『「うた」を歌いたい。「うた」で集いたい。そんな想いから、このコンサートは始まりました。
5人で歌う、5人の”ビューティフル・ソングス”。』(パンフより)
名古屋、大阪(2公演)、札幌、東京(2公演)、仙台、広島、福岡で開催、
TFM、FMA、fm osaka、FM福岡、各局開局30周年記念コンサートです。
宮沢さんは矢野顕子さんのコンサートのゲストで見たことがあり、
大貫妙子さんも何度か行きました。
鈴木さん、奥田さんは初めてです。
それぞれのアーティストがソロや、相手を変えてのジョイントを繰り広げていきます。
選曲は持ち歌あり、相手の曲あり、アーティストに任されたとか。確かに珍しい企画です。
1階席の後ろの方に、奥田ファンが陣取り、黄色い声援に場内に失笑があふれる場面も
ありましたが、場内はクラシックコンサートのようにシーンと聴いています。
奥田さんもしばしば「静かですね〜、セキをしてもイイですよ。」と少し戸惑い気味。
言い出しっぺらしい矢野顕子のファンが一番多い感じで、彼女のライブはいつもこうです。
演奏中は手拍子も起きず静まりかえっていますが、演奏が終わるとヤンヤの歓声という感じ。
私も今夜の出演者の中では、矢野顕子が一番好きかなぁ。
とにかく彼女がいるだけで、場を仕切っちゃう雰囲気が濃厚に漂ってしまうのです。
出番も多く、大貫妙子のピーターラビットの歌に、ホンのワンコーラスだけ
「♪♯ピーターラビットの♯♪」と歌っても、もうそれは矢野顕子の世界なんですね。
中央に出て来て歌う時なんか、「ちょっと合わないのよね〜」と言って裸足になったり(笑)。
でも各人各様でとにかく良かったです。
大貫妙子は結構、気位い高い感じながら矢野顕子と張り合っていて(?)、最近はほとんど
買っていない彼女のアルバムではありますが、持っている「ルーシー」からの曲が多く、
親しみやすかったです。
このアルバム、プロデューサーが坂本龍一さんで矢野顕子さんに気を使ったとか(?)。
若干病み上がり気味の宮沢さん。独特の温かみと深みのあるヴォイスですね。
矢野顕子さんとのデュエット(ムナシー)ではCMでもおなじみの「二人のハーモニー」。
「今年は紅白に出ようね、」と息もピッタリ。
鈴木慶一さん、ムーンライダーズって聴いたことがなくて、でも大御所らしい
何ともつかみようのない、他にはない世界を聞かせていただきました。
存在感は矢野顕子さん以上かも。
奥田民生さん、野性味タップリ、聴いているだけで元気が出そうで、人気があるのも
分かる気がしました。
何しろ各アーティストも楽しんでやっている感じが、とてもイイ。
自分達もなかなかこういう機会がないんだと思います。
宮沢・奥田のコンビの時は、ユニット名を「奥沢民史」ですとか。
これって「井上陽水・奥田民生」と同じノリですよね〜。
終盤になると、出番でないアーティスト、ミュージシャンは、ステージ上に自由に
座ったり、横になってくつろいだりして。
最後は当イベントの為に糸井重里氏が書き下ろした詞(題:Beautiful Beautiful Songs)に、
それぞれのミュージシャンが曲を作り、その発表です。
ジャンケンで歌う順番を決めるところも可笑しいですね。
客席にいる糸井氏がステージから紹介され、立ち上がるとヤンヤの拍手。
「突然呼んだので、いいカッコしてないですね〜」と笑わせる鈴木さん(だったかな?)。
今夜は時間の都合で、1曲全部を5人5様で聴けるわけではなく、
その一部だけだったのが残念。
ステージは街路灯が一本、ランプスタンドが一本というシンプルなセットで、
それでも何の演出がなくても、アーティストの力量とセンス、仲間うちというファミリー感覚で
とても大事にしたい、落ち着いた雰囲気にあふれていました。
バックミュージシャンもベテラン揃い(沼澤さん以外は詳しく知らないのですが・・)
ベース:小原礼、ギター:笹子重治、ヴァイオリン:武川雅寛、ドラム:沼澤尚
パンフの中の矢野顕子さんの言葉がなかなか素敵です。
『今はなんでも手にはいる時代ともいえますが、きょうのコンサートの底に流れているものは
たやすく手にははいりません。
ここに入場し、座席を確保するために、みんなチケットを買ってくれましたが、
実はそれ以上のもっともっと大きなもののためにも支払ってくれているのです。
それは私達5人が持ち続けてきた、「音楽する心」なのです。
きょうは一緒にそれを楽しんでくださいね。来てくれてありがとう。』
なんとライブCDが発売決定か?!というチラシをもらいました。
どうなるのでしょうか?詳細は各アーティストのHPを要チェックとのこと。
◎大貫妙子
◎奥田民生
◎鈴木慶一(MOONRIDERS)
◎宮沢和史(THE BOOM)
◎矢野顕子
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