***** 2008年1月26日 ***** (独り言) 軽井沢氷まつり・・・・・じゃなかったウィンターフェスティバル。い やいや、聞くところによれば元々「氷まつり」そのものであった氷彫刻展 が、今年は無いのだそうで。そういえば昨年花火を見ながら、「最近は他 所で真似してるし、氷まつりイコール軽井沢という印象が薄まって云々」 といった地元の人らしき会話が背後から聞こえたのを思い出したがそれは さておき、思えばこの催しも、横軽廃止直前の、即ちオリンピックの直前 の頃の盛大さからすると、聊か趣を異にするような、気はする・・・・・ 今では考えられないカモだが、テントの特設ステージで爆笑問題の漫才見 たっけか(遠い目)。 地球温暖化云々、というフレーズが時に便利そうに聞こえたりもするか もしれない(ぉ 昨今だが、こちらでもどうも、そんな理由であるらしく ・・・・・私の知る10余年の間には、この時期、クルマから降りた瞬間 頭蓋骨がキュッ、と縮む(というわけでもなかろうが)ような寒い年もあ れば、たしかに氷の彫刻がポタポタ滴るような年もあったが、それが毎年 1月末の特定の時期における「たまたま」レベルのちょっとした揺らぎな のか、抗えぬ大きなうねりの証左であるのか、素人にはとんと分からない が、ともかく今年は氷彫刻展が、無い。 そういえばと草軽デキの彫刻作品だの思い起こしつつ、で、もうひとつ の目玉である、打ち上げ花火は・・・・・お、これは今年もあった。ある 年はロクサンの連結作業の背景に、ある年は静態保存の2号機と、別の時 には新幹線「あさま」の光跡とからめた花火、さて今年はどうする。離山、 かな・・・・・花火の俯瞰。まあいつかはと思ってたし、他にネタも浮か ばなければ。 予報では雲がらみの無い晴れマークが輝いていたが、気温を見ると軽井 沢は思いっきし真冬日。うぅぅ。3日前にはご丁寧に雪まで降りやがった。 東京でもちょっと降ったあの日だが、うーむ大丈夫かね。 どうにか這い出して、こちらでも温暖化問題な「朝まで生テレビ」を横 目に身支度し、いざ出発・・・・・目当ては夜だが、今日は天気も良いし で欲張りモード、日の出より営業。 時期柄関越が混むことをすっかり忘れてた。やれやれと流れに任せ、い つものケチケチで富岡で降りて横川へ向かう・・・・・とそのまま通り過 ぎて、眼鏡橋へ。あーやっぱ、山道入ると雪残ってら。 既に橋は朝日に染まっていた。真っ白な駐車場にクルマを突っ込み、紅 葉の頃に登った岩にまた登る。雪はもう日陰にしか無かったが、試したかっ たカメラやらで取っ換え引っ換え、まずはぱちり。 そのまま旧道をおっかなびっくり上って行く・・・・・今日はカーナビ が落っこちるどころか、クルマごと落っこちそうなので(汗)。峠を越え ると完全に雪道。尻振るし(汗)。お釣食らうし(下手糞)。 矢ケ崎踏切を偵察。線路跡地の再開発、どうなっちゃってんだろか・・・ ・・・立ち去り際、スーツ姿のお兄さんがやって来て、踏切跡を渡って行 く・・・・・また間違えてらと思えば、迷いの無い足取りで、新幹線の施 設の方へ向かって行く・・・・・おっ。 軽井沢駅覗いて、小学校のED42覗いて・・・・・寒い。真冬日続き だから、雪も粗目にならず踏めばキュッキュと鳴るし。離山なんか雪かき してなさげだが、そこへ夜登るのか?・・・・・聊かマゾヒスティックな 企てのような気がしてきたが、いやいや本格的な雪景色狙ってるような向 きからすればこんなもの、ポストに新聞取りに行く程度のモンだよな。 そろそろ中軽井沢のカインズホームが開く頃合。ふむ。