***** 2007年05月20日 *****
(独り言)


 先週色々とスナップなどして、思えばあまりやってなかったなというのと、
その手応えと、何より陽気も手伝って気持ちが良かったので、また行きたくなっ
た。2週連続だが、予報の告げる天気は上々、やはり入梅前に動けるうちは、
動いておくが吉、かな。

 さすがにまたツーリングというのもしんどいので、身軽に電車にする。思え
ば久々ではあるまいか電車というのわ。長距離切符を買うにも早朝故まだ出札
窓口が開いておらず、たしかあそこに、と品川で対応自販機見付けて確保。面
倒臭えなあぁったく・・・・・そういえば家の最寄の駅はみどりの窓口が廃止
らしい。周遊券すらサッと出て来ない窓口ではあったが(ぉ、その代わりに設
置するという機械、あれも出来ませんこれも出来ませんなんてこた、ないだろ
ね・・・・・やっぱあるんだろな。



 上野から高崎線、高崎から信越線・・・・・とこれはいつもの通りで、高崎
線の間の記憶がスコーンと抜けてるのも、いつもの通り。横川に着いて、ちょ
いとおぎのやドライブインを偵察。ビニールシートで覆われて、イリュージョ
ンが始まる的な雰囲気。

 お次は「文化むら」へ。庫の匂いに暫し浸ったりしつつ、「シェルパくん」
の始発便に乗る。ベルビア日和な五月晴れの中をゴトゴト進む「シェルパくん」。
梅雨の前のサラサラとした風が、なんとも心地好い。

 今日も片道乗車。今乗った返しの「シェルパくん」をまずはぱちり。丸山ま
で降りて次の便をぱちり。その返しをまたぱちり。今日はお昼休みがあるよう
で、1時間ほど開いた時間を、変電所前の木陰で腰掛けて、本など読んだりし
てしばしボケーっと過ごす。あー、なんか有意義なる無為というかなんという
か。

 ハイキングらしき一団が降りてきた。ここでは珍しいものでもなく、さっき
は小学生の遠足にも遭遇したし・・・・・で、そちらを見るでもなく気配だけ
感じていたのだったが、引率らしき人の話し方に、あれっ、と思いそちらを見
やると、見覚えのある顔がこの建物の説明をしている。をを。へえ、地元のボ
ランティアで参加してんだぁ。



 午後の部もまた、丸山変電所と霧積川橋梁の辺りで行ったり来たり、その都
度「シェルパくん」をインターセプトしつつ、このまま一日終えてしまうのも、
どうだろな・・・・・ふと遠くを見れば、刎石山。

 あ。

 今日は比較的ヌケも良いベルビア日和。ふーむ、行ってみるか。

 シェルパくんは今、「とうげのゆ」を出ようというところだった。これが
「ぶんかむら」まで降りて、その返しの最後の往路の便が上信越道の下を通過
するまで、というと・・・・・ぬぬぬ、40分くらいしか無いでわないか。国
道のC=9の旧中山道の取っ付きまでどれくらいで行けるか? 旧中山道を登
り始めて「覗き」までどれくらいだっかけな・・・・・まあ、1本諦めてその
返しの復路だけでも良いか・・・・・むう、決断が遅過ぎた。

 アプトの道をズンズン登り、峠の湯を通過する頃には少々汗ばんできた。ナ
マった身体には無理ありそうなペースで先を急ぎ、国道へ上がってC=9から
旧中山道に入る。かつてロクサンの音の聞こえた尾根道を行く頃には、ややラ
ンナーズ・ハイ気味なスイッチが入っていた。汗タラタラ息は上がるも、足は
コンスタントに動き続ける。スバラシイ。

 と。

 上から走って降りてくる人あり。その薄着軽装加減はどう見てもハイカーで
はなく・・・・・もう来年の「安政遠足」は始まっているのか!? 以前にも
こんな人に出くわしたことがある。すげぇ。



 見覚えのある石にもうすぐだと元気付けられながら、どうにか覗き到着。さ
て「シェルパくん」はどこだ?・・・・・奮闘の甲斐あり往路にも間に合った
気配! いきなり息を止める(撮影の基本です)とひっくり返るので・・・・・
ざんげ岩で経験アリ(汗)・・・・・これでもかと深呼吸しながらカメラを取
り出し、超望遠レンズを着ける。さーて、どこだ・・・・・丸山の切通しから
現れた。おーし、上信越道のハープ橋をからめて、かしゃかしゃ! 前に撮っ
た時はちょっと霞んでたもんな・・・・・さーて次は今日最後の復路。まだ落
ちつかない身体を宥めつつ、その時を待つ。

 と。

 がしゃがしゃがしゃ・・・・・あん?? うへ、今度は自転車が降りて来た。
がしゃがしゃ、がしゃがしゃ、がしゃがしゃ・・・・・次々と、一体何台だぁ?
軽井沢から降りて来たんだろなこれわ。すげぇな。ところでその先の最後の最
後に、碓氷峠最大の難所・・・らしい、刎石坂ですぜい。

 おっとそれには構わず、本日最後のシェルパくんを、かしゃかしゃ。ひゅう。

 さーて行き掛かり上少々遠くまで来てしまったが、そろそろ横川駅へ戻らな
いと・・・・・案の定、すぐそこで自転車軍団、渋滞してますがな。ちょいと
ゴメンナスッテと、ひょいひょい飛んでこれをかわし、スタスタと先に降りる。
C=9からそのまま旧道伝いに坂本宿へ出て、横川駅へ・・・・・をを、「覗
き」から1時間切ったわい。

 はふー・・・・・少し時間があったので、駅前のテントで釜めしを食す。日
が大分傾き、今ぐらいのここではまだまだ少し肌寒いくらいだったが、上気し
た肌にひんやりとした感触を楽しみつつ、他に誰もいなくなったテントで、独
り寛ぐ。最初の年は少々飛ばし気味、昨年はYSにかまけてしまったが、ここ
らでまた「シェルパくん」をじっくり、見つめて行こうか・・・・・廃止から
10年目のその日を、どんな風に迎えようか、そんなことを考えだしたりなこ
の頃。



(終)