***** 2018年11月11日 ***** (独り言) 信越線130周年とのことで、10月に何度か 189系がしな鉄を走ったのだっ たが、ようやく行けたのが最後の 10/27、折悪く「碓氷峠ラン184」開催日 で、R18旧道が通行規制。そこは迂回すれば良いとして、密かに狙っていた 矢ヶ崎山からの俯瞰で、その登山口がモロに干渉・・・・・規制がかかる 前に潜り込むか、すると家何時出だ、と気を揉んでたら、雨で俯瞰どころ でなくなり、内心ヤレヤレ諦めがつくわと、往路は軽井沢駅で迎えた。午 後には晴れてきて、ならば返しはと、ナントカのひとつ覚えで離山。初め て南口ルートから登ってみると、別荘地の舗装路をダラダラ登る東ルート と違って、最初からハイキング気分満点、なにより最寄の駐車場がタダ(笑)。 今度からこっちにすっかな・・・・・線路の北側故光線は微妙ながらお目 当ては収め、どういうわけかそのまま長躯広島へ走り、行ったついでであ ちらのシェルパも撮影したり。 などありつつ。 「廃線ウォーク」・・・・・またですよ。 近頃色々と仕掛けてくる安中市観光機構の、新線の「廃線ウォーク」シ リーズ、前回は熊ノ平より上を歩いたが、今度は熊ノ平から降りてくる行 程。 小出しにしやがって。 とはいえ、区間別で初モノだし・・・・・ここ大事(笑)。 行程が短いこともあってか、前回より集合時間が遅く、やれやれ少しゆっ くり行けるぞ、と胸を撫で下ろしていたところ、「こだま芸術祭」なるも ので本庄に 1/5 の太陽の塔が建ってるという・・・・・結構クオリティ 高そうじゃないか・・・・・知ってしまったものは仕方がない、結局前回 と同じ 4時台の電車で出る破目に。 横川からはマイクロバスが、スタート地点の峠の湯まで送迎。受付を済 ませ、レンタルのヘルメットを借りると、頭の後側に貼られたテプラが・・・ 「安中市観光機構 63」 ・・・なんという籤運(笑)。我ながら持ってますな。 物販もあって・・・・・ややっ、 「ひもとくアプト式鉄道のはなし」!! えーっ、なんでここにあんの? あれは半年前のこと、JR の OB のお三方が共著で自費出版した、という 報道があって、それ以来横川界隈の、いかにも置きそうなところをチェッ クしていたのだったが、長らく目にすること叶わず、地元の知ってそうな 人に訊けば逆に初耳と言われ(笑)、こりゃ近しい人や図書館に配って終 わっちゃったカナと、半ば諦めていたのである。 それが、こんなところで・・・・・先月の「廃線ウォーク」でも扱って なかったのである。半年も経った今になって出回るとは、一体・・・・・ これまでタイトルくらいしか情報がなく、姿形に初めて接したこの冊子、 いかにも私家版といった風の仕立てで、ひょっとしたら反響あって増刷し たのだろうか。 すぐそばで唐揚の露店が展開中。全国からあげグランプリ 2年連続金賞、 て幟が立ってる。どう考えても峠の湯客向けでない場所で、他はといえば この「廃線ウォーク」くらい。わざわざか、わざわざなのか。 開会式・・・・・前回よりはコンパクトな・・・・・が始まり、今回の ゲスト参加者が紹介された。1人は橋本じゅりサン、安中市観光大使とい う。そのお友達というのが 2人、そしてモデルだという「ちゃんさや」サ ン・・・・・グンマーでは知られた人らしい。で4人。いわゆるインフル エンサー、てやつなの? そういえば、横川駅からのマイクロバスで、 キャリーバッグ抱えた、どう考えても歩く風でなさげなネーチャンがいて、 たまたま峠の湯へ向かうのに乗り合わせただけかと思ったが、たまたまじゃ なかったか。 それはさておき、主催者の話によると、応募が 100名超、県外からが 6割を占めるという。