(全てメモと記憶により書いております。)
昨年の第1回にひき続き、会場を東京国際フォーラムに移しての第2回。
今回のテーマは「high touch」。
「この数年、携帯電話やインターネット、電子メールなどさらに加速度的に身近になった
テクノロジー。利便性の反面、不必要に振り回されがちにも見える生活のなかで、
そういったものと共存しながら、人間が本来体のなかに持つ力を思い起こし、質の高い
コミュニケーションをはかっていく手がかりとしてのGROOVEを提供したい・・・」
(「GROOVE DYNASTY 実行委員会」プレス向け資料より)
そんな思いがはっきり伝わってくるライブでした。
★
19時15分、透けたスクリーンの向こう、ステージ上に5台のドラムセットが浮かびあがり、
5人のドラマーにスポットライトがあたり、(1)フュージョン系の演奏でスタート。
左より村石雅行さん、林立夫さん、村上"ポン太"秀一さん、沼澤尚さん、真矢さんの面々。
その後ろ、一段高いステージにも錚々たるたるミュージシャンが並びます。
左より難波正司さん(keyboard)、松原秀樹さん(bass)、BIG HORNS BEEのブラス隊、是永巧一さん(guitar)、
森俊之さん(keyboard)、中央でヴァイオリンを弾いているのはLUNA SEAのSUGIZO氏。
スクリーンが上がると一段と歓声が増す。私の前の列は"LUNA SEA"ファン軍団らしく、
キャ〜キャ〜と実にうるさい。(静かな場面でも平気でしゃべる無神経さにはあきれるばかり。)
続いて各ドラマーと他のミュージシャンとのセッションへ。
(2)まず村石さんにSUGIZO氏、トランペットも加わり、宇宙的なサウンドの曲。村石さんのプレイは
小刻みなドラミングで、全体的に宇宙を疾走するような、広がるイメージのする曲。
(3)真矢さんと女性ボーカルの組み合わせ、これは何と相川七瀬嬢。ロック色の強い曲で、China Roadという歌詞が聞こえましたが
題名分からず。相川嬢はこの曲のみで退場し、次に(4)村石さんが加わり、コーラス隊も登場。DJ風のアナウンスでメンバー紹介(一部)。
(5)ドラムは村石さんだけになり、ハーモニカをフィーチャーした曲。
これら全て題名も知らず説明しにくいのですが、音響の良さもあり、低音がズシンズシンと
腹に響いてきます。体が振動しそうな程。このビート感はやはりこのイベントの醍醐味でしょう。
ステージ右サイドに小さく薄いドラム(二つ並んでいるタイプ)が2台置かれ、林さん&沼澤さんが並ぶ。
ポン太さんも加わり、ドラム合戦の様相の(6)。アコーデオンも入っての村石さん、真矢さんの(7)は
かなり激しいリズムがビンビン来ます。照明もグルグル回って、前半の山場も近い感じ。
一転、ドラムスはポン太さんだけになり、登場するのは黒いドレスに身を包んだKEIKO(GLOBE)嬢。
Jazzyな曲(8)をムードたっぷりに歌いますが、上手いのやらヘタなのか良く分からないメロディーに音程。
分かろうとしつつ、余りのスタイルの良さに感心しながら、気が付いたら曲は終わっていました。
これまた1曲だけで、KEIKO嬢はおしまい。少しもったいない感じもしてきます。
(9)はBIG HORNS BEEのブラス隊をメインにフィーチャーして、輝くようなリズムあふれる曲。
そしていよいよ大貫妙子さんの登場で、さすがに拍手が大きくなります。林さん&沼澤さんのドラムで
の(10)は聞いたことのある曲、でも題名が思い出せません(何度か彼女のコンサート行ってますが)。
でもアレンジが普段と全然違う。このシンガーも独特の声で、他にない世界を持っていますね。
途中からポン太さんも加わって曲が終了。ここで当ライブ初めてのMCが大貫嬢より。
「お招きいただきありがとうございました。なかなか迫力のある演奏ですね。
ドラムを勉強している人も来ていると思うので、ドラマーの方にどうしてドラムを選んだか
聞いてみましょう。」とインタビュー。
・沼澤さん:気がついたらドラムを・・・
・ポン太さん:根が自虐的だから(笑)
・林さん:兄がドラムをやっていて・・・
首をかしげながら大貫嬢、続いて2問目へ。「ドラムを楽しく続ける秘訣を3つ教えて・・・」
・沼澤さん:
初めてドラムの前に座った感動を忘れない。無理しない。仕事に行くって感じで。
・ポン太さん:
自虐的で(笑)、助平になること(?)。人に愛を感じる優しさをもつこと、ってか?(笑)
・林さん:
最初の感動を忘れないこと。一度やめること(大爆笑)。
多少違っているかもしれませんが、こんな感じでキャラクターが伝わってきて会場を沸かせます。
続いて、これも題名が思い出せませんという曲で(11)。
「太鼓は音楽の元。心から尊敬しています。日本の音楽の最先端で活躍し続けて欲しいと
思います。」とエールをおくり、このコーナー最後の曲は(12)「色彩都市」。久しぶり!
