***** 2015年11月21日 *****
(独り言)


 3週前に訪ねたばかりだったが、その時には「文化むら」園内の旧信越線
上り線の若返り工事がまだ準備中のような具合で、その後掘り返したりが始
まったとのことだったので、ここはやはり押さえておかねばと考えた。久し
くこちらへはツーリングで来ておらず、今回バイクにしようかと一旦は思う
のだったが、予報の気温やらを見て速攻クルマに決めた根性無しである。

 工事なのか何なのかやたらに詰まっていた環八・・・・・想定外の時間の
掛かりように途中トイレを求めて脇道へ逃げ込みつつ・・・・・から、よう
やっと関越に乗って、グーグー鳴る腹に負けて三芳SAで丼モノなどカッ込
んでるうちに本線ではクルマが繋がりだし、どうやら鶴ヶ島あたりで事故の
ようなのだったが、そいつに付き合わされ当初の目論見が崩れ去る諦念と共
に、松井田妙義IC・・・・・紅葉はピークを過ぎていたが、天気も良いし
で久々に朝の光線で行きたい所が、あったのだがぁぁ。

 坂本城址。

 いや別に今何がどうというわけでもなかったのだが、折角行くならどこ回
ろう、と考えて思い当たったというのが半分、あの場所は今、的なネタ拾い
も半分。



 碓氷湖の畔に着くと釣りか何かの先客がチラホラ。おおっトイレ新しくなっ
てる、とそれを横目に坂本ダムを渡ったところから、斜面に取り付いてえっ
ちら、おっちらと・・・・・すぐそこまでで険しいということは無いのだが、
冷たい風が吹き付けて、それをそのまま吸い込む喉がなんかヤバい感じになっ
てきた。襟を立てて口元を庇う。

 程なく現着。ここへ来るのは鉄道廃止以降初めてではなかったが、まだま
だちゃーんと「窓」は開いてて、紅葉を過ぎ既に枯れ始めている木々と眼鏡
橋、上下の新線がしっかり見えてる。既に日が高く朝日の光線でという目論
見はあっさり潰えたが、コンディションはベルビア日和、往時を偲ぶには十
分・・・・・いやいやアレだ、「待ち続けることは、今でも出来る」だな。

 そういえばここの木に札が掛かっている。ざんげ岩に掛けられている「鼻
曲り」の札と似てると言えば似てる。その褪せ具合から同時期のものなのか
もしれなかったが、殆ど判読できず辛うじて横書きの左端に「城」と読める。
城○○○?・・・・・一体何とあったのか。

 早々に用件は終わってしまい、あとはコンデジのオマケ機能で暫く遊んで、
往時であれば「白山」撮ったら降りよう、などと言ってた頃合だなと時計を
見つつ、クルマへ戻って気紛れにシャフトのトンネルやら眼鏡橋やら。



 峠道を流して県境、先日「碓氷峠國盗り綱引き合戦」なるものがあったら
しい・・・・・兵越峠のそのまんまアレだろっていう・・・・・のだが、兵
越峠・・・・・何度か通ったことある・・・・・のように現在の「国境」を
定める何かしらがあるのかと思いきや、どうやら何もなさげ。

 矢ヶ崎は相変わらずなところで、コンデジで360°パノラマなどかまし
つつ、軽井沢駅を偵察、七味唐辛子の今年の絵柄、E2系とE7系の缶、と
うに終わってると思って諦めてたのがNEWDAYSに置いてある! とい
うわけで速攻確保。

