***** 2009年2月7日 ***** (独り言) IMONから出ているDVD、「戸田佳男 映像集」というものを先日 求めた。知る人ぞ知るお方のようで、碓氷のED42、呉線の「安芸」に、 C62「ニセコ」と、この時代、個人による撮影としては相当に気合の入っ たものであったハズで。 ソースに音声が無いので、ご本人と、これまたDVDをリリースしてらっ しゃる竹中泰彦氏とのトークを聞きながらの鑑賞。さながら戸田邸での上 映会にお邪魔しているような気分で。 まずのお目当ては勿論ED42。アプト時代にについてはこれまで様々 な映像を見る機会があったが、それらに照らしても新鮮。眼鏡橋を過ぎる 「白鳥」などは現場で想像するだけでも鳥肌が立つような光景だが、碓氷 湖湖畔からの眺め、中尾橋をくねくね潜っていた国道、熊ノ平の横川方の トンネル上(のハイキング道?)から見下ろす、突込線を介して交換する 列車・・・・・いやはや。相当撮っているに違いなく、丁寧なカット割で 綴られる映像に、ただただ溜息。そして戸田氏の、現場の詳しい様子や聞 こえた音のお話を聞くに、「届かなかった者」は嫉妬すら抱くのであった。 時は移り、この時試運転に入っていた新線もいよいよ消えようとしてい た頃、私も時にビデオなんぞ回したりしていたものだったが、日頃寝っ転 がって見ているのもプロの作という事実にそれなりに肥えた目には、自分 の撮ったモンを纏めようとすると途端に、越えられない壁が見えたりする もので・・・。 さて。 今年も氷まつりじゃなかった軽井沢ウィンターフェスティバルの、花火 の日なのである。昨年は離山から撮ったが、今年はどうしたものか考えあ ぐねるままに、とりあえず出発。 時期柄の渋滞のピークの後を付いて行くような頃合で関越を走り、富岡 で一旦降りてETC休日割引をゲットしつつ、昼前に松井田妙義。成り行 きで「ろうばいの郷」に寄って蝋梅の見物。抜ける青空と黄色い花のコン トラスト、そしてその香りを楽しみ、続いて少し走って福寿草の自生地を 訪ね・・・・・小栗上野介の埋蔵金がどうのこうのという謂れに目を留め つつ、ぽつ、ぽつ、と春の気配を見・・・・・うーむ、今回我ながら渋い ところから入りますな。 おぎのやドライブインでソースカツ丼の昼食。トロトロと坂を登って行 き・・・・・碓氷湖の傍の「コーヒーハウス・ミニミニ」のところにクル マを入れる。 以前から気になっていたのだが、解体屋さんかと見紛うようなガラクタ もといお宝の山。碓氷の通い始めで既にあったから、もう15年以上は見 ているわけだが、どう考えてもそれよりずっと前から、ある風情・・・・・ 「この辺りは棄景度が高い!」などと喜んでいたのも今は昔・・・・・ク ルマ少し減ってないかな。 そういえば、軽井沢自動車博物館、とかいう名前が無かったっけか・・・ ・・・富士の裾野あたりにあるああいうノリを目指しているのかと想像を 巡らしてみたりもしたものだったが・・・・・建物には相変わらず、裏か ら引っこ抜いてきたと思しき(!?)33kmポストが立て掛けてあり。 で、喫茶店の存在も以前より気付いてはいたのだけれど、タイトな中へ 入る勇気が無かった(苦笑)。大分前に先代のミニがゾロゾロいたのを見 た気がするが、今日は床下に1台詰め込まれている(?)のが見えるのみ。 横ちょには左後のフェンダーが無いルノー4、レストア待ちなのかは不明。 お宝の中にブリヂストン・チャンピオンホーマーなんぞを認めてウハウ ハしつつ、いつの間にか奥に出現していた・・・・・いやアプトの道から 見上げた気も・・・・・「コロボックリ」なる小屋然としたお店を、まず 覗く。フェルトや木の実から造ったりな動物の人形やらが所狭しと・・・・・ 実際狭いのだけれど・・・・・コロコロ可愛らしいのから、結構リアルに 造り込んでるのから、あるわあるわ。評判は聞いていたが、ナルホド・・・ ・・・奥ではおねいさんが、今まさに作品を制作中。 