いつもの以下略。 バイパスから横川へ。こちらはよゆーのドライコンディション・・・・・ 旧道はもうイヤ(苦笑)。お次は丸山を偵察。特に何があるでもなく・・・ ・・・いや、「文化むら」の端に置かれていた「あさま」189系の2輌、 綺麗に化粧直しが済んでおり。外野的には国鉄特急色になるのではという 心配(?)も無いではなかったが、「あさま色」を留めている。そういえ ば「■ASAMA■」のロゴはこれから入れるのだろうか・・・・・形式 の切り抜き文字が平面的でそれでいて鏡面のようで、ステッカーのように 見える。そういえば前はペイントだったっけか、どうだっけか。 変電所跡まで往復。特にこれといって変わった様子は無いようだったが、 人影もぽつ、ぽつ、といった具合で、シェルパくんの来ない線路はレール が赤茶色に錆び、一頃の寒々しかった風景を思い起こさせた。見ようによっ ては、冬には冬の味わい、とも言え・・・・・そういえば下り第1閉塞の 信号機も、すっかりカサカサになって。 お次はざんげ岩。今日は忙しいのだ。 上で釜めしを食べようかと、おぎのやドライブインに入ると、ご当地キ ティの新作が。以前からあった「おぎのや」売り子バージョンとは別に、 今度はでっかい釜めしを抱えているというか、しがみ付いているというか。 見てしまったからにはと、ひとつ所望。おっとそうだ釜めしを・・・・・ カウンターで寿司弁当が目に止まり、気が変わった。 登山道入口の駐車場にはクルマが何台か止まっていた。はてはてこんな 寒い時分に何があったかと一瞬思ったが、カメラやら三脚やら持った人達 が戻って来るのを見て、ああそうか、麻苧の滝が凍結してんだ。 登山口を進むと果たして、でっかい氷塊。昨年見たのより立派カモ・・・ ・・・アイスクライマーの姿は無し。最初の鎖場を登ると、その先には足 跡は無く、溶け残った粗目雪をザクザク踏みしめる。2番目の鎖場のちょっ と上のところには今年も腕の太さ程の氷柱が。あとは、余計に時間がかかっ たものの難儀する程のこともなく、ざんげ岩着。 岩の上は雪が覆っていて、座れないわ荷物置けないわ。荷物はどうにか 木に引っ掛けたが、寿司弁当は立ったまま食す(苦笑)。もぐもぐしなが ら見下ろす。ざんげ岩・・・・・龍駒山の陰が「文化むら」の東半分を覆っ ている。この季節は朝以外大体こんな調子で、観光客も少なく一帯は聊か 寒々しくもなるが、これもまたひとつの碓氷の風情、ではあり。 と。 ホイッスルが響いた。今日のロクサンは重連で、しかもヨ8000連結 のオマケ付。吊るしたリュックからカメラとレンズを引っ張り出し、まず はぱちり。朝の眼鏡橋に続いてまた、カメラを取っ換え引っ換え、往復を 繰り返すロクサンを追う。超望遠で覗くと、ヨの連結で旗振ってるところ まで見える。んー。 暫く和んだところで、さてと下山。バイパスからまた軽井沢へ。空は暮 れようとしていたが、思いっきしのピーカン。あーやっぱ、離山しかない か・・・・・キミは行きたくないのか? バイパス出口で身支度、長靴に履き替える。雲場池駐車場にクルマを入 れ、カメラバッグを背に、手には三脚と、懐中電灯、いざ、いざいざ・・・ ・・・せいぜい15cmかそこらの積もりとはいえ、登山道は遊歩道みた いなものとはいえ、除雪などはしていないだろうから、1時間じゃ恐らく、 無理だ。駐車場の近くでいきなし迷ったりしつつ、ザクザクザクと入口ま での舗装路を登って行く・・・・・あー、暑ぢい。水分を熱に変えるとか いう服、裏目に出たか。 登山道には足跡があった。昼間観光客が登ったのだろう、子供がじゃれ たような跡もあった。