冬のキーンとした空気・・・・・霧島方向他からのスーパー大俯瞰(?)を、もうちょっと探ってみたかった。まあハナから当日の天候次第ではあるのだったが、 週間予報圏内に入ると実際これが、鹿児島に傘マーク。うう駄目か、まあ雨模様ならそれを狙うとして、あとはどこかウロつくか・・・・・と諦めかけていると、 昨日辺りには晴マーク。晴れ男復活かと気を良くするのだったが、これが余程際どい条件なのか、予報は短い間にコロコロと派手に変わるのでアテにはならづ。
暗いうちから羽田。京急を降りて第1ターミナルへ・・・・・早速2タミを利用したいのはヤマヤマなのだったが、超割週間を外したこの日程、 無論故あってのことながら、財政的に背に腹は替えられづ、スカイマーク七七日(ぉ 割引・・・・・カウンターは相変わらず端ぃーっこなものだから、 ひたすら歩く、歩く。いつの間にか名前の付いてる「北ウィング」へ既に大拡張のJALのカウンター、端に近付くと塀で塞がっていて、 少々殺風景になったあたりでようやく、SKYのカウンター着。早速にチェックインを・・・・・やっぱ富士山が見たいわなと右舷窓側をリクエストしてみると、 随分後だが35H席・・・・・SKYはネットで座席指定までは出来ないみたいだし、着いた時にはチェックインもとうに始まっていたからどうかと思ったが、やれやれ。
渡されたチケット、これまで鹿児島から乗る時に受け取ったような、レシートみたいなペラペラではなく、他所と変わらぬそれなりの体裁の紙。 羽田だと違うのかなーと思いつつお次は荷物を・・・・・カメラなど入ってますかと問われ、はいと答え、 そもそもカメラ用(ラムダ・カメラザックIV)だしクッションも入れてるし、これまでの実績があるし、といつものつもりで預けようとするとカウンター氏、 不安そうな面持ちで機内持ち込みにしてはと言ってくる。こんな重いシロモノとっとと預けたいんだが、それよかをゐをゐ、 サイズ的に機内持込の制限に引っ掛かるんじゃなくって? ラムダでもこれより小さいサイズの「ハイキングザック」を機内持込可と謳ってるくらいである。 そこは曲げたとしてもしかし純粋に物理的問題、頭の上のアレにコレ、入るのけ? 空席にシートベルトけ?・・・・・さて段々話が見えてきた。羽田のSKYのベルトコンベア、 コンテナだかヒコーキだかに辿り着くまで結構揺れるのだそうな。JALもかつてのANAも同じじゃないんかと思ったが、新規参入組はそんなトコロでも冷遇されてるんだろか。 2階から1階へ落とすような所があると聞こえた気も・・・・・これは誇張か空耳と信じたい。飛行中も揺れますしと随分と不安そうで、 それならいつものことじゃんと問い返すと、最近よく揺れるらしいと。はて気候のことなのか、機体の老朽化のことなのか・・・・・ まあせいぜいコンテナの中でユサユサいうくらいだろうし、墜ちでもしなきゃ大丈夫だろうと、一応取扱注意で、預ける。そもそもメイン機は持ち込むのだし ・・・・・カウンター氏の心遣いは有難くも、その随分と慎重なところはひょっとして、最近トラブルでもあったのん?
