***** 2008年10月25日 *****
(独り言)



 さて今年も、丸山変電所跡の公開。これで4年目、なにげに「シェルパく
ん」と共に、でもあったりして。

 例によって(?)情報は乏しいようで、今年も全国近代化遺産連絡協議会
のサイトのリストが頼り・・・・・というより安中市や「文化むら」のサイ
トには一切出ないので、探すことすら止めてしまっていたのだが、ともかく
日取りはここで判る。今年はやや早め、紅葉には間に合わない、か・・・。



 久しぶりに、電車で行くことにした。暗いうちから家を出て、えっちらおっ
ちらと上野から、各駅停車で高崎へ・・・・・あー、なんだかもう、懐かし
いというかなんというか、こういうのは。今日は重装備ではないけれど。

 車窓に見る、たわわに実った柿の木に秋の深まりを覚えつつ、ひんやりと
した横川駅に降り立つ・・・・・ホームから改札へのアプローチには、通常
切符とSuicaの清算と色別の矢印で誘導していたり。Suica圏辺縁
部ならではの面倒事が、ここでは特に週末、日常茶飯事であろうことは想像
に難くなく・・・。

 変電所跡の公開と、「シェルパくん」始発便の発車はともに1000、そ
れまでまだ間があるので、まずはおぎのやドライブインへ。折よく釜めし以
外の駅弁もまだ色々並んでいて、「峠の松茸めし」などはプライス的にハナ
から圏外なんだが、ひょっとしたら食べたことないカモな気がする「山宝お
こわ」とゆうモノがあったのでこれを所望。そこになめこ汁を併せる。

 一息ついたところで、グッズの新作チェックなどしつつ店内を見て回ると、
富岡製糸場のPRコーナーが。研修施設だった為「あゝ野麦峠」チックな酷
い話はありませんでした的な妙なアピールに、世界遺産云々の件とのリンク
で得心したりしつつ、さてそろそろ、丸山へ向かわねば。

 駅と「文化むら」の間の道端に、湘南新宿ライン誘致の幟が何本もはため
いていて。そういえば朝の上野直通はまだ残ってるんだっけか?・・・・・
たしかに、元々「あさま」が通っていた道だから、線路規格やホーム設備の
問題は無いハズで、グリーン車付きで来れば申し分無いだろうが、付属編成
だけでも、まあ大分違うかも知れづ・・・・・尤も「快速碓氷号」拡大版的
に休日ダイヤなイメージしか出来なくて、呼び込みたいのか東京へ出たいの
かという見方もありつつ・・・・・海となるとこのへんでは日本海の方へ向
いているらしいのだけれど・・・・・さらに平日の場合は、どんな具合なん
だろか。

 気が付けば上野発着の「アーバン」は風前の灯。かといって湘南新宿ライ
ンを使おうにもこっち側の停車駅に縁が無かったり、始発で座りたいんだけ
どなというのがあったりでどうも使いこなせずにいるのだが、んー・・・。



 おっ、今日は重連にヨ連結か、とロクサンを横目に「文化むら」を過ぎ、
汗ばむことのない季節を少し嬉しく思いながら・・・・・むしろ少々肌寒く
・・・・・「アプトの道」をテクテクと。そのうち背後に「シェルパくん」
の気配が・・・・・と思ったらなかなか現れず、ようやく見えたところで、
開いたばかりの変電所跡にお邪魔して、まずは「シェルパくん」とからめて、
ぱちり・・・・・これといってネタが浮かばん(悩)。

 チラシなど頂いて、ボランティアの説明員の方にお話を伺って。中の様子
は特にこれまでと変わったところなく、通路は昨年と同じく、蓄電池棟から
入って直角に曲り機械棟へ抜け、機械棟で直角に曲がって外へ出る形。蓄電
池棟内の通路のピット部分には勿論、板が渡してある。

 ふと、気になるところをボランティアの方に訊いてみる。

    「重要文化財 碓氷線鉄道施設 変電所(丸山変電所)2棟
     保存修理工事報告書」

 あの、4ヶ月前に松井田図書館で見た、濃いぃ〜いアレ。これこれこうい
うの、ご存じないでしょうかと・・・・・しったら「これのことかな?」
っていきなし、出たぁ!

 その白い表紙には手垢と曲げ癖が付いていて、沢山の付箋がピラピラ挟まっ
ていた。きっと、ここでの説明にいつも大活躍なのに違いなく・・・・・こ
れ以上の資料があるものか。なんでもこの方、この報告書を纏めるのにあた
り資料を提供されたのだそうで、その関係で献本(?)された由。

 ここに載ってるのがそうなんだと、変電所設備の仕様をまとめた、ハンド
ブックとでも言えばいいのか、文庫サイズ程の青焼の冊子まで見せてくださ
り。をを、をを、とこちらはもう、声を上げるばかり・・・・・仕事上の資
料であるから、普通に考えれば変電所自体が無くなってしまえばもう要らな
い理屈で、なのでマニア向けだとか、昨今のように換金などと考えるような
こともなく、こういったものは殆ど残っていないのだとかで。この資料も本
当に、たまたま残っていて出てきた、というようなものであるらしい。

 その後、機械棟で図面と照合しながらあーでもないこーでもないと現場検
証(笑)しつつ、今年も意外なモノに触れて、さてお次は何だろなと来年に
期待が膨らんだところで、お礼を言って横川へ戻る。



 今日はバスで軽井沢まで行こうと思っていたのだが、折角走っている旧道
経由の眼鏡バスも、坂本や眼鏡橋あたりで拾ってもらうには時間が合わず、
バイパス経由の直行便はというと、1200があって、もう少し留まろうと
すれば次は1450・・・・・うーむ。1200の便で軽井沢へ。

 軽井沢ではまず、しなの鉄道の方で信越線120周年記念切符と、リバイ
バル信州の記念切符と、そばかりんとうを所望・・・・・ちと勢い付き過ぎ(汗)。
乗務員携帯時刻表も、聞けば1枚だけ残っているそうだったが、お腹一杯で
見送る。ホームを窺うと、そう都合よく湘南色の電車がいるハズもなく、そ
もそも昨夜ホームページ覗いたら、今日は運用が予備日になっていて・・・。



 矢ケ崎、こちらは相変わらずか。踏切に突っ込んでくるクルマが後を絶た
ないのも相変わらずな様子で、なんだかな・・・。

 久々に、旧軽井沢駅舎記念館へ。まずはその前に佇む草軽デキを、ぱちり。
紅葉の落ち葉が色鮮やかに・・・・・ホームに横付けのロクサンと10000
形は、いつの間にか化粧直しされていて。中の展示は特に前と変わったとこ
ろは、無さそうで。

 今日はあっさり目に、このへんで・・・・・「あさま」で峠を下り、高崎
で「デゴイチ弁当」に触雷。煙室部分を輪切りにして上に向けたような風情
の容器に、中身はだるま弁当に近いのだろうか? 特急料金が熊谷まで同じ
なので、200系の「とき」に乗って熊谷へ。ついでで秩父鉄道の1000
形を、ぱちり・・・・・ちぃ、国鉄色はおらなんだか。



(終)