***** 2018年6月30日 ***** (独り言) 谷根千は Knulp の「鉄道-四季景色- vol.5」展に参加した。ここでアレ コレ詳らかにするまでもないが、一緒に参加してた初対面・・・・・と思っ ていた1人が、ざんげ岩で居合わせたことがあったことが、その会期最終日 に判明(驚)。EF63の甲種回送を撮った日である・・・・・2011年3月10日、 その翌日に起こる出来事など、知る由もなかった・・・。 「車あるんですけど...?」なる番組で、碓氷線が出てきた。廃線跡で ドローン空撮・・・・・柵越えて熊ノ平のトンネル内とかどうなんだい、 というのは横に置いて、何故か上り線の逆走ばかりなのだが(笑)、車窓 視点で再現という試み自体は、ちと新鮮。吾妻旧線へ移り、八ツ場ダムの 傍でも同じように飛ばしていたが、そこは樽沢トンネルだろぉぉぉ、とや や消化不良・・・・・しかし同行してた解説おじさん、余裕で横軽現役時 代を知ってそうな年恰好にして、見てきたように話すのだが、本当は来た ことなかったって結局ナニモンだアンタ(呆)。 「信越本線の車両たち碓氷峠篇」なる DVD が出た。久々の新タイトルだ なと、ついつい触雷したのだったが、それが届いて早速再生して・・・・・ この調子で延々続くんだろか、と早々にしんどくなって止めた(笑)。と はいえ一度は通しで、早送りででもチェックしておこか。 さて。 恒例の「ホタルの里まつり」の季節である。 今年は色々動きがあったようで、まず「安中市観光機構」の事務所が横 川に移転してきた。松井田町が安中市と合併して12年。峠の”資産”につ いては松井田町として取り組んできたものだが、安中市の一部となること での、”重心移動”への危機感もあったように、伝え聞く。しかし安中市 としてもその価値を認識して、「安中市観光機構」をいわば”最前線”に 配置する・・・・・といったところなのだろうか。 関所資料展示室に続き、テナントが抜け最早茶屋ではない麻苧茶屋の、 建物の活用という側面も、多分にあるのだろうけども・・・。 ともあれ、今年は「ホタルの里まつり」と連動して、麻苧茶屋の前でも 「あそばナイト」と銘打ったイベントが企画され、シェルパくんのホーム で釜めしの立ち売りまでやるという。早速、今年は違うゾという気配が、 漂いまくりなのである。 で肝心の「夜汽車シェルパくん」なのだが・・・、 ぶ と 1745─┐1805 2110─┘2050 #ぶ:ぶんかむら と:とうげのゆ ・・・へ? 1往復きり? いやいやいやいや、これまで 3往復だったでしょお。シカーモ、光線が 一番オイシイ薄暮〜宵の時間帯が、ごっそり抜けてる。orz どうも今年は、ツアー仕立てにしたようなのである。明るいうちに上に 着いて、峠の湯で寛いでもらって、ホタルを楽しんだら、降りましょう・・・ ・・・たしかにこれまでの実績からして、早い便で帰る人も、遅い便で行 く人も、殆どいない様子だったから、一理あるといえば、ある。 解る。解るのだけど・・・・・かくなる上は、最終便のみで勝負する他 ない。しかしどうしたもんかな(悩)。 毎年ジトジトした中で撮っていたが、今年はまさかの6月中の梅雨明け。 史上初だそうである。乾いているなら俯瞰でもと思わぬでもないが、何分 今回はオイシイ時間帯の光線が使えないので、報われないことが既に判っ ている。そういえば丸山変電所のライトアップは、今回あるんだろうか? いや最終上り 1本だけのために、やるか? やらんよなあ、であれば・・・ ・・・とアレコレ思案しつつ、毎度の関越上信越で横川。 シェルパくんが走り始めた頃はまだ、銀塩カメラで撮っていた。