***** 2005年10月15日 ***** (独り言) 今度は「白山」。前世紀末のそのまた暮れの押し迫った時分に「あさま」 がたった4両の189系で横川へやって来て(しかも熊谷発!)以来、幾度 かのリバイバル「あさま」が催され、ある時はしなの鉄道も巻き込んでリレー 運転などしたりしつつ、また「あさま」に続いて「そよかぜ」やら「信州」 やら・・・まだあったっけ?・・・で、「白山」の番が回ってきた。 日本海を見ずしてどころか関東から出られず「白山」というのも辛いもの があるけれど、「あさま」ではまた変わり映えしないということになるのだ ろうし、「能登」の間合いを西から借りるとあっては、ここはやっぱり「白 山」なんでしょお、やっぱ。 個人的には、あーだこーだ言いながらも例の「げろぱく」色(多分殆ど通 用しない呼び方)の方が馴染みがあって、実のところ少々恋しさに近いもの さえあるのだったが、それはそれとして久しぶりに見る、ボンネット。んー、 これわ・・・。 というわけで、横川へ出迎えに行くつもりではいて、さて足は・・・・・ 最初予定していた「鉄道の日きっぷ」は、残りの用途が流れて結局買わずじ まい。クルマにしようか、また現場でマルヨか、などと考えていたのだが、 生憎の雨模様、それはまだいいとして前日にはへろへろで運転どころではな くなってしまい、結局ホリデーパス+乗り越しで出かけることに。うー。 「白山」というと、その1往復が横軽を通過する時刻からして、かつては 「次の”白山”撮ったら移動すっかー」「次の”白山”の前にメシにすっかー」 てな具合で、節目のような列車であった気がする。ついでに「あさま」にも 入っていたから「夕方のげろぱくどこで撮る〜?」「最後にげろぱくバルブ して帰ろうぜ」とやはりここでも、節目のようだった。殊に「夕方のげろぱ く」は西日を顔に受けて矢ケ崎へ上がってきたり、蒼く沈む丸山を駆け上がっ て行ったりと、その季節の折々の日脚を実感させるスジだったのが印象深い。 今回のスジを見ると、うろ覚えだが下りはかつての3051M「白山」よ り1時間ほど遅いようで、一方上りは「夕方のげろぱく」と丁度すれ違いそ うな頃合か。だから何といっても何も無いが、色々縁をからめてみると引き 立つものも、あるよな無いよな。 「能登」の返しというのはかつてのままだなーと面白い気もしつつ、へろ へろで発車するなり落ちて尾久を覗くどころか記憶が無く。ともかく横川に 着くと、改札付近にはJRの関係者と思しき人が集まって打ち合わせ中。あー、 西の人かな。 駅を出ると傍らにテントがあり、信越線120周年記念の硬券が売られる らしい。発売開始まで1時間くらいありそうに思えたが、既に並んでいる人 達がいて・・・・・多分、駅で「白山」を迎えるにはよゆーのよっちゃんな んだと思うけれど、ナントカの一つ覚えでざんげ岩からなどと考えているヤ カラには、ここで足止めを食らうのは命取りになりかねづ・・・・・ここは ぐっと我慢。あとでまだあったら、買うとしよう。 ちらとおぎのやドライブインなど覗きつつ、これから体験運転らしく中で 人が動き回ってるロクサンやらを横目に「文化むら」沿いに進んで、いつも の登山口へ・・・・・あ、招魂碑のところ、屋根が掛かってる・・・・・い つものように登って、いつものように、ざんげ岩。 雨がぱらついたりして、コンディションとしてはちっとも良くはないのだっ たが、ナントカの一つ覚えのナントカなので、これでいーんである。考えて みると、ざんげ岩へは半年ぶりになろうか。ナマっていた上に寝不足へろへ ろにも拘らず意外とマシなペースでの到着に満足しつつ、水をぐびぐび、下 界を見下ろしながら一息入れる。駅前の例の行列は既に裁けた様子。汽笛に 目を向けると「シェルパくん」が出発、それに続いて、ロクサンが出て行く ・・・・・そういえば、体験運転が立体交差まで延長してから、初俯瞰だな これ。いや下でも撮ってなかった気も・・・。 そろそろだな、と遠くを望むと、霞の向こうに3つのライトが見え。来た。 超望遠で上信越道より向こうのあたりでかしゃかしゃ。旧碓氷ドライブイン 付近でかしゃかしゃ、下横川でかしゃかしゃ・・・・・例によってここはク ルマが連なってるなー・・・・・そして駅進入、4番に据えっ放しの「あさ ま」189系との邂逅・・・・・くぅぅ。