そんな中で、少々毛色が違うが丸山変電所と眼鏡橋のイラストの缶バッ ジと、逆三角形の碓氷旧道のシールが目に止まったのでこれを所望。 さてここらで、コーヒー・ブレイクと・・・・・オーダー受けてから豆 を曳きはじめるリズム感に浸りつつお話など伺っていたが、旧中山道や碓 氷湖で見かけたことがあった、やけに気の弱そうな野良犬の群の謎が今更 ながらに判ったり。店内を見回すと、大半がクルマがらみの写真の中で、 眼鏡橋を絡めた俯瞰写真が。サインが入ってて、心当たり大アリな大御所 様(笑)。退色の具合からすると相当前から、かかっていたに違いなく。 さらに登って、軽井沢。最近降水があったからこちらは雪だったかと少々 不安があったが、地面はドライそのもの。つい先日小噴火のあった浅間山 も、遠目には水蒸気っぽい煙が認められるのみ。矢ヶ崎公園の回りを通っ てみたが、「氷まつり」が無いので歩行者天国もなければ露店らしきも見 当たらず、ホントに今日だろかと不安にもなったが、臨時駐車場(?)に 誘導の人が立ってたりするから、今日でいいんだよな・・・。 まずは軽井沢駅を偵察。特にトピックス無し・・・・・いや、新幹線の 方のおぎのやの入った待合室が改装中で入れず、今はただじっと寒さに耐 えるか、どこかの店に飛び込むしかない。 そのすぐ近くに、花火の告知の看板(?)。花火はバレンタインデーに 肖ったものであるらしい。あ、そうだったんだ。(ぉぃ 花火は1800から。昨年より30分早まった。記憶では1900や、 1930という年もあったような気がするが、そういえばいつの間にか、 その前にあったプリンススキー場で松明滑降、てのが無くなってて。氷ま つりと一緒に止めてしまったんだっけかどうだっけか。 で、今年はどこから撮ったものか・・・・・一応、昨年と同じ場所も想 定内に置いていたのだが、あー、行きたくねー、という思いがずーっと、 家を出る前からある(苦笑)。と言いつつ今回ちゃーんと忘れずベアベル を持参してたりなのだが、まあ、揺れてるわけで。 結局、今年も離山に、決めた。昨年もまあまあ撮れてたのだが、他に特 にネタが無かったというのも、ある。ここまで来ておきながら、ただの花 火写真というのも納得いかないし、保存機のロクサンや、「あさま」の光 跡とのからみもデジで撮り直そうかという動機も無いではないながら、ダ イヤは調べてないし、今日は天気も良いし、行ける時には行っておくべき か・・・・・というわけで結局離山。行きたくねぇ・・・。 麓の駐車場に駐め、今回長靴に履き替える必要もないようで、装備だけ まとめて、いざ・・・・・ああー、雪が無いとなんと歩きやすいことよ。 登るうちに暑さに耐えつつ1時間程で、お立ち台に到着。今年は条件が 楽だからもしや、と思ったが先客も無し・・・・・尤も横軽廃止前には結 構いたかもしれないが。 どーん、ばらばらばら、ひゅー、どーん・・・。 三脚を据えたところでいよいよ始まった。日が沈むと共に少しガスって きたようにも感じられ、矢ヶ崎山の稜線も今一つ・・・・・昨年など高崎 方面の街灯りまで見えたのだが・・・・・ともかく、ISO100、f8 の8秒露光という基本から始めて、デジならではのフィードバックを得な がら微調整をしていく。 しかし、途絶えたかと思えば真っ白けの塊になる程乱れ咲いたり、メリ ハリというかムラというか・・・・・撮るには難しい展開。白くガスって ることもあり、ここはもう気楽に構えて、予定外の銀塩カメラに交代させ てみたり。 そうこうするうちハタと止み、アナウンスの声が続いているようだから、 15分弱程でどうやら、終了・・・・・たしかに元々短いところはありつ つも、昨年は30分以上も続いたから「氷まつり」が無くなった代わりに 盛大にするのか思ったが、たまたま昨年はそう出来た、のかもしれない・・・ ・・・景気も景気であるし。 VVVFの気配に目をやると、「あさま583号」と思しき光の列が駅 から滑り出した。その光跡を収めて、本日終了。 (終)