最高の状態の車両が見られ るのは大いに魅力的です。 ご存じの方も多いとは思いますが、EF58 60、61号機は、はじめから 「御召列車牽引機」として製造されました。一見して特徴的な側面の帯のみならず、 至る所に「特別仕様」が施されています。2つの運転席を結ぶ伝声管や、機関助士 席にも設けられたスピード・メーター。区名表差しの横に並んでいるのは乗務員の 名刺入れ。停止位置目標にぴたりと合わせるための指標もあります。内部の電装関 係も、より信頼性の高いものが使用されています。塗装も、他の機関車の「ブドウ 色2号」とは微妙に違います。また他のゴハチの正面の「ヒゲ」はクローム・メッ キなのですが、御召機関車ではステンレス製。さらに先台車に付いている、誘導員 用の手すりも、公式運転用にステンレス製のものが用意されます。ま、こちらは別 の理由で取り付けられていた他のゴハチ(116号機だったか?)から召し上げら れてしまった物なのですが。 ふう。・・・・・(ここまで一気にそらで書ける自分に半ば呆れつつ)さらに、 クラックの早期発見のために、台車には塗装されていない部分があり、これは普段 錆止めにグリスが塗られているのですが、公式運転時には拭き取られます。 というわけで、我々の目の前に現れたロクイチは、はっとするほどの美しさをた たえ、その生まれつき持ち合わせている気品を伴って(大窓のゴハチは、それだけ で格調が高い・・・・)、優雅に、レールの上を滑るのでした。ああ、感動。 さて私はいわゆる「お立ち台」へ行ったことはないのですが、聞いた話では、数 日前から三脚を立てて場所を確保する人までいて、当日ともなると三脚同士が絡み 合うようにして林立し、「その時」を待つ人達で異常な盛り上がりなのだそうです。 そして列車に先行するヘリコプターが飛んで来ると、いよいよ緊張が高まり、 「来た!」 この一言を合図に現場は張り詰めた空気に包まれ、辺りはしーんと静まり返りま す。しばしの間の後、一斉にモータードライブが唸り、そしてファインダーから目 を離した人達の視線は、「本物の」雄姿を追います。 御料車が過ぎる頃、徹夜明けの人も多いのでしょう、現場は完全にナチュラル・ ハイ状態。恍惚の表情で虚空を見つめる人もいれば、万歳三唱まで始まる始末・・ ・・・。 ・・・・なあんて、まるで見て来たようなことを言っていますが、他のイベント でも結構そんなもんですし、あながち間違ってもいないでしょう(?)。 ところで、御召列車が走る時の沿線の緊張感といったら、尋常ではありません。 何メートル置きかに制服警官が配置され、沿線で構える「鉄」達は身元を聴かれ、 荷物検査をされてしまいます。まあ、あの銀色の箱には何が入っていてもおかしく ないですからねえ(ぉ!?)。 御召列車は、いつぞや襲撃未遂事件があったとかでそれ以降その運行は非公開に なっているのですが、しかしどういう訳か当日の沿線には三脚が立ち並んでいたり するからこりゃ不思議(笑)。 でまあ、警察官がはじめ「鉄」に話しかけて来る時も、 「今日は何を撮りに来たんですか?」 と、探るように聴いて来ます。そこで私は白々しくも、 「えーとですね、好きな機関車が通るものでそれを撮りに」 などととぼけて見せます。少なくとも、嘘はついていません。大好きな機関車がや って来るんですから。すると手っ取り早く職務を遂行したい彼は苦笑いして、 「今日・・・・御召列車が来るんですよ」 「ええ!?」 どこまで白々しいんだ私は。だって、どこで聞いたのかとか、煩いんだもんね。 もう一つのパターンとしては、 「これだけ厳重なら、分かりますよ(笑)」 というのもありますね。「押忍、ご苦労様であります!」というのもいいかも知ん ない(笑)。 そいや御召狙い「鉄」って、妙に「国家的行事」の日程や国事行為関係に詳しか ったりなんかして。次の国体や植樹祭の会場がどこかで一喜一憂したり(さほど遠 くなくて、比較的平坦な直流区間で行ける所だと、我らがロクイチの登場です)、 原宿の宮廷ホームの予想される発着時刻からダイヤを推定したり、考えようによっ ては公安関係のチェックが入りそうなノリですよね(ぉぃぉぃ)。うううむ、尋常 ではないです。 ただ、最近は国事行為に伴う「御幸」でも、新幹線や飛行機が多いみたいで、す っかり1号編成の出番はなくなってしまいました。そいや今まで元号が変わると御 料車も新製してきたらしいんですけど、「平成」に変わったところで、どうなるん でしょう? 「御召客車の近代化」の計画があるらしい(3軸ボギー車があったり するし、今の御料車も10系ベースなのだとか)ことを新聞で読んだことがあるの ですが、しかしその必然性も薄れてきているようで。「国有鉄道」ももはや無い訳 ですし。 クロ157の方は、まだ動いているんでしょうね。あれは伊豆へのアクセス用で すから。東北新幹線も東京までやってきたので、那須の御用邸への御召でも、上野 までの道が完全駐禁になって秋葉原にクルマを停められなくて困るということが無 くなったのは、なんとなくラッキー。そいや新幹線の場合は、人知れず「専用編成」 があるらしいですね・・・・。 んんんんんん、御召列車、ビミョウなものを含みつつも、また見たいんだな。 ワールドのNゲージは、もう無いんでしたっけ・・・・ CUB