2006.6.18 徳島〜
 日の出より営業、というとこの季節ではえらく早い話になるが、瓦町にいてはさすがにそれも無く、割と遅く走り出す初電でことでんの車庫覗いて、 ちょっと撮り鉄して、もうひとつ車庫覗いて、特急「うずしお」でアンパンマンカーに乗って、そんな半日鉄で徳島着。昨日は活動中雨に祟られた。 高松空港のターミナルを出るなり降りだして、こんぴらさんの帰りの電車に乗った途端にピタリと止むこの皮肉。全くコノヤロだったが、 着いた徳島じゃ晴れ間さえ覗く陽気。なんてこったい。週間予報に出始めてから、ちらつく傘マークにウキウキしつつ、 まーさーに今日こそ雨が欲しかったのだが、こんなところで晴れ男の面目保ってどうする・・・・・ まあ、これまで天候では思わぬラッキーに恵まれたこともあった。前回など鹿児島で雪に出くわした。 今度も晴れたら晴れたで、福岡までは瀬戸内遊覧飛行と洒落込もう。ちゃーんと順光側即ち右舷の窓側を押さえてある。楽しむが吉。

 バスで徳島空港へ。直行便では時間的にどうもタイトな気がして、近くを通る路線に乗って、空港口とかいうバス停で降りる。えっちらおっちらと、 ターミナル前を通り過ぎ・・・・・グランドスタッフが同僚の乗る車椅子で段差越え諸々の練習をしていた。 エプロン横に建つ誰々さん宅に迷い込みそうになりつつ、まずはエプロン脇のナントカ公園へ。土手のようになっているから金網に遮られることもなく、 いやいや、なかなか。丁度出発便があったので、これを見送る。ターミナルは敷地の端っこにあたり、RW11を駆け上がる姿は後しか見えなかったが、 何かと世知辛い昨今にあって、このクリアな眺め、スバラシイ。

 移動時間を計りながら一旦ターミナルへ戻り、JAC3562便のチェックイン。まずは邪魔な脚立だけ先に預ける。 で、返し前のJAC3563便の到着を狙ってみたいのだが、さっき見た場所も近いとはいえ、YSお得意の25分返しのために余裕が無い。 ‘03年暮れの屋久島の時のように、滑走路の端で撮ってから悠々搭乗、というわけにはいかないんである。 僅かな遅れでもダメージ大・・・・・プチプチとiモードで見れば、こちらへ向かう福岡発は12分の遅れ。あぁぁ・・・・・ かくなる上は送迎デッキしかないかと上がってみると、有料ゲートのところに「悪天候のため閉鎖」だと。どーこーが悪天候なんだよ。 ここの体質であろうか。(ぉ

 「バルトの楽園」の幟が立っていて、そういえば昔このエピソードを聞いた時、四国のどっかだった気はしたが徳島だったのかと合点しつつ、 ロビーで腰掛けて、ガーナ対チェコだったかのサッカー中継を眺めて暫し、ボケーっと涼む。そういや4年前は、 丘珠歩き回った日の夜に宿で韓国対トルコ戦だか見てなかったかな・・・・・時折プチプチとiモードで福岡発のチェック。 到着予定は5分遅れのまま動かづ。このまま到着まで変更しないのかもしれないが、カツカツのところへ持ってきてのこれは、厳しい。 さっきのエプロン横でギリギリまで粘って、最悪、撮影を諦めてダッシュも止むなしか・・・・・送迎デッキは使えんし。

 さーて、いざ参らん。さっきのエプロン横へ向かう。他に飛行機無く、滑走路を挟んで向こうの自衛隊の基地からも音は聞こえづ。 シカーモ、ギャラリーは他に誰もいない! むむむ、これはチャーンス! ギリギリでもなんでもいいので、久々に生録を試みるべく、 三脚を据え、マイクを乗せる・・・・・ところが、いよいよ時間が迫ってきたところで、ぱらぱらと人が現われ。時間に合わせて来たのだろうか、 こちらもとやかく言える筋合いじゃないのだが、うーむむ無線機持った父親に連れられた少年、喋る内容がなにげに濃いぃので聞いてて面白いんだが、 ちーと声でかいぞ・・・。

