***** 1996年11月6日 15:10:17 *****
[T:4248] Re: 碓氷峠



 こんにちは、深町%この話題は見過ごせなひ です。


(略:碓氷峠のCD−ROMがリリースされる)


 あのCD−ROM、もう出たのでしょうか。なんか延び延びで私待っている
んですけど・・・・・・・いつ出るかわからないので、書グラに予約してるん
です。


(略)


 月並みな言葉にしてしまうのは勿体無いのですけど、「峠に挑む」というこ
とを、あれほど感じさせる鉄道も無いと思います。確かにD51三重連だとか
物凄い風景は他にもあったのですが、碓氷だけは別格という感じですね。時代
と共に峠越えもその重々しさを感じさせなくなっている中、碓氷だけは、特急
を含めた全ての列車が専用の補機を必要とし、その連結の手間をかけています。
峠の前には、特急も各停もあったものじゃない・・・・・・・そんな「些細な
違い」を超えたところで、碓氷峠は、険しく行く手に聳えているんですね。

 そんな峠に挑むのだから、全力で臨まなければ歯が立たない・・・・・・・
最初のルート選考の時点で最短ルートを採った(現在の碓氷バイパスの通るあ
たりをループも交えてくねくねと登る、ビッグサンダーマウンテンみたいな案
(笑)もあったが、当時鉄を輸入に頼っていたこと等から決まったらしい)こ
とが全ての始まりで、今から100年以上も前の話、それこそ人海戦術で最初
のアプト線は完成した・・・・・・・・・・時代背景的に、あまり語られない
ような事実もその裏にはあったようです。

 時代がずっと下って、新線に切り替えられたのが‘63年。東海道新幹線開
業の前年です。国鉄の油が乗りきった時代・・・・・・・新幹線と碓氷線とは、
互いにその方向性こそ違ってはいましたが、どちらも鉄道としての本分である
「輸送」への使命感に満ちた、当時の国鉄の技術の粋を極めた鉄道と言えまし
ょう。

 そういう歴史が、風景になっている・・・・・・・・私はその辺りに、碓氷
の魅力を感じています。物凄く硬派だなあと。EF63も硬派ですよね。窓の
はめ方から違う・・・・・・そんな寡黙な機関車が、スマートな列車をエスコ
ートする・・・・・・くぅ、男だよなー。対してEF62は、女性的に見えて
きますね。並ぶとそれは顕著で、兄弟機でありながら、まるで違うラインを持
っているのがわかります。

 んー、大分語りに入っちゃいましたが。JR東日本流に言うなら「そのスピ
リットと共に新幹線へバトンタッチ」する碓氷線。私自身は最後の数年しか接
することが出来なかったけれど、尊敬と感謝と憧れと労りと、そんな諸々とと
もに最後の最後まで見届けたいと思っています。



#ところで眼鏡橋の裏手で2頭の小熊に出くわした、という人がいました。気
#を付けませう・・・・・・・・。



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     深町 忠利  ふかまちただとし