石川セリ  '04.07.07 (Wed) 〜原宿 Blue Jay Way〜
  (Update '04.09.06)

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 七夕の夜、初めて石川セリさんのコンサートに
 行ってきました。

 何故かデビューの頃には聴いた記憶が
 全くありません。
 まともに聴いたのがユーミンの曲「はなびら」から
 という、まるで初心者のワタクシメ。
 今回、聞いてみる気になった理由は、だいぶ前に
 友人から彼女が歌ったユーミンソングの何曲かを
 集めてダビングしたのをもらい、
 なかなか味のある歌声に興味津々。
 今回は2年ぶりのコンサートで次はいつ聴けるか
 分からず、会場にも興味があり七夕の夜を
 音楽を聴いて過ごすのも一興、
 などと思ったからです。


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 会場は原宿に昨年秋オープンしたライブハウス
 『Blue Jay Way(ブルー ジェイ ウェイ)』。
「音楽と人の社交場」をコンセプトとした大人のためのライヴ空間、
とのふれこみで「ソニー・ミュージック・アーティスツ」が 運営しています。
(*セリさんはソニー所属ではありません)

 席数130という程よい広さ。
 少し距離はありますが、2階はタバコも吸えるステージ正面の席もあり、 こちらもなかなか良いと思います。 1階との間にはカウンター式のバースペースも。
 同行の方に、開場時刻のかなり前にシッカリ並んでいただき、 手を伸ばせばステージに届きそうに近い席を確保することができました。

 チケット代の他にプラス\1,500が必要ですが、ライブ前にまずは ビュッフェ食べ放題(デザート付き)のお食事タイム。 ちょっぴりアルコールも加わり、 ライブの開始までの時間はまたたくまに過ぎてゆきます。

 ほぼ20時の予定通りにライブスタート。
 まずはバンドメンバーが登場、なかなか豪華な顔ぶれです。
 斎藤ノブ(Pf)、高水健司(B)、今剛(Gt)、倉田信雄(Pf)。
 倉田さんは目の前。楽譜のそばにある曲順を書いた紙が目に入りました。
 開演前にロビーに出た時に、渋みがありつつもちょっとコワい感じの人が お店の方と「ジャズと銘打つと客が入らない」 などと話しており、業界の人らしいと思っていたらその方は高水さんでした。 今まで何度かステージで見ていると思うのですが、 目の前におられると気が付かないものですね。

 黒いレース地のドレスふうの衣装でセリさん登場。
 ひらひらした振袖ふうのデザインが施され、 七夕の短冊みたいでしょう、
とおどける場面も。

 何しろ手を伸ばせば触れてしまいそうな近距離。
 始めはお客さんも少々ぎこちない雰囲気がありましたが、 「インストに行きましょうか」とバンドを焦らすこともしばしばで、 軽妙なMCが続くにつれ、場内も盛り上がってきました。
 2年ぶりのコンサートとあって、コアなファンは行動も濃かったです。 ドーナツ盤を振ってセリさんに見せたりしていました。

 歌われたのは有名な曲ばかりらしいのですが、ほとんど私は知りません。
ユーミンの曲もたくさんアルバムに収められてはいますが、
今夜は何も聴けなかったのが残念でした。
 今夜の曲では、ボザノバテイストのホワ〜ンとした曲が気に入りました。
 アンコールでは客席にいた某ミュージシャン氏もステージに飛び入り。
 「ミッドナイト・サーファー」を再度披露し、客席の盛り上がりは最高潮。
 (この曲は全盛当時の定番だったそうです)

 「ユーミンも来場か?」との下心もなくはなかったのですが(恥)、
逗子のリハで忙しいのか、お花のプレゼントが入り口に飾られていました。

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 *撮影:同行の愛読者様
 ←部分拡大 画像=7K

 その代わり(?)料理家の平野レミさん(和田誠氏の奥様)が、
私の後ろの予約席に座っており、TVと同じく元気な声が響いていました。

 それにしてもユニークなシンガーだと思います。
 1971年、映画「八月の濡れた砂」のテーマ曲で鮮烈なデビュー。
 シンガーソングライター(自作自演)ではなく(作詞の曲は多い)、 もっぱらその時その時の有力アーティストの作品を中心にアルバム製作。 3作目のアルバムで井上陽水氏と出会い、 1995年には故武満徹氏とのコラボレーションアルバム、 (谷川俊太郎氏作詞の曲多し)たびたびの休業、等など。
 ディスコグラフィーを見るとベスト盤も多いようですが、 充実の個性的な作家の作品の数々、いま聴いてみたいアルバムがいくつもあります。

 会場の狭さがステージと客席を結びつけ、 セリさんの気さくな感じで客席の心がホットになった一夜でございました。