*****
3303 sun3965 CUB     95/05/07 23:24 「SLニセコ」撮りに出掛けたです      75
 
 えーとですね、「SLニセコ」を撮りに出掛けてきたのです。
 
 私は「SLニセコ」を見たことがなく、今回は既にそれにハマっている友人に連
れて行ってもらったのでした。運転日は5/3、4。
 
 5/1の午後、「Maxやまびこ」で出発。「はつかり」「はまなす」と乗り継
いで行くのですが、今月の「鉄道ファン」の影響ですっかり「上野特急エイジ」し
てしまっている私達は、途中盛岡で「たざわ」を三脚立ててバルブ撮影するわ、青
森でも「白鳥」を撮るわで、大いに盛り上がったのでした。すっかり童心。
 
 んでま、初めての青函トンネル。私が最後に北海道へ行ったのは、JR発足初日
なのでした。その時は勿論、連絡船。
 
 翌朝札幌着。いやいや、札幌って、どんどん特急が出入りするじゃないですか、
その中に「北斗星」だの「トワイライト」だのも紛れて、ここでもまた「上野特急
エイジ」してしまいました。そ、ホームの先で撮るんですよ。
 
 この日はロケハンに充て、また別の人と現地で合流、翌日に備えます。保存鉄道
として運転を支えてきた鉄文協の活動は今年で最後、そしてC62−3の全検切れ
も迫っており、今年が見納めではないかという空気が支配的で、故に人手の多さは
予想していたのですが、実際相当なものでした。そう、運転前日からして。
 
 
 
 撮影は、2日間のそれぞれ往復で、都合4本。撮影地は、完全に「お客さんモー
ド」な私はあまりよく把握していなかったりするんですけど(ぉぃぉぃ)、いわゆ
る「お立ち台」、それもかなりメジャーな場所だったみたいです。S字あり、羊蹄
山バック(超有名)あり。
 
 でまあ、ごった返しの現場、周りの人ともギャグかましてゲラゲラ笑いながらそ
の時を待ち、そしてようやく・・・・・・・・・汽笛が聞こえ、それこそ100人
(場所によっては300人以上?)は犇めいていようかという現場は、水を打った
ように静まり返ります。
 
 やがてシロクニの息遣いが聞こえはじめ、そして・・・・・・・・来た! カー
ブを旋回するその顔が見えた瞬間、モードラが炸裂、シロクニの、その巨体が間近
を駆け抜けて行きます。その昔もっと長い編成を従え、重連でここを駆け登ったそ
の姿が、一瞬重なったようでした。
 
 ああ・・・・・・・・・・昨年の「SL八高号」の時にもこんな感覚はあったの
ですが、しかしもっとそれが強かったような。それは大きな動輪のせい? 往年の
特急機であるせい? D51−498とは対照的な、C62−3の行く末の不安の
せい?・・・・・・・・・・・
 
 
 
 はっきりしているのは、私がその姿を「美しい」と思ったこと、そしてそれを守
りたい、と思ったこと。所詮は輸送の為の動力、機械にすぎない筈の蒸気機関車、
しかし、いわゆる「鉄道愛好者」ではない人まで惹きつける蒸気機関車。人を感動
させ得る、「機械」。
 
 次の全検の費用の捻出は困難とされ、鉄文協もその志への十分な援助を得られず
活動を終えてしまうそうで、C62−3の将来は決して明るいものではありません。
D51−498のような成功例もあるのですが、目下JR北海道には、全検の費用
を捻出する意志は無いようです。
 
 何かをしたい、と考えるんだけれど、鉄文協への入会も既に締め切られ、シロク
ニを救おうと思っても、具体的に行動を起こす手立てが思い当たらず。
 
 鉄文協の活動の破錠については、前にも述べましたが、シロクニを観たりその列
車に乗ったりする一方で、それを守ろうとする行動がバランスしていなかったのは
残念なことです。一種の「ギヴ・アンド・テイク」の関係での「テイク」をするフ
ァンが多い一方で、それに対する「ギヴ」がバランスしていなかったと思うんです
よね。完全に傍観者であった私が言うべきことではないのでしょうけど。
 
 長く付き合える方法、というものを考えて行きたいですね。
 
 ところで出発前に、今回同行の友人に「一度行ったらハマる」と聞かされていた
のですが、うーん、夏も行こうか?ぉ
 
 
 
                         CUB


(補:忠告通りになった)