 さっきの離陸もそうだったし、風向き的にRW11だろうと思って東の方を睨んでいたら、西からアプローチしてきた。さすがYS、 ジェット化してるような空港なら、多少の追い風などよゆーなんである。3つの着陸灯の互いの間隔が徐々に広がり、機影がはっきりと見えてきて、 そして、着陸。ぶわぁぁぁぁぁぁぁ、とピッチ変える音は殆ど聞こえず、これまたYSのよゆーなんだろかと思いつつ、 タラタラと流すYSをエプロンまで見送る・・・・・鼻先がちょっと剥げて、クリームだかベージュだかFRPと思しき色が覗いてる。 ・・・んん!? JA8717! イェス、イェス、イェース! つひに乗れるのか・・・・・おっと、時計を見れば1335。こっちも急がねばだが、 見事回復運転。RW29だと近道だったんだろか。

 定刻通りの25分返し。時間との戦いが始まる。三脚を畳み、カメラから生録セットからリュックに押し込んで、ダッシュ!・・・うー、 走れない。体が重い。駐車場でボール遊びする子供達の間を突っ切り、木陰で将棋か何か指してるタクシー運転手氏の横を過ぎ、 へろへろでターミナル着。機内持ち込み分を抜いてリュックを預け、出発ロビーへ上がる。こんな時に限って検査で靴を脱がされ、 こんな時に限ってトレッキング・シューズだったりしつつ、X線浴びた手荷物をガサゴソかき集めるのももどかしく、搭乗待合室へ。

 窓越しに見る、JA8717。鼻先をこちらへ向け、右舷前方には車が付いて、手渡しで荷物を積み込んでいる。ああ、JA8717、待ってろよお。

 いよいよ搭乗案内、優先搭乗の人が絶えるのを待って、さりげなーく・・・・・と本人は信じている・・・・・すぅーっとゲート近くに寄って待ち構える。 同様な気配を帯びた人が若干名。見えないポール争いの駆け引き。間もなくして、さあどうぞと案内される。あくまでさりげなーく・・・・・ と本人は信じている・・・・・「ロケット・ロン」(古)の如くトップでゲート通過。階段を降り、イソイソとエプロンへ出、ぱちり、ぱちりと前進。 他の乗客達も、思い思いにカメラに収めている。ツナギにメットの係の人がニコニコと「撮ってあげましょうか?」と声をかけてきた。 ワイワイワイドでの自分撮りに美学を見ているので(笑)そういうカメラなんですと辞退したが、きっと毎日、そんな光景に、そんな風に接しているのだろうな・・・。 ドアには、ああ、「ありがとう 日本の翼」の赤いマーク・・・・・そういえばルリーはこの下に生き埋めなんだろか・・・・・ タラップを上がり切る手前で振り返り、ワイワイワイドでこのマークと一緒に、ぱちり。これは外せない。

 今回予約が遅かったので思うように席が選べなかったが、どうにか窓側は確保できた。14D。結構後ろ。座って窓を覗き込むと、 プロペラが辛うじて見える。急に降りだした雨が窓を濡らし・・・・・と未練タラタラのムシのいい展開も無く、あとは瀬戸内海の眺めに期待することにする。 それと、よく見えるフラップも。隣の14Cに乗客は現われず、そのうち前方から、うぃーん、とタラップの畳まれる音が・・・・・をを、空席。 これで隣に気兼ねなく、ウハウハ出来ますな。先週であれば思いっきり「11の日」。さぞや大変だったろな・・・。

 エンジンがかかりしばらくすると、ぎゅいー! と床下から凄まじい音が。12か11の列のあたりだろか、モーターの音のように聞こえるが、 フラップを出す音なのかと思いきやフラップは動いていない。ギアを畳むのはまだ早過ぎる。けたたましく鳴り続ける音に機内放送もよく聞き取れず、 まるで武蔵野線103系気分。あー、これは辛い・・・・・これまで乗った個体で、こんなことあったっけかな。JA8717独特の仕様なんだろか?、 と思っていると滑走路に入る頃に唐突に止まった。ハテハテ。

