***** 2004年12月19日 *****
(独り言)


 クルマで碓氷を訪ねたついでに、樽沢トンネルまで足を延ばした。

 あのプラレールのそれのようなトンネル、いつかは、いつかはと抱きつ
つなかなか訪れる機会を持てなかった。山姥だかなんだかいうダムで水没
の話が迫りつつあり、少しは気も急くのだったが、詳しい場所もよく判っ
ていなかったし、ついでの用にするには、ちと難しそうで・・・。

 それで今回の機会を捉えて、と相成るのだったが、ようやく場所も調べ
て、いつものように1:25000の地形図を求めると、わずか7mだと
いうのにきちんと、描かれているのに感心・・・・・へえ、そういうもの
なんだ。そうだよな。

 鬼押出しから浅間高原を降りて行き、吾妻線沿いの道へ。水没区域を迂
回するバイパスがもうある。ただでさえ既に古い手許の道路地図は、最早
役立たづ。カーナビに至っては時々時計が狂ってお話にならないんだが・・・
・・・谷を渡るなっから高い橋脚が見えたりして、こちとらなんだか、水
中を走ってる心地・・・。

 道路沿いに山姥ダム(ぉぃ のPRセンターがあったので、立ち寄って
みる。すぐ裏手を現行の吾妻線が通り、その背後上方に、トンネルポータ
ルが見える。あれが付け替え線かぁ、と思いぱちり。後で道路と知る・・・。

 この建物も水没するそうだ。ぶくぶくぶくと息苦しさを覚えつつ、資料
など貰い、水没する一帯の模型を眺め。吾妻線、随分とアサッテの方を通
るようで・・・。

 また走って、川原湯温泉駅をちょっと覗き、そろそろかなーというとこ
ろで呆気無く、現着。

 あまり根詰める気も無いのだったが、やはり見ておきたかったし、訪れ
た記録も残しておきたい・・・・・どうしたもんかと思案するそばでいき
なし115系が。うはっ・・・・・手応え的には、厳しかったか。付近の
歩道には案内看板と、なぜかベンチまであったり。ふーむナルホド。振り
返り渓谷を覗き込めば、川が流れており・・・・・アレがこの上まで上がっ
て来るんか・・・ぶくぶくぶく・・・うう、ぐるじい。

 しかし見るほどに、崖を削ってナニユエにここだけ、残したのか・・・・・
地元に、世界一短いエスカレータなるものがある。階段としては僅かに2、
3段、わざわざ階段を設けて高さを詰めている(ように見えるんだが)、
機能的には殆ど意味無しのバブリーなシロモノなのだが、まさかそんな了
見のトンネルじゃ、あるまい。落石覆いを兼ねたか、地質的な理由でもあっ
たのか、何かよんどころなき理由でも・・・。

 上り方のポータルに、スズメバチと思しき立派な巣・・・。

 そう頻繁にスジがあるわけでもないからあまり多くは望んでいなかった
のだが、臨時があったらしくいきなし185系が現れたりで、ウハウハ撮
影。トンネル串刺しもしっかり押さえた。ワイワイワイドで自分撮りもし
た。よーし。

 また訪ねることがあるかはちと判らないけれど、ようやく引っ掛かるも
のがまたひとつ、取れた心地。まさに没するという寸前も見ておきたい気
もするけれど、それは恐らく、叶うまい・・・。

(終)