(ワタクシメ、大貫妙子さんを、この後今年中にあと2回聴くことになってます。。)
BGMが流れ始め、ステージはやや暗くなり、セッティングチェンジが始まります。
中央には大きなタペストリーが降りてきます。書かれたデザイン文字は「TIN PAN」。
やがて拍手と歓声が沸き、左より鈴木茂さん、林立夫さん、細野晴臣さん勢ぞろい。
久保田麻琴さん、アコーデオンの高橋佑子さんも加わって「こんばんはTIN PANです」と細野さん。
これまた題名分からずの曲(13)。いかにも彼らのサウンドって感じ。
「20年ぶりです」と紹介があり小坂忠さんが登場して(14)。このあたりの曲はほとんどなじみがないのですが
練熟の味というのでしょうか、キャリアで十二分に聴かせてくれますね。渋さすら感じる世界。
(15)は小坂さんの新曲「I believe in you」、そして衣装を替えた大貫妙子さんが再登場し(16)。
「スニークプレビューです」と細野さんが言われたように、12月の復活コンサートでタップリ
聞いて下さいということでしょうか、ここで「TIN PANコーナー」は終了し、今夜のライブもいよいよ
終盤に近づいてきました。
(17)最後のヴォーカリスト、宮沢和史さんが登場、沼澤さんのドラムで歌い始めます。途中から村石さん、
真矢さんも加わり、ラテン風味タップリで、いかにも宮沢さんが追求しているサウンドという感じ。
小さ目の体をくねくねと動かし大熱唱。「Beautiful Songs」の時は病み上がりのようで、
少し不調だった宮沢さん。今夜はパワフル。私は「風になりたい」くらいしかなじみがなく、
この曲でも今夜に合いそうだと思いましたが。。
続いてはマルコス・スザーノ氏と沼澤さんの二人がメインで2曲(18)(19)。マルコス氏はブラジル新世代
のリーダー的存在だそうで、今夜はエレキタンバリン(?)を鮮やかに駆使して、なかなかリズミカルで土の香りもする
世界を堪能させてくれました。
宮沢さんが戻ってきて(20)。これは更に熱が入ったエネルギッシュな曲で、顔じゅう口だらけの(汗)
フルパワー全開でございました。この盛り上がりはいよいよラストが近いと思わせます。
そして再び5人のドラマーが勢ぞろいして(21)。本編終了。
歓声が沸き、アンコール開始。林さん、ポン太さん、沼澤さんで(EC-1)が始まります。他の二人も途中で
加わり、コーラス隊、ブラス隊も更に雰囲気を盛り上げながら、もう1曲(EC-2)。
一旦、全ミュージシャンが引き上げて、お揃いのTシャツを着てドラマー5人のみでWコール(EC-3)。
演奏後はステージ前に並んで、肩を抱き合う姿は去年と全く変わりません。
終了は21時40頃でしょうか。
★
去年、5人のドラムをバックにユーミンが歌った「SALAAM MOUSSON SALAAM AFRIQUE」は大感動もので
一生忘れないと思います。今年はそれに比べて若干地味な味わいでしたが、それでも素晴らしいライブでした。
フルオーケストラ級の芳醇な厚い重低音、同じドラムという楽器が奏でるハーモニーを堪能できました。
「打ち込み主体の流行のサウンドを否定しているのではなく、共存しつつその「GROOVE」の融合を
大きくサポートしていこう」という主催者の趣旨は十分に、体にじかに伝わってくるものでした。
若い観客が目立ち、彼らも楽器本来のエネルギーを感じていたことでしょう。
客席・ステージにはTVカメラが入っており、WOWOWからの花束も飾られていました。もしかしたら同局で
の放送があるかもしれません。
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