粗目にならない雪をキュッキュと踏みしめて登りな がら、ざんげ岩へでも使わない筋肉を使ってるのが自覚されて、明日が怖 い。へろへろになりながら、雪を掬って、汗タラタラの顔に当てる。うー、 気持ち良いぃ。2度3度やったら痛くなった。 看板が見えたのでライトを当てると、熊出没注意のソレ。あ(汗)。鈴 持って来てなかったわい。出て来ないという保障はどこにもないし、何か 音の出るものは・・・・・ごそごそ・・・・・ケータイくらいしかない。 音楽トラックが2つばかり入ってた。普段使っていないから、試しに入れ てみただけのものだが、片方は「ぷるあっぷ! ぷわぷわ!」という対地 接近警報(をゐ)、もうひとつは「恋の山手線」。なんだそりゃ。杓文字 が無いな。(ぉ つづら折りの道をひーひー言いながら進みつつ、木々を透かして見えだ した軽井沢の夜景に、ひゅー。山手線が何周回ったのかも分からなくなっ た頃、また看板が現れた。今度は公園の案内図。やれやれ、ここから細い 方へ分かれて行けば、目的の俯瞰ポイントだ・・・・・そういえば前に来 たの、もう5、6年前になるんだろか。たしか、しなの鉄道に「あさま」 が入った時だったよな・・・。 えっちら、おっちら、到着。ふぅ・・・。もしやと思っていたが、先客 は無し。軽井沢駅を中心に広がる町明かり。矢ケ崎山のプリンススキー場 の照明が、カーッとその背後で輝き、矢ケ崎山と妙義の山々の稜線の向こ うには、安中か高崎かはたまた前橋か、関東平野の灯りの海が覗く。天気 が良いから、キンキンするような眺め。 岩の雪を払い除け、三脚を据える・・・・・う、手にくっ付いた。これ で風がびゅーびゅーだった日にゃ・・・・・カメラを取り出して雲台に載 せ、設定合わせて、試し撮りなどして。 ひゅーどーんばらばらばらどんどーんひゅー・・・。 お、始まったか。予定通りの18:30。構図を修正して、こちらも撮 影開始。最初の「つかみ」が済むと、1発ずつしみじみ飛ばすようになっ て、眺めるには良いが構図的にはちと寂しい。普通なら開けっ放しにして おけば良いのだが、夜景との絡みもあって、なかなかそうも行かづ・・・・・ 刻んで多重露光というテもあるが。しかし同じ種類のを連続して来られる と、重ねてもどうも、難しい。 そんな悩みも趣味の楽しみのひとつ。打ち上げ花火を見下ろすなんての は、これまでには多分羽田へアプローチする飛行機から浦安のそれを見た くらいだと思うが(高尾山のビアガーデンから遠く横須賀のそれを目撃し たことがあるがこれには議論の余地がある)光をまぶした海の中から間欠 泉のように迸ってはパッパッと花が咲き、大分遅れてポンポンと音が届く ・・・・・なんだかそれを、独り占め気分。んー。 記憶では結構あっさり終わってたような気がしたが、予定の30分を過 ぎて、今年は大サービスの様子。こちらもシャッター切りまくりで、あと でセレクトが大変だ・・・。そして派手な乱れ打ちがあって、沈黙・・・・・ どうやら終わったらしい。こちらも撤収、そそくさと来た道を戻るのだが、 さすが下り坂、あっさり30分で駐車場着。 しなの鉄道か「あさま」の光跡を絡めて、という考えはあったのだが、 それに囚われると自滅しそうな気がしたので、諦めていた。しかし数は撮っ ておくもので、19:00発「あさま541号」と思しき光跡が、ピーっ と端っこに入ったカットをあとで発見。肝心の花火は少々惜しいが、これ はこれで一応、成果だろか。 さて、来年はどうしたものか・・・・・先のことはさておいて、ともか く今年も、碓氷初め。 (終)