***** 2007年11月10日 *****
(独り言)


 ハッ。

 寝過ごした!?

 わぁぁ・・・・・目覚まし止めた記憶すら無いが・・・・・ともかく支度
をして、クルマに荷物を放り込んで、走り出す。どう考えてももう、早朝割
引には間に合わづ・・・・・あああ。環八もスイスイとはいかんだろなこの
時間になっちゃ・・・・・クルマを首都高のランプへ向ける。



 ちょいとアレだがつい先日、誌上同窓会のようなコトがあって、詳細は端
折るが互いに懐かしむようなところあり、同窓会のつもりで集まりましょう
かねえ、と俄に盛り上がったのだった。

 場所は勿論、碓氷の地。大方都合のついたところで、国鉄特急色の183
系が来ますぜという話が出てきて、じゃあついでにそれもからめてと言って
るうち、ざんげ岩集合(笑)と相成った。調子に乗って五輪岩というのは流
石に却下だったが、顔ぶれからすると、なんとも「らしい」待ち合わせ場所
ではある。しかも、登りながらそれぞれが、この10年という歳月を身をもっ
て実感出来るというオマケ付(苦笑)。

 しかし生憎の・・・・・この週末だけ狙い撃つような厭らしさの、雨模様。
誰もざんげ岩など登るまい。横川駅で済ませるか。



 外環の飯倉PAで小休止すると、関越で事故の情報が。ああったくもう。
183系の前に眼鏡橋の紅葉を見てくる位は出来ると思っていたが、これは
もう、無理くさい・・・・・大泉JCTから新座を抜け暫く走ったところの
電光掲示板は、真っ赤な字で「川越3時間以上」と諦念表示。これを見てか
所沢の出口が詰まっていたが、それを横目にままよと本線の渋滞へ突入。殆
どクリープだけでチビチビ動く中、レッカー車が追い越していく・・・・・
やれやれこれから片付けか。

 結局1時間ちょい程で抜け出せたが、眼鏡橋オプションはどうにも無理。
183系の到着すら危ういのでわ・・・・・急く気持ちを抑えつつ、松井田
妙義で降りて横川に乗り付けると、むむ、どうやら間に合った様子。

 ともかく、横川駅の脇の小道に入り、ホームの先辺りから、ざんげ岩をバッ
クに、構図を決める・・・・・って、登るの登らないの言う以前に、霞んで
下から見えねえ。それでもその瞬間にはチラッと見えるかもしれないと淡い
期待をしつつ・・・・・やがて国鉄特急色の183系が到着、これをぱちり。
ふーむ。ときにこれ、てっきり団臨でも来るのかと思い込んでいたが、快速
碓氷号だったのか。入場券買ってホームでもぱちり。すぐ幕回されてHMは
「回送」・・・。



 ぼちぼち「文化むら」の駐車場に移動して、集合。いやいやどうもご無沙
汰しております・・・・・BBQはもう寒いだろうし云々で何もプランを立
てていなかったが、揃ったところでまずは「文化むら」へ。

 資料館の1階の一角に、新しいモンが入ってますヨ、とのことでそちらを
窺えば、ロクサンの輪郭と、その体内を模した回路図に、スイッチやらメー
ターやら並んだパネル。何も説明が無いようだったが、多分研修用の教材な
のだろう。様々なケースを起こして、どのような手順で問題を切り分け、解
決を図るのか、実車で行う前にこれを使って訓練したのではないか。元々ど
こで使われていたものなのか、運転区の中にあったものなのかは判らないが、
これも峠の往来を支えてきた存在に、違いなく。

 売店でBトレの限定品、Cアンテナ無しのロクサンに蝕雷・・・。

 時々変わる2階の展示物を見て回る。あかぎ出版チックな、古い写真を交
えた定点写真に唸りつつ、後半の模型コーナー(?)では、またレイアウト
が微妙に変わっており。例の以前RMM誌に出ていた碓氷橋レイアウトに毎
度ながら唸りつつ、ここいらへんのアングルが座頭転がしっぽいですかねえ、
坂本城址はあっこのパネルの上あたりかな、あの写真はどの木に登って撮っ
たんですか?(笑)、などとしょうもない話を。デフォルメされているので
全く同じに見えるアングルは存在しないが、デジカメで先週撮った写真を再
生しつつ、うーん、あの岩はこのへんだろかー、などと。

 おおそうだとデジカメで「空撮」しようと試みるも、ガラスケースの上に
はうっすら埃が・・・・・今日は曇って駄目ですねえ(笑)。

 早いもので「文化むら」も来春で9周年になるが、展示物が蛍光灯に焼け
ているのが気にかかる。蛍光灯というのは、紫外線が出まくってるわけでし
て・・・・・美術館でも博物館でも気を遣っているところでは、照明を落と
し、さらに光源の選択にも配慮している。そういうノウハウが無いのか手が
回らないのか判らないけれど、考える必要があるのでは、なかろうか・・・・・
現場の通達の感熱紙なんかもそのままピラリとピン止め展示されていて、殆
ど霞んでいたりして・・・・・バックアップしなければ、失われる。

