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2908 sun3965 CUB     94/09/13 00:16 最後の1枚は、                       104



 先週の土曜日は9/10。9/10といえば、青春18きっぷの有効期間最終日。

 私は、カイシャの同僚と、この日に銚子へ行って観音駅でたい焼きを食べること
になっていたのですが、しかしこの同僚、仕事にハマってドタキャン。う〜ん、移
り気な私は気持ちも銚子から離れてしまい(予報では撮影日和で無さそうだったし)、
この夏に買った18きっぷの、最後の1枚でどうしたものかと思案した結果が、

 碓氷峠。

 うーん、他に無いのか私は。でもま、季節のうつろひ、をリアルタイムで感じつ
つ、次の撮影行のタイミングの見極めと、車内からの沿線のロケハンなどなどを兼
ねて、と。横川のホームでのんびりするもよし。

 とりあえず上野7:16発だかの電車に乗り、高崎を経て横川へ。

 ここで2時間ほどの滞在。「おぎのや」のおじさんと話したりしていた(ハート
ランドで出掛けたいんだって)ら、とても興味深いことを聞いたので書きます。

 釜めしは平たい箱に並べられ、それを積み重ねて運ばれるのですが、その箱ひと
つにつき、釜めしは30個入るんだそうです。ね、凄いでしょ?・・・・・・え、
どーでも良いことだって? まあまあ、それが「趣味」というものですよ。ぉぃぉぃ

 でまあ、私も一つ所望し、ホームでぱくぱく。時折ロクサンが目の前を通り過ぎ
て行きます。ん〜、いいな。この日は臨時の「あさま」も沢山やってきて、なかな
かに賑やか。なんか事故だとかでダイヤが乱れていたようですが。

 そーそ、「宴」が降りてきましたよ。上りホームに回送列車が入る由の放送があ
り、そのすぐ後に向こうの方で列車が降りて来るのが見え・・・・・・丸い屋根だ
から、まさかブルトレ!? ロクニとの三重連!? と一瞬期待したのですが、そ
のうちピンク色の車体が見え・・・・・・あれまー。でもま、「宴」も珍しいのか
な? よく分からないけど。この日はホームに「鉄」も多かったのですが、一斉に
撮影にかかっていました。そーか、これ狙いだったのか・・・・・。

 そのうち時間がやってきて、お昼頃の列車で峠越え。ロクサンのブロワー音を聞
きながら、軽井沢へ向かいます。



 軽井沢では降りずに、そのまま中軽井沢。久々に、草軽デキ12に会ってまいり
ました。相変わらずでしたね。ここでもまた、しばししみじみ。

 そうそう、軽井沢から先、北陸新幹線の工事に伴って、信越本線を少し北側(国
道寄り)に移す工事がされていました。なーるほどね。そして沿線の看板・・・・・
以前は「新幹線の地下化」といった周辺の環境への配慮を訴えたものでしたけど、
この日見たのは、「信越本線存続」を訴えたもの。そうそう、このあたりは第3セ
クター方式になる予定なんですよね。

 そしてインパクトのあった看板が、「バブルの産物、北陸新幹線の見直しを」と
いうもの。う〜ん。



 さてさて、このまま峠だけで帰るのも能が無いので、小海線を回って中央本線で
帰ることにしたんです。

 小諸から乗ったのは、キハ110系? なるなる、中々快適な車両ではないです
か。音も静かで、その滑らかな振動は「気動車」というよりも「長距離バス」とい
った感じか。それから、ちょっと思ったんですけど、この車両、ひょっとして段階
的に減速比を変えるようになってます? 発進加速の時など、一旦ニュートラルの
ような感じになって、そのあとエンジンのから吹かしがあって、さっきよりも低い
回転でがくんと繋がる感触があるんです。

 これもなんか、これまでの液体式気動車というよりも、AT(オートマチック・
トランスミッション)のバスみたいです。

 小海線は高原を走っていると聞いていたのですが、小諸を出た列車は、暫く「普
通のローカル線」然とした風景の中を走ります。それはもう、「まるで八高線!」
てな感じ。

 それも、ほぼ中間にあたる小海を過ぎると、今度は渓谷を走ります。おお、まる
で飯田線みたいですね、小海は天竜峡みたいなものでしょうか。んがしかし、まだ
「高原」という感じでは無し。

 結局、「高原列車」な雰囲気の車窓を楽しめたのは、野辺山〜清里前後の僅かな
区間でした。ううううううむ、さうだったのか。

 にしても、清里の駅前とゆうのは、恥ずかしいなあ。何がって、どう見ても過去
10年以内に作られたような、うすっぺら(物理的なものではなくて)な建物ばっ
かが犇めいているんだもの。高原のさわやかな空気とは無縁の、「お子様向け」な
ノリの店が並んでいる様は、「何もここまで来て」という失望と共に、こんなもの
しか用意出来ない、こんなもので胡麻化されてしまう我々の「文化」がちょいと恥
ずかしかったりなんかして。

 ま、目を三角にすることもないかな。

 その清里でどっと人が乗ってきて、座席が1列+2列のクロスであることの必然
性(要するに混むんですね)を感じたりなんかしつつ、じきに小淵沢。ここで普通
列車高尾行の座席争奪戦に勝利した(ぉ)私は、高尾、立川と乗り換えて、南武線
で家路についたのでした。



 まあ、そんなこんなで、行ってきた訳です。これで‘94夏の18きっぷシリー
ズは完結。「どろどろに溶ける」というのもやったし、一日ただ車窓を眺める、と
いうのもやったし、そうそう、トロッコ列車(飯田線)にも乗ったんですよね。う
むうむ、なかなか有意義でありました。

 この冬は・・・・・少なくとも大垣夜行は使いそうですね。ぉ



                        CUB