デジカ メ導入から 10年余り、最初の頃は 8MP 級、それが 10MP 級、18MP 級・・・ ・・・と更新されるのだが、古い分は新しい機材で撮り直したい・・・・・ というわけで、まずは霧積川橋梁を考えたが、色々と弊害があって断念。 こんなこともあろうかと、昨年 9/30 の夜汽車の時に草ボーボーで断念 した、県道の立体交差を見下ろす場所を、先にチェックしておいた。有難 いことに刈られていたので、ひとまずココを、暫定にしとこか。 押さえはあるし日中ゆっくり考えればいいやと、眼鏡橋へ。 御巡幸道路。 昨年整備される旨の報道があって、今年の GW あたりだったかに、開放 された。となれば行ってみるしかあるまい、と靴を履き替え、いざ、いざ いざ。 既に盛夏! な日差しの下、眼鏡橋を潜り、えっちらおっちらと奥へ進 む。道の取っ付きで碓氷川を渡らねばならないが、橋とは言わずとも丸太 くらい渡してあるのかと思いきや、岩に目印があるだけ。ここを跳べとい うことらしい(笑)。 下手を打って片足ぐっしょり濡らしつつ(涙)、九十九折の道を進む・・・ ・・・事故があったとかで通行止になっていたこの道、記憶の中ではもっ と鬱蒼として崩落箇所もあった気がしたが、整備されたお陰か歩きやすい。 特に何事もなく御巡幸道路まで登り切り、中山道へ向かって進む。昔の案 内看板の跡などが、そのまま残ってたりする。 で、である。 通称「裏煉瓦」・・・・・眼鏡橋と、上下新線を絡めて撮れた俯瞰ポイ ント。実のところ未だによく分からない(!)のだが、木々の隙間からチ ラッと眼鏡橋が見え、位置関係からしてここらしかないわなあと、少し下 へ降りて「窓」を探す・・・・・んー、やっぱワカラン。20年も過ぎれば、 空いてる窓も塞がるってものだが、今日はここまでと、一応、ぱちり。眼 鏡橋さえ見えれば、この先も撮りようはある・・・・・むふ。 中山道まで登り切り、通称「座頭転がし」のあたり・・・・・刎石の覗 きから先は実に久しぶり・・・・・でもゴソゴソやってみたが、やっぱり ワカラン。葉っぱが落ちてからまたトライするか。 なんだかんだで結構長居してしまい、ココばかりかかずらってる場合で はないゾと来た道をザクザク降り、車に戻り、また横川へ。 例の「あそばナイト」の、釜めしの立ち売り。これは押さえておかねば ・・・・・というわけで文化むらへ。まだ少しだけ時間があるゾと売店を 偵察、最近地元の方が自費出版なさったという「ひもとくアプト式鉄道の はなし」を物色してみたが、どうやら置いてない。ムムムム、ここに置い てないということは、相当のレアなシロモノなのか。 シェルパくん乗り場の横では、天幕張って臨時の釜めし売り場が出来て おり。雰囲気からして、おぎのやでなく安中市観光機構の人か。おぎのや の法被に、釜めしの立ち売り箱やワゴンも借りてきた様子なのだが、ワゴ ンのタイヤ、パンクしてますがな。乗客が少ないようで、立ち売り企画が 成立するのか、若干の不安があり、ホームで立ち売りするんですよね?、 するんですよね?、と一応念を押す(笑)。 改札が始まってトロッコに陣取ったが、さて「売り子」は・・・・・い や、ニコニコして立ってるだけじゃ、違ぁーう、違うんだよ! ホームを 行ったり来たりしてくれないと絵にならんだろー、と内心ブツクサ言いな がら(笑)撮らせていただく。ああ勿論、お昼用に買いましたよ。 やがて発車。やーそこは、手ぇ振ってるんじゃなくて、お辞儀だろー、 ちゃんと教わってこいよー、と内心ブツクサは終わらないのだったが(笑)、 どれどれ頂こうか・・・・・とハタと気付く。 