 なこともありつつ、ちょっと進む毎に展示品ひとつから濃いぃ話が広がっ
て、なかなか次へ行かづ(笑)。結局1時間以上そうやってたのでは、なか
ろうか。



 午後一の「シェルパくん」に乗ることにしていて、入園から1時間半は間
があったハズなのだったが、そのような具合で庫など覘く暇も無くなって、
乗り場へ移動。私は私で、今日こそはと記念メダルをがっちゃんがっちゃん。

 意外な人物が乗ったこと無かったという事実を咎めつつ(笑)、雨だわ肌
寒いわでも負けじと「シェルパくん」展望車に陣取る。やがて発車、ゴトゴ
トと揺られながらカメラ談義などしているうちに、まるやま着。降りる人い
らっしゃいますかー、いらっしゃらないようでしたら通過しまーす・・・・・
とまた今日もアバウトな運行なのだったが、結局停車。折角なので、一同
「シェルパくん」の展望車に並んで、乗務員さんに記念写真を撮ってもらう。
うーん、この観光チックなノリが、なんとも新鮮で。少々ウキウキ。

 いよいよ本番の急勾配に挑み、をををこんなだったかぁ、などと唸ったり
なうちに、線路は本線より逸れ、とうげのゆ着。



 この先眼鏡橋まで歩こうかという話もあったのだが、この天気というのも
あって聊か萎え気味。とりあえず玉屋で昼食にしましょうか。

 座敷に上がらせてもらい、ここでゴロゴロしながら結局何も撮らなかった
日もあった気がする記憶に遊びつつ、ソースカツ丼など頂いていると、おか
みさんがRMM最新号を手に出てきた。こちらも碓氷峠特集で、熊ノ平のレ
イアウトがどーん、と・・・・・でその作者が、最近訪ねて来たのだという
(多分そういう話だったと思う)。へぇぇ・・・・・そうか、碓氷橋の時に
も、よく測量(?)に来ているとかなんとか書いてあった気が・・・・・で、
写真などの僅かな資料から試行を重ねて造られた熊ノ平駅の、その前には在
りし日の玉屋も再現されていて、おかみさんにはそれが嬉しかったようで
・・・・・当事者にしてみれば特別な想いがありそうで、ちょっとキュンと
来るお話かもしれづ。

#関係無いが、表紙のロクサンが片方逆向きになってるのが気になる。(ぉ



 また後でおやつに来ることにして、先へ行くのはやめてアプトの道を下る。
丸山変電所跡までやって来ると、団体ツアーらしき集団が・・・・・んんっ?
変電所の建物からぞろぞろ出て来ているぞ!?

 そういえば今日は「駅からハイキング」も催されているらしかったのだが、
こういうハナシは聞いてないしと首を傾げていると、なんでも、群馬県が世
界遺産に推す近代化遺産を巡って現場で講演も行うというツアーである由。
へえ、そんなものがあったのかと内心悔やんでいると、県庁のホームページ
に出てたらしい。うう、そこまではアンテナ張っておらなんだ。

 折角だからとのご厚意に甘え、中を拝見。先週も入ったばかりだが、あの
一般公開の時には、ほぼ通路状の決まった部分しか入れなかったのが、今日
のそれでは隅々まで見て回れる・・・・・尤もツアーの人数が多いのでそう
でもしないと入り切らない感じなのだが・・・・・これまで死角になってい
たあたりなど、ををこうなってたかと覗き込んだり。

 群馬県では、富岡製糸場共々世界遺産に推している。実際登録が適った場
合、早い話観光スポットとしてハクが付くわけだが、するとアクセスの問題
というのが浮上するらしく・・・・・バスなんかも入れる駐車場が要るって??
するとあの耕作を止めてしまったらしい田圃のあたりなんか、駐車場に化け
ちゃうとか、そんなハナシになってくるのかしらん。

 とするとですよ、建物だけ標本の如く残されて「佇まい」が失われる、な
んてことには・・・・・あの「秘密の城」(ぉ チックなところも、この建
物の過ごしてきた時間を物語る大きな要素に思われるのだが、まあ関係者の
知恵の絞りドコロでは、ありましょうなあ。横川駅からだって大した距離じゃ
なし、あの構内にはまだ土地があるし・・・・・そもそも登録されりゃの話
なんだが。

 それならそれで、ここが静かであった頃を、染み込ませておこう・・・。



 麻苧茶屋の辺りで、あのどぶ板(?)にラックレール並んでたのここいら
へんでしたかねなどと現場検証(?)しつつ、横川まで降り切って、クルマ
であらためて玉屋。力餅を肴(?)に持ち寄った秘蔵写真やら古い「レール
ガイ」誌やら広げて濃いぃ峠談義。西大星攻略の話に及んでは完全に付いて
行けなかったが(苦笑)、昨日のことのように話は弾んで、さて今夜はどこ
でバルブして帰ろうか・・・・・なんだかそんな錯覚までして。

 あの頃、は今も続いている。



(終)