これには恐らく 4割の側の方から、どよめきが起き た(笑)。読売と毎日の取材が来ているという。読売は一昨日の紙面で、 紹介記事を掲載してた。群馬版だが Web で見られた。というか、まずは アナタでしょという上毛新聞は、いないの? 前回もいなかった様子だし、 あららどうしたの。 わーっと全体写真を撮って、出発。前回は 3組に分かれたが今回は 2組 らしい・・・・・というコトも当初は不明だったのだが(笑)、受付で色 シールを渡され先頭の次ですよ、と言われはしたが、判ったのは先頭でな いことだけ。仕切りも A組 B組と呼んだり突如 C組だったり、1組 2組だっ たり、何故青組黄組と呼ばないのかと、あちこち小声でツッコんでる(笑)。 物販やってるんで待ってる間見てってくださいー、ってとっとと畳んで んじゃんか(苦笑)。その急ぎようからすると、熊ノ平でも展開するのだ ろう。 それはさておき、いよいよ出発。今回知った顔がいないので、独り静か に秋の空気を堪能することにする。往路は前回と同じ、というか普段から 歩けるルートなのだが、前回から季節は進んで、見事な紅葉。紅い刎石山 がこんもりと正面に見える。ピーカンの空とのコントラストが、まさにベ ルビア日和・・・・・デジカメしか持って来てないけど。 めがね橋まで来ると、紅葉はピークちょい過ぎかといった具合だったが、 写真に撮ったら真っ赤っか。そして向こうに、新線の廃線跡。あとで行く から待っておれ〜。 はらはらと舞う葉っぱなどなど、ぱちりぱちりと撮りつつ、熊ノ平着。 ここでまた釜めしのお昼。玉屋の力餅も売ってる。そして物販、ここでも 続きで売ってる。さっき「ひもとくアプト式鉄道のはなし」に気を取られ て気付かなかったか、この廃線ウォークのオリジナルグッズが、あった。 ポシェットみたいな・・・・・黒字に黄色で、ゼブラの縞々の微妙な傾き は 66.7‰では、なさそうだが(笑)、「THE OLD RAILROAD WALK」云々と、 入っている。Lost Rail という言い回しを最近どこかで見たが、ニュアン ス的にどう違ってくるんだろ・・・・・ともあれ、使うかどうかは別に(笑)、 カンパのつもりで所望。もうちょっと、碓氷らしさでキャッチーに出来た んじゃ、なかろか・・・。 上り線のホームに腰掛け、釜めしを食す。まだまだ撮り鉄するにも大ら かだった頃、ご多分に漏れずこの上りホームから、トンネルの飛び出しや、 構内のカーブを狙ったものだった。サルの威嚇に耐えながら列車を待った ことも、あった(笑)。あの頃もうちょっとこうすれば、という思いはど うしても残るが、あの頃にここにいられたこと自体を、まずは宝としたい。 踏面が独特の潰れ方をした形のまま錆びたレールなど見て、物思いに耽っ ているうちに、出発の時間が来た。 ここからが本題である。 アプトの道から逸れて、下り線の第3トンネルへと、入って行く。 入るなり、プロジェクターで壁面に映像が流されていた。アプト時代よ り連綿と続く、在りし日の峠の営み、そしてその最後の日・・・・・泣か せようってんだろ、分かってるぞ、その手は桑名の焼き・・・・・うわー ん。 縦カーブと左カーブを交え、線路は下って行く。少し下って振り返ると、 熊ノ平の光が、壁面を伝うように射していた。縦に落ちながら右へ曲がる カーブの先に、熊ノ平が待っている。今は錆びたレールも、二筋の光の弧 となって、列車を導いていたことだろう。そしてここを登り切れば・・・・・ 熊ノ平構内進行! 後から呼応するホイッスル。 身震いした。 ずっとここで、この場に宿る記憶に、浸っていたかった。 そうも言っていられず、坂を下る。