廃止後のこの信越本線上で揺られて食べるの、もしや初めてではないか? 忘れてるだけかもしれないケド。 そら横川で何度となく釜めしは食べてる。新幹線に揺られて食べたこと もあった。新幹線で食べることに、ひとつの区切りさえ付ける心地であっ たのだったが、シェルパくん、これは盲点と言えば盲点で。 そっか。 沿線風景の流れる速さも、乗り心地も、吹く風も違っていたが、「横軽」 のまさに線上で食す釜めし。20年も過ぎて、今更にというか、心は未だこ こにというか・・・・・なんだかえらく遠回りして帰って来たような、そ んな。 緊急専用になったハズのまるやま駅に停車、短い散策時間を経て、とう げのゆ。そのまま返しに乗って、車内の七夕飾りやらを撮りながら、ぶん かむら着。また釜めしの売り子さんが手を振ってる。 今日は文化むら園内を散策してる余裕もなく、隣の麻苧茶屋へ。こっち にも「ひもとくアプト式鉄道のはなし」は、ない。残念。それよりも、い つの間にか文庫化されていた土橋章宏著「幕末まらそん侍」が平積みされ ており、その帯の「映画化」の文字が目に飛び込む。 えーっ!? 土橋章宏作品といえば、超高速ナントカとか映画化されているわけで、 その勢いでひとつコレも・・・・・とぼんやり期待していたら、ホントに 映画化するんかい(笑)。 ほぼ同名の、やはり安政遠足を舞台にした勝新太郎の映画が、昔あった ことは判っているのだが、原作自体が新しいから、そのリメイクというわ けではない。アッチも観たいのだが、DVD 化されてないのだな。 隣へ視線を移すとなんと、「フランク三浦」の時計(笑)。文字盤にぐ るりと様々な温泉マークがあしらわれており、12時の位置には、由緒正し き磯部温泉のそれが、収まっている。温泉旅館の旦那が考えたとかなんと か書いてある。 ん゛ー・・・・・今度来た時にまだあったら、考えよう(笑)。 他には昔ながらの定番「通行手形」があって、裏面に並べられている、 安中市の象徴的な諸々を図案化したマークが、どう考えても最近のヤツな ので、今日のところはひとまず、コレだけ所望。 旧道から軽井沢へ。換えたばかりのタイヤが鳴る鳴る・・・・・いえい え飛ばしてませんよ、一番安いの履いたらって話ですよ。 峠を越えたところの、駐車スペースに車を入れる。例の、信越線跡のト ンネルを避難施設にする件の関連と思われる、前回来た時には綺麗に草木 が刈られていた場所・・・・・あれれ、また腐海に呑まれつつあるぞ。緊 張緩和という判断なのか、たまたま止まってるだけなのか。 リニューアルの済んだ軽井沢駅は初めて。その「森の小リスキッズステー ション 」は入場無料なのだが、歩いて行くうちにしなの鉄道のホームに 出てしまう。ハテ、どういう扱いなのだと首を傾げていると、旧駅舎の改 札横に「入った場所から出てください」といったような趣旨のコトが書か れており。そういうコトらしい。 たまたま来ていた旧長野色の 115系と EF63 を並びでぱちり。真っ黄っ 黄にされたクハ169 に溜息をつきつつ、「しなの鉄道神社」。峠の熊野皇 大神社の分霊を受けているという。しな鉄の115系の各色を台紙とした、 御朱印があって、やはりここはと、発足当時からある色に敬意を込めて、 しな鉄オリジナル色と、新しい方の長野色のものを・・・・・全部集めて も、御利益は変わらないのだろうし。 そろそろというか、ようやっとというか、本題が近くなったのでバイパ スから降りる。前方を行く JRバスの「スクール学生便」の表示が気になっ てしょうがない。新島学園チャーターのアレか?、と思ったら文化むら前 の信号を曲がってしまった。 おぎのやドライブイン、新ネタ特になし。