入って行くのは1番、写真で動き を止めてしまえば、かつての賑わいの中での上り発車のように見える。くぅぅ。 しばし、パチパチ。 嬉しいことに1番に入ると、ざんげ岩から的にはホームの屋根に遮られる こともなく、またこの空模様にあっては国鉄特急色はよく映えて、なかなか。 しかも霞みがちだった空気はここに来て心なしか若干晴れたようで、これは もう、天佑というものか。あとはベルビアの発色に期待。 地上を観察する余裕が出てきたところで、駅前のテントにまた行列が出来 ているのが見え。うー、やっぱ午前中には売り切れカモ・・・。一方「文化 むら」では「白山」の乗客と思しき集団がぞろぞろ入っていく。鉄100% 企画で、着いた先で何すりゃいい、てな心配はここでは無用(笑)。 そろそろ定期の普通列車にホームを明け渡す頃。「白山」の回送が発車し ていく。今度こそ、4番の「あさま」とからめて「なんちゃって上り”白山”」 だなー、とぱちり。 下へ降りると、顔見知り氏がクルマに乗っけてくれて、一緒に玉屋さんで 昼飯。定食と、久しぶりに力餅と、さらにからみ餅なんぞを食しつつ、峠談 義。そこの座敷でゴロゴロして結局何も撮らずに帰った日のことを思い出し、 呆れられ。 少し沿線を見て回って横川へ降りると、なんとまだ硬券が売られてる! 十分に用意されていたらしく、ラッキーとばかりに所望。そういえば「文化 むら」でオレカ売るとか言ってたよなー、と入ると、まーさーに店仕舞いし ているところ。がーん。時既に遅し。まあ、触雷は避けられた・・・と思う ことにして。でも西のは気になったな・・・。 そういや、今日の横川駅の窓口では、見本のオレカが紙で覆ってあったけ れど、何か関係ありや? あ、「白山」のお客がたった1つの窓口に殺到す るのを恐れて「文化むら」の催しに振っちゃったのかな。 シミュレータで、「なんちゃって試運転仕業霧積川引き出し」という濃いぃ ネタを見学しつつ、そろそろ「白山」の返しの回送が入るので、横川駅へ。 このあたりちょっと忙しない。 晴れていれば色々考えもしていたのだが、もう駅撮り。入場券を買って、 中へ。1番線の先から超望遠で、坂を登ってくる「白山」をぱちり。すぐさ ま短いのに付け替えて、軽くスナップ。大分力抜けてるので、あまり多くは 望まずに。おぎのやの立ち売りの人を探すも見つからづ。見落としたのカモ。 尤も、始発では到着と違ってどうしても散漫になってしまうような気が。ド アが開いてヨーイドン、的な「溜め」は結構大きいカモ。 最早かつての特急停車駅ではない今は、1番の先の方に柵というか門扉の ようなものが出来ているのだが、今日は特別に入れてくれる。ただ「白山」 の1号車へは2号車から乗らなければならないらしく、写真の人向けの風。 対面から撮れるハズの3、4番ホームにも上り方に柵があるけれど、こちら は入れてくれない風。そういえば下り到着の時も、柵の前に犇いているのが 上から見えてたな・・・。 ざんげ岩や、「上野・高崎方面」の看板とからめてみたり、4番に佇むロ クサンを入れてみたり・・・・・単171? 遅れが出たりとか何かの拍子 に、こんな並びも、あったやも知れづ。 車体は雨に濡れてなかなかしっとりとした風情。聞けば一方の先頭車は塗 装が大分くたびれていたらしいが、雨のお陰でそうとは気付かづ。そういや ロクニの54号も、雨と晴とで全然違ったんだ(笑)。ああそうだ、と探し てみるとJNRマークは無し。最近割とこのあたりは寛容とはいえ、定期運 用の間合いではなかなか難しいか・・・・・そろそろ発車時刻が近くなった ところで、改札を出る。 細い道を進み、1番ホームの先のあたりまでやって来た。他に誰もいない が、ここから発車を見送ることにする。背後のざんげ岩は霧に霞んでしまっ たのが残念ながら、ともかく4番の「あさま」を横目に発つ「白山」を・・・ ・・・やがてベルが鳴り、ボンネットの先頭がするすると前へ進みだした。 タイミングを見計らって、ぱちり。笑顔の覗く窓が次々流れていくのを、一 人見送る。「白山」は足取りも軽やかに・・・・・ロクサンのエスコートの 後はいつもそうだったように・・・・・坂を駆け下りて行く。カタタン、カ タン。 さて、お次は何だろね。無理を承知で「能登」というのも、なかなかアジ と思うがぁ・・・・・スジ通りなら、横川で2時間くらい待てばそのまま上 りになれた気がする。(ぉ (終)