 RW11、海へ向かって駆け出した。いつもの抱き上げられるような感覚とともに、四国が遠ざかる・・・・・次にこの島を訪れるのは、いつのことだろう。 前は国鉄時代だったもんな・・・・・左旋回、翼下に見える陸地は、淡路島か。ぐるーりと大きく回っていき、やがて機長のアナウンス。 高松を通って云々かんぬん、北九州を通って福岡へ至る由。やがて機は高松上空に達し、排気でぼやけているが高松駅が見えた。見え具合からすると、 高松空港の真上かもしれない。そういうエンルートということなのだろうけど、すると、まてよ、このまま進むと琴平付近も通りはしないか? いやいや、 昨日こんぴらさんの階段でひいこら言ってる時、上空からプロペラ音が聞こえたんである。もしやあの音は・・・・・ でも時刻からするとそんな便はなかったような気もするが、それならそれで、サーブやダッシュ8だったのかも、しれない。

 音といえば、ここまで後へ下がるとやはり、静か過ぎる・・・。

 お次は・・・・・むむむ、見えた。瀬戸大橋。ナルホド、地図に残る仕事である。CAのおねいさんがドリンクサービスにやってきて、 冷たいお茶を片手に、瀬戸内の島々を眺めていると、今度は機内放送でキャンペーンの案内告知があり、プレゼントの案内とともに、 その応募ハガキが配られた。応募するかこのハガキ自体を記念にするか聊か悩ましいところだが、ところでその1等賞の、ラストフライトご招待。 定期便と断っているのが依然気になるが・・・・・で、その9/30、台風とか来ちゃったら、どうなるんだろか・・・・・ちょっと楽しみな気もするがぁ。(ぉぃ  普通の絵ハガキも頂いた。リフトアップするYSのアップの写真と、子供の絵のようなタッチのCAさんの手になるイラストの、 どちらも前回種子島へ向かうサーブの中で貰ったのと同じもの。どちらか選ぶ空気だったので、イラストの方を指す。 CAのおねいさんの笑顔の中に一瞬意外そうな色が浮かんだようだけれど・・・・・いやいやいくらアカラサマな客といえど(苦笑)、 ベタな写真の方が欲しいとは限らんのですよ。尤もこのイラストの方、サーブとダッシュ8と、 そしてYSと、しかもそれぞれ新JAL塗装で描かれていたりして、そこがポイントだったりはするのだけれど。

 あのへんは尾道だろか、あっちにはドックが沢山あるな、と言っているうちに岩国基地上空通過、海へ出入りするスロープまでは判らづ・・・・・ 暫く陸地の上を飛ぶ。また海へ出て山口宇部空港を認めた頃、少々不安になってきた。なんか記念品、頂けるんじゃなかったかしらん?  さっきキャンペーンでどうのこうのと言ったよなぁ。あの絵ハガキで済まそうって話じゃあるまいなぁ。そういやANKの時は忘れもしない、 丁度記念の絵ハガキが品切れ〜増刷の谷間に当たったのだ・・・・・訊いてみようか、もうちょっと待ってみようかと逡巡していると、 CAのおねいさん、持って来ましたよ、搭乗証明書。

 実のところ、この「証明書」という呼び方にはずっと、違和感がある。証明書というのは本来的に、第三者に対し事実なり権威なりを示すものである。 身近なところでは経歴や資格についてのそれであろう。で、個人的な記念や思い出、果たしてそれは他人に「証明」する筋合いのものであろうか? ・・・・・その昔、走り出して間もない「やまぐち号」の「乗車証明書」とやらを目にしたのが、最初であったろうかこの類のものは。 当時の小僧の言語感覚に照らしてもズレを覚えたので印象に残っているのだと思うが、その時の持ち主の得意げな振る舞いを思い起こすに、 ナルホド「証明」のニーズはあるのかもしれぬと皮肉混じりに合点しつつ、けれどこちとら、記念は残してもおきたいが、証明など必要としていない。

 小理屈捏ねちまったが、そういうわけで私は要りません、などと断る程ホネがあるでもなく、証明書という名の搭乗記念カードを、有難く頂戴。 絵ハガキの長〜いのと思えば良いだろうか。傷めないようにちょっと気を遣う・・・・・クルーのサイン、お強請りすればよかったかな。

 新北九州空港の真上を通る頃、CAのおねいさん今度は飴の沢山入ったカゴを抱えて現われた。今回欧氏管は絶好調、 飴が無くてもよゆーで耳が抜けるのだったがそんなことは関係なく1つ頂戴。あ、JACじゃなくてJAL印の方取っちまった・・・・・ 飴玉を舌で転がしているうちに関門海峡。都市高速と新幹線が見えて、いよいよ・・・・・また滑走路らしき物が見え、 ハテハテ基地だろかーと思っていると、また海の上に出た。RW16でアプローチか。

