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加藤健一事務所「劇評」〜下北沢・本多劇場〜 '02.7.18
(Update '02.9.14)
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公演があるたびにダイレクトメールを
送ってくれるカトケン事務所さん。
たまには行ってみないといけないと
思い、久しぶりに訪れた本多劇場。 |
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(c) 朝日新聞東京本社 |
ブロードウェイのショウビズ界では、初日の劇評によって
その後の公演がロングランしたり、すぐに閉幕したりするということは
良く聞く話しですが、そんな世界を背景にしたコメディー。
ニューヨークを基盤に活躍中の第一線の劇評家パーカーは、
妻と先妻の間との子との3人暮らし。
その妻が脚本書きに目覚め、何やら調子の良い演出家とタグを組み、
脚本家としてデビューすることになってしまう。
脚本を読んで手を加えて欲しいという妻の願いはキッパリ断り、
とりえあず地方での初演は無事に終わり、何やらその演出家と妻の
怪しい関係も聞こえてくる。
そしていよいよニューヨークで初演を迎えることに。
妻の脚本はヒドいものだけに、はてさてパーカーはニューヨーク初演を見るべきか、
見ざるべきか、見たら劇評は書かねばならないし、ウソは書けないし、
ウソの劇評を書くことは自分の沽券(こけん)にかかわるし、
はてさてパーカーの、夫婦の、一家の運命はいかに?!
というストーリー。
なかなか翻訳がこなれており(あの小田島恒志さん)、セリフはかなり多いのに自然に耳に入ってきます。
登場人物のキャラクタ設定がハッキリしており、とても楽しめる演劇でした。
一時は離別をほのめかす妻、そんな時に絶妙のタイミングで現れる先妻。
劇評(酷評)が元で別れたゆえ、復縁を迫られそうになったり、
妻が手を回してパーカーの劇評家生命も断たれるや、という危機もあり
まあ、最後はちゃんと元のサヤに戻っちゃうのですが、
波乱万丈ふうの展開も笑わせます。
それにしても日本では生まれないオハナシではありますね。
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