 バイパス下ってさて、ざんげ岩。ようやっと本日の本題と言えば本題。

 体験運転のロクサン待機線とシェルパくんの駅の線が合流するあたりから
「文化むら」はずれの第16中山道踏切跡付近・・・・・招魂碑・鎮魂碑の
ある辺り・・・・・にかけて、バラストもPCマクラギも真新しく、若返り
工事はほぼ終わりかけているようだったが、敷設の仕上げ作業のようで、何
人も集まってバールのようなもの(笑)でヨイショッとやってたり、パワー
ショベルの先がタイタンパーになってる軌陸重機が、バラストにその先っちょ
を挿し入れてはガーッとやってたり。シェルパくんはこのままシーズンを終
えるが、ロクサンの体験運転は来月中には再開とアナウンスされてたように
思うから、今やってる区間が終わったら別の区間、ということはなさげで、
どうにか見られるのには間に合った。



 ざんげ岩を降りたらお次は峠の湯の偵察。12/1からの営業再開を前に、
国道からの入口の看板も装い新たに、建物も見た目はただの休館日といった
趣。覗き込むと土産物店の棚の整理などしている様子・・・・・前とその位
置が違うのだな。

 そこへシェルパくんがやってきて、刎石山をバックにぱちり。これを見送っ
たら・・・・・と思ったらこいつが最終便か、と取って返して西日ギラリ狙
いで上信越道下の霧積川右岸、薄日になって光線はやや微妙。

 ときに、シェルパくんの客車の、妙義の稜線を模したイラストは塗り潰し
た(剥がした?)ままなのか? 来春またシーズンを迎えた時にこのままだっ
たら、もうこのままなんだろうな・・・。

 横川の方へ戻ってきて、招魂碑・鎮魂碑付近の工事現場を覘くと、まだま
だ作業中で、タイタンパーをガーッとやってるのを間近に見てウハウハ。大
体終わったらしく、別の軌陸重機がバラストを詰めた袋を吊って、敷設され
た軌道の上にさらにそれを被せて行く・・・・・空荷のトロッコを引きずっ
たまま往ったり来たりする様に、キュン、と来つつ、しばし見学。見てて飽
きないのだこれが。



 その後はカインズ寄ったり郷土本物色したりといつもの感じだったが、さ
てこの日放送の、ブラタモリである。

 ”軽井沢への道”。

 前回訪問時にその情報に接し、アレコレ詮索は既に記したが、予告でチラッ
とロクサン運転の様子が流れていたところからして、こりゃ「文化むら」で
大分尺を取るナ、と思えば案の定・・・。

 軽井沢駅前で先走るタモさんのネタバレから始まって見晴台、どこまでも
県境の熊野神社、道路上で水垂らして分水嶺を決めてて(笑)、道路を整備
する際になだらかにすれば頂が群馬寄りにズレることは往々にして考えられ
そうなものだがそこはさておき、その旧中山道へ暫く降りて、次には坂本宿
にいるのだが、刎石山を見上げながらあそこ通ってきた、って、緩やかな峠
道と紹介された中で最も険しい刎石坂のことは終始スルーで、さてどこから
どう降りて来たのやらというのもさておき、坂本宿の町割りも成程とは思い
つつこれ軽井沢編でもそういう話があったっけか、街道に面した家々に屋号
を掲げだしたのは、鉄道廃止の前後と案外最近のことだったよナ、おっと
22号機がチラッと・・・・・などと言ううちに眼鏡橋、文化むらと予定調
和的に鉄モードへ突入。

 ED42引っ張り出すなど大サービスで、そういえば2年くらい前に鉄道
の日イベントでゴロゴロ動かして見せてくれたことがあったナ、などと思い
出すうちにタモさんがロクサン転がしてる。以前タモリ倶楽部か何かで、
「電車でGO!」の腕前を披露されてたタモさんだったが、流石に電機は勝
手が違ったらしい。シリース段でノッチを飛ばしそうな手付きにご本人の緊
張が窺えるようで、何事もソツなくこなしてしまうタモさんにあっては、ちょっ
と珍しい。

 結局のところすっかり接待モード。あれもあったろう、これもあったろう、
と物足りない後味は如何ともし難いが、番組の体裁は装いつつもその実、
「タモさんの休日」とでも言うべき回だったようで。


(終)