暫くお茶しながらウダウダ過 ごし、外へ出ると北の方に立派な入道雲。ゴロゴロ聞こえてくるんですけ ど??・・・・・肝心なトコロで雨は勘弁だな。 まだ明るいのは承知の上で、一応構図の確認にと、朝チェックした暫定 ポジションで、下りの臨時シェルパくんを見送り、峠の湯へ。今年は露天 エリアの場所が、駐車場隣接に変わってるのだな。鮎の塩焼きは、今年も やっぱりなし。 22号機の所はクルマはあれど主の気配なく、催しの手伝いに出てるのか もしれなかった。今日は御巡幸道路歩きで汗ダラダラになったので、一風 呂浴びるかと峠の湯へ向かうと、知った顔が(笑)。夜汽車シェルパくん を撮りに来た由だったが、珍しい人もいたものだ(をゐ)。今年は 1往復 だけだし光線真っ暗だしどうするよこれ、と暫し雑談。 あ、アプトの道歩いて来たというのに、丸山変電所のライトアップの準 備などしてなかったか、訊いときゃよかった。 一風呂浴びて夕食も済ませ、ボケーっとテレビなど見ていると、「安中 市に記録的短時間大雨情報」的な字幕が。えーっ。土砂降りの中は嫌だよ ・・・・・とちょっと待て、さっきパラっと来たけど、降ってないよ? 市街の方が大変なんだろうか? 大体峠の方が荒れるイメージだったけど。 返しまでは十分に時間があるので、久しぶりにナマのホタルを見に行く。 感度上げまくれば結構写るもので、小刻みなブレさえしなければ、カメラ をガッチリ固定しなくても、行ける・・・・・どうせ光跡しか写らないん だから(笑)。 その間にも、時折閃光が走り、雷鳴が聞こえてくる。こっち来ないでく れよ・・・。 いよいよ、返しの本番。一発勝負。日中色々考えてはいたのだが、昨年 のツアー便で見られたように、よく見えるようにと後向きにヘッドライト を煌々と点けて来るおそれがあり、そうなると後追いでは一発アウト、こ れは聊かリスキーと言えた。 あわよくば月明りを味方に、という願望もあったが、予め月齢などを調 べていたところでは、ほぼ十六夜。そもそも晴れればの話だが、もう 3日 も前だったならいざ知らず、これも望み薄・・・。 まずは、暗闇を押し退けるように、窓明かりが地面を照らす様を捉える 感じで、と思って、見下ろし気味に撮るならここか、ざんげ岩か・・・・・ といったわけで結局、暫定ポジションのままで臨む。 五輪岩に月明りは望めなかったが、小諸や佐久あたりの街灯りだろうか、 五輪岩のシルエットがぼう、と浮かび上がっていた。シェルパくんを止め るか流すか、ここはひとつ、最高感度で勝負に出てみよか・・・。 やがて降りてきたシェルパくん、カシャッ・・・・・んー、どうか。 そしてやはり、煌々と後を照らしてる・・・・・ひゅー、危ない危ない。 その誕生の年から、ホタルの里祭りに合わせて走り始め、試行錯誤を繰 り返しながらここまでやって来た「夜汽車シェルパくん」。今年はまさか の大幅減便・・・・・普通に走らせ普通に乗れるスタイルだったのが、昨 年あたりからは、峠の湯込みでパッケージされたツアー企画の試みがなさ れ、どうやらそちらへシフトしつつある様子。 誠に手前勝手なハナシであることは重々承知の上だが、この形で定着し てしまうと、この先もつまり、薄暮〜宵の時間帯は走らない、ということ になる・・・・・これは厳しい。そうなったらなったで、これまで撮った 碧い情景は、もう他の誰にも撮れないということでも、あるわけだけれど も・・・・・ニヤリ。(ぉ ともあれ、文化むらサイドではこれまで色々考えて来たように、この先 も考えてくれるのだろうし、外野から撮らせていただく側としては、その 中での最善を模索し続けるのみで・・・。 (終)