 ところが旋回して再び陸地に向かった時、福岡ドームらしきが見えた。あっちのは福岡タワーか。随分と西にズレたもんで、 どう考えても真っ直ぐ降りるコースではない・・・・・と、今度は中州を掠めた。するとぉ? 天神上空! どうやらぐるーりと、 RW34へ向かうらしい。以前、天神の頭上を飛ぶヒコーキを見た。YSは小さいがどう見えるだろう、福岡タワーからはどうだろう、 などと想像を巡らせたものだが、YSで福岡へ降りるのは2度目、前は16からだったから、街の営みをありありと見降ろしながらの飛行は初めて。 ウハウハ。雨模様叶わず、大きなお世話と思っていた晴天だったが、なかなかどうして、素晴らしい遊覧飛行だった。 瀬戸内海の島々に、太平洋ベルト地帯ならではの地上の賑わい。これまで見てきた離島線や北海道のローカル線とはまた、違った趣。 かつては大都市間の路線にも就いていた、旧き良きYSの時代、に想う。近くで小さな子供がグズってたけれど、その声さえも最早、 ああ、YSだなぁ、と思わせるのであった。

 やがて町並みが閑静な趣を見せ、繰り出されるフラップ。機はぐるーりとバンクした後、そのまま地上へと、真っ直ぐ沈んで行く。

 どすっ、ずずずずずずずぶぉぉぉぉぉぉぉぉ・・・。

 ぎゅいー!・・・・・また床下からあの騒音が。なんだろなこれ。あー・・・・・・しかし、なんとも名残惜しいが、ついに乗れた、JA8717。 もうこれで思い残すことは・・・・・とりあえず項目としては1つ減った感じだが、まだまだ・・・・・しかしどこかで、これでもう十分でしょう、 と言われているような気もする。たしかに、これで乗り納めになったとしても、申し分の無い空旅だったかもしれない。

 ぼんわりとした余韻に浸りつつ、タラップを降りて・・・・・その前にもう一度、「ありがとう 日本の翼」とともに、ぱちり。 振り返り振り返り、ターミナルへ向かう。

 と。

 YSの前にバンが横付けされた。ガラッとドアが開きどやどやと人が降りて来る様はドラマ「24」を彷彿とさせたが(笑)、 よくよく見れば手に手にバケツやらモップやら・・・・・あれっ、あららっ、まあ。そういえば降りる時、背もたれを前に倒した座席あったよな。 そういえば飛行中に、CAさんがその辺に立って後ろへ何かサイン送ってたよな。つまらないくらい穏やかなフライトだったがぁ。

 1タミの長い通路を歩く間に、定刻なら先に着いている筈だった松山便も降りたらしい。荷物を受け取って出ると、JALのカウンターの傍には、 YSのさよなら立て看板。これはあとで撮ることにして、1タミの金網送迎デッキへ急ぐ。30分返しなので他の場所を当たっているヒマもなく、 しかし口径の小さいデジカメなら、金網に突っ込んで撮れる。JA8717は既に反転していて、松山からのJA8768も、 クルマを繋いで向きを変えようとするところだった。暫くすると高知へ向かう乗客達が出てきて、ぞろぞろとJA8717の後から左舷へ向かう。 あまりにも日常的な光景に、残された日々の儚さを想うと、ちょっと、キュン、と来る。やがていつもの手順で、出発。 開放近くなら金網の影響も小さかろう、と銀塩EOSと超望遠で狙ってみるが、西日にギラリと輝く機体を前に、シャッターが速過ぎ。 プロペラのブレは輪郭が僅かにぼやける程度であろう、これじゃ。プレビューしながらギリギリ、金網が目立たなくなるあたりを狙ってみたが、 マット上の像を鵜呑みにするのは危険なので結局あまり絞れづ。どうだろなあ・・・・・続いて、鹿児島行きのJA8768を見送る。

