***** 1997年3月29日 7:10:35 ***** [T:6993] Re: 1枚の絵 こんにちは、深町%明日まで有効の手元のスーパーホリデーパスを使って 碓氷へ行こうと思ってたけど思いっきり寝過ごしてとりあえずアクセスしち ゃったりしてる奴(長えよ) です。 (略:山口号の画集を見付けた、という話へのレス) 私、この方の画集持ってます。タイトルは「山口線沿線の旅」。ほぼLP ジャケット(今時ならLDか)サイズのものです。東京は神田の、例の「書 グラ」で見付けました。1994年9月15日発行、とあります。 すべてペン画で、水彩絵の具(?)で淡く着色してあるものもあります。 C57「貴婦人」の赤いナンバープレートも良いアクセントになっていて、 「紅を差す」とはこういう事なのかと思えてきます。写真を基に描かれてい るのか、1枚を描くのに取材を重ねてらっしゃるのか、おおこれは、という 走行シーンが多くを占めています。静かな情景の中を進む「貴婦人」、遠くに 近くに、蒸機の息遣いが聞こえてくるようです。 淡々と、そしてものすごく緻密なのですが、線のその微妙な揺らぎ・・・・ タッチのひとつひとつがまた温もりを感じさせるというか、作者の蒸機への 眼差しが込められているようで、観るほどに味わいがあります。絵の中の 「貴婦人」は、恐らく実物以上に活き活きとしています。老人と蒸機の日々 ・・・・・・私はせいぜい写真を撮るのがやっとですけど、こういう時間を 過ごしている田中さんには、憧れさえ抱いてしまいます。巻頭にご本人の顔 写真がありますけど、この方が微笑みながら、腰掛けてスケッチされている 姿が目に浮かびます。 良いもの見付けましたね。(^^ ***** 深町 忠利 ふかまちただとし cub@t3.rim.or.jp