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2810 sun3965 CUB     94/08/17 20:25 田切でばしゃばしゃ                   158



 「‘94年夏・青春18どろどろ計画」第二弾、飯田線は田切なのです。
 
 野上から帰った朝、取り合えず風呂に入り、ベッドによじ登って、その後の記憶
無し。昼頃にむくむくと起き出した私は、撮影機材の手入れをしたりなどしつつ、
そしてその夜に再び出発、なのでした。
 
 車中泊もこれで3夜目。うーん。平らな所で寝たいよお・・・・・・ってさっき
寝たんだなーこれが。そして今宵は臨時快速松本行8421Mなのでした。田切は
午前中が順光なので、これになるんです。
 
 大垣夜行と違って、こちらは近郊型の115系電車。大事をとって21:30頃
(発車は0:02)に新宿へ。たーしか7番線だったな・・・・・・。
 
 んが。
 
 ホームに誰もいないぞお。焦りながら案内を見る。「下のコンコースでお並び下
さい」由の案内。おおっ、これは・・・・・・。前回はそんなこと無かったぞぉ。
なんだかイヤな予感を抱きながらアルプス広場を過ぎ、その北側コンコースへやっ
てくると、
 
 どわー。
 
 れれれれれれれ。50m程はあろうかという列は既に2列目に入っていて、それ
ももう半分くらい並んでいるといった具合。
 
 さうだったのかあ。ハイカーが多いんだね。小淵沢あたりなら、結構初心者向け
のコースが多いと聞くし、事実軽装の人が圧倒的に多くて。よく新聞にハイキング
渋滞の空撮写真が出るけど、まさにアレなのねん。その後列は5列目へ突入・・・・。
 
 これまでに着席し続けてきたこの私の、その連勝記録(?)もここでストップか!?
 
 傍の人に訪ねると、「ここいらへんなら、まだだいじょーぶ」とのこと。そうか
あ、よく考えてみると、115系6輌編成として、座席数は400以上? 私のポ
ジションは200人目あたりなので・・・・・・なあーんだ、楽勝じゃん。
 
 てなわけで、楽勝で着席と相成ったのでした。しかも立っている人が殆どいない、
という位に空いています。9輌編成かな?
 
 んがしかし・・・・・・・・0:02になっても列車は動かず。なんでも、山手
線が止まっているとかで、それの接続待ち、なのだとか。ところがその接続待ちに
固執するあまり、30分過ぎ、1時間過ぎ・・・・・・おいおい、どうすんの?
結局1時間08分遅れの1:10に見切り発車。
 
 三鷹着。え!? 聞いてないよ、三鷹停車なんて。ここでまた「接続待ち」とや
らで、結局2時間近い遅れを出してしまったのでした。
 
 しかし、その後の8421Mは違いましたね。例えるなら「怒れるナイジェル・
マンセル(そうそうF1復帰だって)」のような攻めの走り。いつになくモーター
の唸りも「アドレナリンじゅるじゅる」なサウンドなのでした。なもんで松本には
20分程度の遅れで到着。途中の停車時間を削ることで遅れを吸収出来ることを見
越してのものだったんでしょうけど、いやいや。
 
 
 
 松本で蕎麦を食い、また上諏訪へ戻って、ここ始発の列車でいよいよ飯田線へ。
 
 例によって伊那市で高遠饅頭を買い、これまた例によって「飯田線のバラード」
などを聴きながら、しばしぼーっとしつつ田切着。
 
 待合室にいたおばちゃんが、「どーしてこんなところに来るの?」と不思議がっ
ていました。随分大勢やって来るようなんです。旧国がいなくなってもう10年以
上経つのですが、その時になって、かえって飯田線そのものの持つ魅力が引き立っ
て来たのかもしれません。田切で会う人ってどうも皆さんソフトに接してくれるの
ですが、きっとこの路線、そんな魅力に惹かれた人達に、守られているのかなあ?
旧国なき後の飯田線は、私達が半ば差別的に「イベント屋の方々」と呼ぶ、「後は
野となれ山となれ」的な連中に踏み荒らされることの無い時間でもあった、とは言
えますまいか?
 