 帰りはスカイマークの最終便、今回最も長い距離が、最も安く、さっき乗ったYSが、最も高い(苦笑)。 とっととチェックインしたかったのだが相変わらず2時間前からしか受け付けないとゆーマイペース。それはもう後回しにし、荷物をロッカーへ預け、 あとで乗るバス停の場所もしっかりチェック。今日は西鉄 やくざ バス軍団のお世話になる。しっかり「よかネット」も持って来た。 少し間があるので、地下鉄乗って天神でちょろっとネタ探し。

 空港に戻ってバスに乗り、高知発の便を出迎えるべく、まだRW34であろうという読み(こんな時に限って発着便が無い)で滑走路最南端を目指す。 雨晴両面で作戦を練るのも当然ならば、例によって日没時刻も調べてある。晴れで定刻通りならば、日没直前の赤い光に包まれる・・・ハズなのだ。 雨なら多少蒼く沈んだ感じで着陸灯を強調出来る・・・ハズなのだ。曇りでも一応、撮る。

 と。

 ぎぃぃぃぃぃぃぉぉぉぉぉぉんんんんん・・・・・。

 羽田トラップ(フェイント的にRWチェンジを食らうこと。羽田でよく食らったことによる)! 速攻で降車ボタンを押す。ちぃ、 またやられちまったか・・・・・受信機はあったのだが、周波数を控えるのを忘れていたのでロッカーに放り込んでしまっていた。 よくよく考えてみればそのへんの書店でパラパラと仕入れることも出来たハズで・・・・・むうぅ。

 ともかく道の反対のバス停へ。10分くらいですぐ来るようだったが、これがやたらと長く感じられ。気を紛らし方々背後の金網越しに、 夕日と離陸機のシルエットをからめてぱちり。軽い舌打ちとともに空港止まりの便をやり過ごし、やっと来たバスで北端を目指す。 夕日がきれいだな・・・・・高知発は少し遅れているようだが、着いたらともかく立ち位置を決めないと・・・・・レンズを換えて準備万端、 豊二丁目で下車。ともかく開けた場所へ移動せねば・・・・・

 と。

 びぃぃぃぃぃぃ・・・・・

 いっ、あの音は・・・・・うそ、やべぇマジかよ。定刻1910のところへさらに遅延のハズがまだ1855、全然早えじゃんか。 音が建物に反射してキョロキョロ惑わされて、ついにその姿を捉えるも、なす術無し・・・・・光線も大分弱くなって西日の感じも乏しかったし、 まあどうって程のものじゃ無かったさ・・・・・と思うことにする。空港ターミナルまで歩いても大した距離ではなかったが、 軽い脱力感もあってよかネットにモノを言わせてバスを捕まえ。滑走路北端をぐるりと回る間に車窓を眺めていると、 まーた羽田トラップでRW34にチェンジ。うーむむこれで逃してたらまたぶーぶーだったろな・・・・・にしても、海の近くの空港だとこうなのか?

 1タミからまた金網越しにエプロンを望む。日没間もなくの蒼い情景の中に佇むは、さっき降りてきたJA8717。こっちがウロウロしている間に、 もう一仕事終わってきたわけだ。またデジカメを金網に突っ込んで、ぱちり。デジカメならこうして金網突っ込んでよゆーだし、羽田トラップももう嫌だし、 福岡はもう、ここでスポットに徹しようか・・・・・ってまだ来る気かい。思えば福岡ではこれといったカットも撮れておらず、YSとはこのまま、 終わってしまうのか・・・・・あの天神上空を飛ぶところなど、まだ未練もあるが。そういや北端のコスモスは、今年も咲くのだろうか。

 SKY最終便に乗り込み、遠ざかる夜景を見下ろしながら、JACのYSとはどう締め括ったものかと、ぼんやり考える。 今回は邪念(苦笑)が入り果たせなかったが、やはり軽装で、ガツガツやらずに接する機会を設けたい・・・・・無理だろなこの性分じゃ。 それにしても、ついに乗れた、JA8717。もうこれで思い残すことは・・・・・どこかで、これでもう十分でしょう、と言われているような気もする ・・・・・と昼間の話を反芻しつつ、JAC退役直前に訪れる己のバースデー割引のことなど、考え始めていたり・・・・・ 折角左舷窓側席をゲット出来たのに、疲れたらしく気がついたらもう、東京湾に差し掛かっていた。遠くニュールンベルクでは、そろそろ後半だろか。