画像=6K   原田知世 Best Harvest 2002 vol.1

 画像=3K '02.1.12(Sat) SHIBUYA-AX
  (Update '02.1.14)

  ベストアルバム「Best Harvest」リリースにちなんで
  行われたアコースティックライブ

 ← 主催者ディスクガレージPR誌"DI:GA" Jan.2002 より



原田知世、ワタクシメ結構ファンであるような気がします。
映画はやはり「時をかける少女」、「天国にいちばん近い島」の
大林宣彦監督の2作品に強い印象がありますね。
凛とした上品な感じがあふれていました。
直近の作品では「落下する夕方」(原作:江國香織)を観ています。
とても静かな作品で、彼女はあまり強烈な役柄ではなかったと思います。

ライブも過去に2回行っているのでした。
95月2月24日に恵比寿ガーデンホールでの「Live '95 〜Egg Shell」と
96年6月27日の赤坂BLITZでの「Live '96 "クローバー"」。
どちらもアルバムタイトルを付けたものです。
この頃はプロデューサーに鈴木慶一氏、スウェーデンのトーレ・ヨハンソン氏を迎え
年とともに着々と自分の世界を築いていったように思えます。

最近ではギターのゴンチチと出会い、地道に頑張っているのでした。
今回はこの3プロデューサー作品を中心にしたベストアルバム「Best Harvest」の
発売(01年11月21日)にちなんだ同名のライブ、全国8公演の初日というわけです。

まあ実にシンプルなステージングで、全曲ステージ中央の椅子に座りながら。
ワインレッド色のロングスカートに白いブラウスといった衣装の知世さん。
演出もアンコールにミラーボールが回った程度です。
手拍子ナシ、総立ちナシ、衣装替えナシ、いたって落ち着いたライブ。

流れる曲はほとんど聴いたことのある曲ばかりだったのも幸いし、
バンド編成もギター2名にベースギター1名、パーカッション1名
(女性でコラースも担当)という実にアコースティックなもので、弦の響きも心地よく、
ご本人もMCで語ったように、何とも言えない「まったり感」に包まれました。
前のほうの客の眠りそうな表情が見えたりします、とも語っていました。

シャンソン風でも重くなく、ボサノバ風でもダルくなく、哀しい曲でも暗くない。
鼻に抜けるような節回しに、他のアーティストにはない味わいがあります。
まあ完璧な歌唱という訳でもなく、アンコールラストの「Moon River」など
イマイチに思える曲もあったりしましたが。

立見席は超満員、追加公演もある程で根強い人気があるんですね。
客の多くは30代の男性でしょうか。
今さら「時をかける少女」はもう歌わないし、こちらも望んではいないけれど、
マイペースでずっと続けて欲しいと思いました。

ライブから帰ってから、久しぶりに持っているCDを聴きなおしてみましたが、
流行とは無縁の曲作りで、今でも新鮮な感じがします。
私のCDの購入はセルフプロデュースした99年9月発売の「a day of my life」で中断。
それまでの数作に比べると余り良く思えなかったからでしょうか、
その後のアルバムは持っていません。
やはり「継続は力」でしょうか、今年でデビュー20周年だそうです。
もう少し聴き続けてみようかと思わせる"きっかけ"となるライブでございました。