 
 
 駅の長い階段(そいやさっきのおばちゃん、階段の無い旧田切の方が良かったと
こぼしてましたよ)を降り、国道へ出てΩカーブへ。
 
 田んぼの稲は、まだ青いもののそろそろ穂も垂れ始めようかといった塩梅で、風
に揺られています。遠くの中央アルプスの山々もくっきり。雪は無いんですけどね、
さすがに。
 
 さて、2人組がいました。20歳位の、学生さんだそうで。名古屋の人で、東日
本をぐるりと周って帰るところなのだとか。JR東日本の「発車メロディ」がとて
も珍しいそうで、羨ましがられてしまいました。でまあ、今回会った彼らも、「な
んでもない日にやって来る物好き」なのでした(笑)。
 
 「お約束の構図」で何本か撮った後、中田切川へ移動。ここからは鉄橋を撮れる
のですが、いやいやいやいや、水が少ない・・・・・・。(^^; うまく撮らないと、
「たーだの荒れ地」になってしまいます(笑)。
 
 さーて、靴を脱ぎます。勿論、水につかるんですよ! 短パンで来た理由の半分
は、これだったりして。
 
 ばちゃばちゃばちゃ・・・・・・・ああ、夏だねえ。ぉ 滑って足を擦りむいて
も、ああ、夏だねえ・・・・・・。
 
 
 
 大体撮ったところで、駅の下のお店へ入ります。そこの奥さんも相変わらず。話
しっぷりからして、やはり田切には多くの人が訪れるようです。
 
 ところで、先日飯田線に、あの「ユーロライナー」がやって来たそうですよ!
伊那北まで入ったというから、EF58−122牽引の(後で聞いた話)ユーロが、
Ωカーブを通過する光景が展開された訳ですね! すごいぞ。尤も、ユーロは3輌
だったそうなんですけど。(^^; まあ、さすがに有効長の問題とかあったんでしょ
うけど、模型の運転会ではウケるかもね。ぉ
 
 この奥さんも招待されたのだそうで、でも「折角手を振ってるのに、沿線の人は
みんな片付けに夢中で、こっちを向いてくれなかった」と寂しそうでした。つまり、
望遠で撮っていた人は、その「被写体」が傍らを通過する頃には撤収に入っている
と。うーん、あまり節操が無いのもねえ。
 
 結構大人数のグループが降りて来ました。どこかのサークルのようで、駅名標を
囲んで記念撮影。その後駅下の広場で野球を始めています。なんだかなー。聞けば
日が暮れるまで遊んだ後、宮田駅に泊まり込むのだとか。ふむふむ。ところで、重
火器類(レプリカだけど)持っている人がいるんすけど、あれはマズイ(車内や構
内では非常にマズイ)んでないかい? 色んな人がいるんですねえ。
 
 
 
 さて帰るです。茅野行下り列車に乗り込みます。本当は全線乗りたいのですが、
時間の都合で致し方ありません。最後尾に目をやると、おおっ、「荷物室」の幕が
かかっています。おおお。思わずぱちり。
 
 名古屋からの2人組は、ED62を見たいと、伊那松島(機関区がある)で降り
ていきました。私は上諏訪。
 
 ここから立川行で一気に帰るのですが、その前に、温泉。
 
 ご存知の方も多いと思いますが、ここ上諏訪のホームには「露天風呂」(屋根が
あるので「たーだの岩風呂」と呼ぶべきか)があるんですねえ。話の種にと入って
みます。
 
 う・・・・あ・・・・・あぁ・・・・・・・・あ〜極楽極楽(笑)。ぬるくて、
日焼けした肌(あたしってお肌がデリケー・・・・・イテテ)にもやさしいのでした。
 
 わずかな隙間の向こうには、E351系の丸っこいクーラーが見えます。おお、
「あずさ」かあ・・・・・・。
 
 でもね、この「露天風呂」、えらく狭いんですよお。「話の種」程度と、はなか
ら割り切った方が良いですよ。
 
 湯上がりに一杯、というのは極々自然な欲求(ですよね?)。駅弁を買い、お茶
を買おうと自販機の前に立つと、「ビール」・・・・・・おお、かゆい所に手が届
くとはこの事となっ。
 
 立川行のドアが開くとボックスを確保し、早速ぐびぐび。かぁ〜っ、この為に生
きてんだよ(笑)。赤い顔でいるのが恥ずかしいので、「物言わぬ言い訳」として
空缶は捨てずに置いておいたりなんかして。(^^;
 
 
 
 そんなこんなで、立川着。あとはいつもの南武線で帰宅なのでした。
 
 なんかね、たったこれだけの旅程だったんですけど、結構良いもんですよ。安上
がりだし。う〜ん、なんかね。
 
 
 
                         CUB