ここを抜ければお待ち兼ねの・・・。 碓氷川! 左手には上り新線、右手にはアプト旧線即ち、めがね橋! こんなアングル、普段無理ですから! 晴天であればめがね橋側は元々逆光気味である上、午後には山間の影に 入ってしまう・・・・・ことはここが廃止になる前から判っていたことで、 想定内も想定内のド真ん中なのだったが、そんなことはこの際、二の次で あり・・・・・まあね、まだ曇ってればね。 ここでも暫く往時に思いを馳せつつ、続いて第2トンネル。刎石山を貫く このトンネルは、長い。 ずんずんと下って行き、そろそろその出口かというところで、何か気配 がする。 エンジン? 始動に梃子摺ってるらしいのが、手に取るように分かる。 ハテ何かと訝りつつ進むと、足元にライトがあった。ああ! また壁面 を照らす演出か! エンジン、かかる? かかる? と暫く待っていると、ドルンブォォン プスッ・・・・・一瞬だけ、点いた、確かに点いた。すかさずカメラに収 め、次はあるのかと粘ってみたが、主催のスタッフさん奮闘空しく、それっ きり復活ならづ。お疲れ様でした・・・。 サンランドゴルフ場・・・・・いや名前変わってたナ・・・・・の横に 出た。左下に上り新線が見える。あっちはあっちで、暴走事故の跡が見ら れた筈なのだが、今後の楽しみにしておくか・・・・・で、草木を透かし て上り線が見えるあたりで、ぱちり。あれだ、キハ82止めて、新線複線化 のPRポスターの写真撮ったのは、どの辺りだったかな。 最後の下り第1トンネル。今にも向こうからロクニの顔が覗きそうじゃ ないか・・・。 これを過ぎてカーブを曲がれば、現シェルパくん用線路と合流する。 解散後に丸山辺りでシェルパくんでも撮ろうかと思っていたら、案の定 押して押して、今にも登って来る頃合。遠く汽笛まで聞こえた。あれは丸 山を出たヤツだ。 どうする。 進路には折り畳みの工事用バリケードが。この先駄目なのか? いやこ こで横へ逃げようにも、水路があったりで峠の湯に帰れない。なんだ向こ う歩いてんじゃん、そうだよなそらそうだ、と進み、ふと振り返ると、そ のバリケードの向こう側で並んで立ち止まり、こっち見てる後続の人々。 え。 マズかったか。 ひとまずそっちへ戻って、並んでシェルパくんをぱちり。殿と思しきス タッフさんがいたので、コッチから峠の湯に戻るんですよね、と確認する と、そうだと・・・・・なんだよービックリしたなー。 お疲れ様でしたお世話様でしたとヘルメットを返し、アンケート書いて、 シェルパくんの返しをぱちり。アプトの道を歩いて横川へ戻る。 丸山の直線の閉塞信号機、上下とも蔓草まみれになってたと思ったが、 いつの間にかスッキリしてた。 前回に続き、かつての営みの記憶を辿るように、線路を辿る。それだけ だけれど、それ以上何か要るというのか。このシリーズはまだ続くようで、 何かアレンジも加わるのかもしれないが、今回で一通り歩き通せたことで あるし、暫くは、他の人に機会を譲っておきたいと思う。 とにかくこの 1、2年、埋もれた資源を掘り起こすような動きが盛んに なってきて、ちょっと目が放せない、安中市観光機構。文化むら等の他の グループとの連携というか、コラボというか、シナジーというか、課題も あるだろうけども、横川にオフィスを構えるようになり、ちょっと、期待 してしまうのである。 そういえば昨年行われた、めがね橋のライトアップ。今年もそろそろ、 とこれが聞こえて来ないようで・・・・・新アングル、考えてたんですが。 さて、帰りにまた本庄に、寄りますか。太陽の塔の足元にライトが据え てあったの、見逃しませんでしたぜ。目も光りそうな感じだったし。 (終)