***** 1996年7月30日 ***** [T] Talk & Photo こんにちは、深町%ディフェンディング・チャンプ です。 編集長の名<迷>作展、とかいう写真展が開かれているんですよね。んでもう1週 間程前なんですけど、それ観てまいりました。その日は参加者のトークショーもあ りまして、司会はロングおじさん。創刊順に 「鉄道ピクトリアル」(RP) 「鉄道ファン」(RF) 「鉄道ジャーナル」(RJ) 「鉄道ダイヤ情報」(DJ) 「とれいん」(TR) 「レイル・マガジン」(RM) 「ラピタ」(RA) 各編集長の座談会です。「ラピタ」は(この中では)ちょっと異色だったかも。 始める前にコーディネーターの広田尚敬氏が軽くお話なんぞをしてくれて、ミー ハーな私はちと嬉しかったです。ニコンの新しいカメラをべた賞めしてましたねえ。 でま、各編集長が入場して、それぞれの「鉄道に興味を持った経緯」みたいなも のが話されたんですけど、いやいやRJ編集長、いきなし「のぞみやひかりを見て 育ちました」・・・・・・・戦前の朝鮮で生まれたそうで。ロングおじさんの解説 が入るまで、大半の人がぽかんとしてたです。 で、ちょっと変っていたのがRM編集長。 「別に鉄道が好きだったわけじゃないんです」。 をををを? これは宣戦布告かもしれなひ・・・・・・・・・。 なんでも、元々模型工作が好きだったそうでその延長で鉄道に来たと。好きであ ることには変り無いわけでしょうけど。 さらにRM編集長、現状の「鉄道趣味界」へは、どちらかというと批判的な立場 みたいです。「自分が買いたいと思うような鉄道雑誌は、日本には無い」とまで言 い切っておられました。最近色々思うところのある、私から見た現状の「RM」も、 編集長からすればかなり不本意なものであることも解りました。そしてそんな風に RMを「作らせて」いるのは、やっぱり「我々」の側なんだなあと。商業誌の現実 ですね・・・・・。 さらに、「皆さんを前にして失礼ですが、今の世代はいわゆる”ドッグフード世 代”なんですよね。ひとつのものを食べ続ける・・・・・・・昔は色々なものに興 味を持ち、自分で選択したものですが・・・・・・私あたりはその最後の世代じゃ ないですかね。昔の雑誌はもっと牧歌的で、色々な話にみんな興味を持ってくれた んですね。ところが今じゃ自分の”専攻”しか見てもらえない。RMはRMMとに 分けましたが、この細分化のスピードには全然追い付けていないんです」(深町勝 手に要約)。機関車だけ、私鉄だけ、写真だけ、模型だけ、切符だけ・・・・・・ ・・・鉄道趣味そのものがいずれ空中分解するのでは、と危惧されておりました。 当たり障りの無いものになりがちな「トークショー」の中で、ハッキリ言って浮 いてたRM編集長。喧嘩売りに来たのかとも思えました(実際ロングおじさんもカ チンと来た時があったように見受けられた)が、でも言っていることは確かに鋭い し、うううむこれは、と唸ってしまいました。 そそDJ編集長、「よく情報通りに列車が走らなくて”ウヤ情報”と呼ばれるん ですよね」。お、認識してましたか!(笑) あと構内での撮影の是非について、ロングおじさんの「撮って何が悪んでしょう」 的な論調は、背景の認識不足だと思ったです。鉄道会社に嫌われるようなコトを重 ねて来た、という事実の上に「撮影禁止」等はあるのですから。投稿目的の撮影に ついても触れて欲しかったけど、微妙過ぎるかな?(ぉ その中で、やはり互いに「コミュニケーション」をとりましょう、という話が出 ました。例えば駅撮りしてても、現場の人から見ると「目的がよく分からない人が うろうろしている」状態というのが、最も困る(もっと言えば「怖い」)のだそう です。予測不能というのは確かに不安です。これはお立ち台なんかで譲り合う時で も同じですよね。 まあイロイロありまして・・・・・・・・・・・付け足しっぽくなりましたが、 写真展の作品、なかなか良かったです。鉄道雑誌の編集者以前の「素」の鉄道愛好 者の眼差しを感じました。それぞれの雑誌ではなかなか見られない写真ばかりなの ですが、それはつまり「仕事の上」で抑えている部分でもあるのは皮肉か? そう いったピュアなものをストレートに出せる雑誌って・・・・・・・・・確かに無い のかも。かつて存在した「レールガイ」あたりに近いものを感じましたが・・・。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 その男、深町忠利(ふかまちただとし) ”CUB” 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