靴脱がされたりな手荷物検査を経て中へ。窓の外を窺うと遠く赤富士! スバラシイ! やっぱ1タミで良かったな、こりゃ幸先良さそうだ・・・・・ どうも好天とすれ違いで向かいそうなのだったが・・・・・手前にヒコーキを入れたりしつつ、ぱちぱち。よっしゃこうなりゃ自分の乗るSKYの機材も入れて・・・・・ とイソイソ向かうも、ゲートは端の端の端っこ、富士山の逆サイには回りこめづ。そのうち搭乗が始まり、出発。ときに安全ビデオ、 ヘッドの汚れかトラッキングのズレまくりか、画面はぐしゃぐしゃ、殆ど音も出ず。惰性で流してないか?・・・・・とか言ってるうちにJA767Eは34Rを駆け出し、 ぐるーっと回って浮島を見下ろしつつ、そして懐かしい我が家(のあたり)の向こうに富士山を望みながら上昇を続ける。ぱちり・・・・・くぅぅ、 これで一昨年の暮以来、往復とも制覇(馬鹿)。左舷だと伊豆七島の後は海ばっかじゃなかろか。日差しが眩しそうだし。ボケーッとしてるうちに日南海岸が見え、 やがて着陸。やっぱ曇ってやがる・・・。
色々考えてはあるのだが、初日はスタートも遅いので軽く巡回か、天気もこんなだし、と考えつつレンタカーを借りに行く。今回の相棒はデミオ号。 セール中でカーナビも付いて軽より安いとゆー。嬉しいヤツである。まずはブイブイとターミナルの滑走路逆サイへ回り。とりあえず午前の部の終わり近い離陸を、 ぶーん、とアップで流す。内容的にはまあ、挨拶代わりといったところ。しかし久しぶりに見るその姿、聞くその音・・・・・くぅぅ。帰って来たよ、 帰って来ましたよ・・・・・倒錯モード。
これまた挨拶代わりに嘉例川駅覗いて、国道へ戻って来て溝辺町物産館「よこでーろ」・・・・・の2、3隣のローソンに用があったのだが、 ラーメン店やらが並ぶこの一角の、気になる丸太造りの櫓。「う木う木ランド」とある。ここいらへん「スカイロードみぞべ」と言うくらいだから、 やっぱヒコーキを見る櫓なんだろかーと上ってみると、ふむ、16アプローチは判らないが、34の離陸は狙えなくもなさげ。どうというものでもないながら、 西日狙いには良さげ。目の前に電線があるケド・・・・・ベンチもあるしここらでのんびりするのも、悪くないか。吹き曝しで今日は聊か寒いがぁ・・・ううっ。
挨拶回りは続き、俯瞰ポイントの上床公園へ。抜け最悪でクルマから降りることもなくそのまままた走って、霧島温泉駅、 前回通りがかりにちと気になった「まほろばの里」をちらりと覗き、一応遠景狙いのポイントも探ってみたりしつつ、R223を南下して国分駅やら隼人駅やらと、 駅巡り。なんだかな。おやつでもと入ったコンビニでふらりとヒコーキの食玩を買ってしまい、開けてみるとXB−70がコンニチハ。をを! ホヨトホ! またまた幸先の良さを覚えるのだったが、しかし空模様はといえば昼頃から思いっきり雨。あんだよ、出掛けに傘マークは無かったぜい。
やる気無しモードのまま戻る。YSの最後の方の出発便は狙えそうだったので、滑走路逆サイの南側へ回ると、細い道から逸れて滑走路際までクルマで入れそうな所に、 太い杭が。たしか前は無かったハズで、これは新しい動き。そろそろ世知辛くなってくるかな・・・。で濡れた滑走路がらみでこの種子島行きをどうにか収め、 水飛沫上げながら駆け出すジェット機にソソりつつ、あと残る日没後の到着便まで時間があるので、これまた以前より気になったチェコ村をちらと覗く。 平日で生憎の天候、客が他にいなくて大注目浴びなのでソソクサと退散・・・。ついでなので宿のチェックインおば・・・・・ なんだか1泊より可のウイークリーマンションがあったりなんかして、今回はいつものホテルではなくこっちにしてみたらいやはや、広い広い! HOゲージの線路をぐるぐる敷設出来そうな程のフローリング。スバラシイ。フツーのマンションの空き部屋を活用している風なのだったが、 キッチンにはコンロに冷蔵庫も電子レンジもしっかりあって、寝起きだけで泊まるにはちと、勿体無い程。けれどいつものホテルより安いんだこれが。
また寒空の下へ戻るのは少しばかり躊躇われたが、こんな所でゴロゴロしてたのでは旅程丸ごと台無し。いざ出発。今回では日没後の到着が2便ほどある。 前回ダメモトで下から仰いで流してみたのだが、もうちょっと何か出来ないかと・・・・・いつものEOSでは高速玉が28mmと50mmしか無く、 1/4秒だのというオーダーでは、あまり引き付けちゃ振る量がかーなーり大きいんだよなー、腕の確かさの問題は(かなり重要なファクターだが)さておき、 少しテレ寄りにして早めにレリーズ、振る量を抑えてみっかなー、と今回は機内持込専用機の代わりに、撮り鉄FD軍団・・・・・ 碓氷峠対策機材整備計画に基く装備・・・・・を引っ張り出して来た。キヤノンT90と、50mm、85mm、135mm。くぅぅ、我ながらシブいぜ。 とりあえずは85mmでやってみるか。
クルマの中でギリギリまで暖を取りつつ、ちょくちょくiモードで発着情報を取る。何度も言うがリロードが利かず、 その都度発着地の選択からプチプチやり直さにゃならんわ、すぐ接続切られてトップから入り直しだわのJALサイトなのだったが、 沖永良部発便の1820着は、少々早まり1807と出た。そろそろ近いかとクルマを降り、立ち位置へ・・・・・遠くに着陸灯が見えたが音は聞こえず、 まだ遠いジェットだろうと思ったがどうも引っ掛かる。すると見る見る大きくなり・・・・・、
びぃぃぃぃぃぃぃぃぃぉぉぉぉぉぅぅぅぅぅぅんんんんんんん・・・・・
慌ててカメラを振るも、うーむむ、どうだか・・・。強い北風で音が風上のこちらまで届かないらしかった。ついでにさらに数分早着らしい。忌々しいJALサイトめ。 着陸灯はスポットライトの如く夜霧にビームを放つ。かっちょえぇ・・・。続いてMD−8xが降りて来る。蒼い闇の中、フラップの縁からひゅぅぅぅ、 と引かれるヴェイパーが、地上の標識灯の光に彩られる・・・・・か、かっちょえぇぇ・・・。
次の種子島発便は万全で待ち構えるも、何故か着陸灯が暗く・・・・・クルマのポジション・ランプみたいな。ともあれ、今日の飛行はこれにて終了。
さて。
超割期間を外したのは、前述の如く故あってのコト。月齢、である。最早月に従う身なのである・・・・・月とYS、 前回もそんな取り合わせを狙ってはみたのだったが、ここという時に及んで、方位的にベストポジションが空港施設内(!)ということが判明、 泣く泣く半端な構図で収めたという経緯がある。シカーモ、持参せる三脚の高さが足りないため金網を抜けず、シブシブ網目から狙うも前玉が網にかかってしまい、 どうせ暗闇に黒い影で見えないだろうとタカを括ったのもアマアマ、エプロンの照明灯の光ががそこへ反射、 クロスフィルターのような理屈で構図内では光源に斜め線の光がピーっと被さるという、不本意な構図に加えトホホな写り・・・・・ファインダー越しじゃ気付かなんだ。
雪辱である。
無論前回を踏まえた今回の月没の方位は、把握してある。三脚も一か八かで、大きいの(ベルボン・マーク7)を担いできた。2年前、夜の丘珠で一人浮き上がってたアレなのだが、 さらにこれで高さを稼げなかった場合に備え、ここ専用に前玉の小さいレンズと、金網の反射防止に黒い紙テープも用意した。何故かこういう時だけよく気が回る。
早速にマーク7の脚を伸ばしてみると・・・・・をを、抜ける! 金網の呪縛が解けた。あとは・・・・・月、出てない。今宵は無理か。 しかし夜霧はエプロンの照明にスモーク効果を施し、YSをシルエットで浮かび上がらせる。フラッシュダンス! 水ばしゃー!・・・・・いや、 連想しちまったんだから仕方無い。懐中電灯片手に労わるように点検している人影に少しばかりしみじみしつつ、 その光跡が入るのも構わず、段階露光かましまくり。1コマくらい程良く写ってんだろ・・・。
月の動きは予め調べておけるが、夜霧はなかなか選べない。そう思うとこれはこれでラッキーだったかな、と思うことにして、宿へ引き上げる。
月没まではまだ間があり、空模様は晴れへ向かっている風な予報だったので、出動の心構えだけは残しちょくちょく空を見上げるのだったが、
とうとう月も星も見ずじまい。寝室はTVも読書灯も無く、ここでは寝るしかないのだったが、ついでに目覚ましも無いのでケータイやら腕時計やらのアラームをセットした後、
殆ど秒殺で落ちる。そういえば昨夜は例によって寝ていないのだった。