画像=6K 髙橋真梨子
 CONCERT TOUR Vol.29 戯れの季節を残して
 '05.07.16 (Sat)、17(Sun)
   ~東京国際フォーラム~
  (Update '05.08.13)

7月の3連休の前半は、半年ぶりに
真梨子さんのコンサートへ。
自宅より20分(電車待ち時間含まず)で会場へ
着くので気軽に隣町へ行くような感じです。

← 次回公演のチラシ

 いつもコンサートはニューアルバムの発売と連動するのですが、 今回は9月発売(予定)のシングル2曲をコンサートで 披露するという変則的なカタチになりました。 ツアータイトルも「今宵、真梨子さんの色々な曲で楽しみましょう」という ことらしいです(ダンナ様のMCにて)。

 いつものようにステージは紗がかったスクリーンにツアータイトルが 薔薇の花と共に映されています。 「overture」が流れタイトル文字が消え、スクリーンにはきらきらと星が点滅。 スクリーンが上がるとステージには巨大な柱が6本。

 張りのある歌声で一気に真梨子ワールドへ引き込まれる「1.」。
 リズム隊が引き立つアレンジの「2.」。
 「歯痒いのよその唇 キスする場所間違えてる 心の傷なら そんなとこにない」
 阿木燿子さんの詞にはなかなか怖いモノがあります。

 最初のMC。
 初日は「化粧を3回やっても上手く行かず、頬がふくらんで見えるでしょう?」
 2日目は「髪型が決まらなくて」とちょっぴり不機嫌気味かも。
 「3.」~「6.」と続けて4曲。
画像=6K  「5.」が新曲初披露
 花王ソフィーナCM提供曲。
 幸せ感あふれるカップルの日常を
 軽くおしゃれに歌った佳作。
 ご夫妻のCM出演もずいぶん長く
 続いていますね。

 ← 最新CM撮影風景
 (FC会報より(c)PAPER MOON)

 2回目のMC。
 「桃色吐息は何度も歌っていて飽きているのよ」(初日)と正直な真梨子さん。
 「聞きたい曲はありますか?」とリクエストコーナーが始まるかと思いきや、 ワンコーラス歌って「今回はここまでです」と出し惜しみ。
(曲は2日目は「ランナー」、初日は、、、忘れました)

 続いて「多大な影響を受けた曲」ということで「ザ・ピーナッツメドレー」の4曲。
 セットの柱は左右に移動可、各柱は4つのキューブが重なっており、 それぞれのキューブは回転可能という考え抜かれた設計。 このメドレーの最中は上から2つめのキューブが大型映像装置となり、 ステージ上の真梨子さんと映像の中の真梨子さんが、 ザ・ピーナッツのお二人を歌い分けるという趣向です。
 まあ懐かしいと言えば懐かしいのですが、NHKの番組と同じ企画ですね
(別記)。
 別アーティストの曲を歌うのは珍しいので、これはこれで面白かったです。

 ここから先は本編最後までMCナシ、一曲ごとにステージの雰囲気を変えて 一気にまいります。
 歌い上げ系のスローバラード「8.」は映画を映写して。
 真梨子さんではよくある演出スタイル。
 バンドが乗っているステージも左右に移動可となっており、 ピアノだけ中央に移動、柱がピアノの左右を囲み、狭さを演出で作り出す「9.」
 ピアノだけのシンプルな演奏が、真梨子さんの歌唱をより引き立てていました。
 ジャズやカントリーを歌っても、しっかりと聞かせてしまう歌唱力。
 ラテン調の「10.」、新曲初披露の「11.」と続き、「12.」。
 「13.」の歌詞の中に出てくる楽器がチェロ。ステージ後方上部には巨大なチェロが登場。 壮大な感じのする曲の終盤で、このチェロが真っ二つに割れてステージ上部へ消えてゆきます。
 ゴルゴ13みたいなタイトルの「14.」。
 柱のキューブが回転し、ネオン管の面が初めて姿を現わします。
 ロック調でビート感のあるこの曲に、ネオン管の点滅は実に合っておりました。
 緊張感が続いた後はホノボノ感のある明るい曲「15.」。
 ようやく立って聴ける曲になりました。 バンドもステージ前に並びだし、晴れやかな雰囲気を作っていました。
 リクエストを聞いた際にも曲名が出た「16」。
 「これは毎回やるの(客席、笑)。これを歌うと終わっちゃうでしょ」との通り、 本編最後は定番といえるこの曲でした。 他のどんな人が歌っても良いと思えたことのない、真梨子さんだけが歌える名曲。 キューブは内部に赤や青の照明が灯り、パターンが投影されていました。
 スクリーンが下りてきて、ここで本編終了。

 ほどなくアンコールが始まります。
 お姫様ふうのドレス姿に客席がどよめいて「EC1.」。 ステージ中央には丸い3つのランプがついた街路灯が2本。 定番の曲ながらいつ聴いても「いい曲だ」と思わせる、これも名曲。
 ステージがパッと明るくなり、いよいよこの時がやってきました。
 オジさんオバさんも立ってしまう、コンサートから生まれた定番曲「EC2.」。
 前の客の髪の薄さもバレバレで、お客のほうこそグランパかも(笑)。 年寄り(?)が立つのが忍びないのか「毎回来なくていいですよ」と またまた正直なMCのあと、ヘンリーバンドのメンバー紹介。
 皆さん何種類もの楽器を操る達人揃い。 ツインのフルートとかサックスとか、ベースもエレキだけでなくウッドも使い、 このバンドの音は本当に豊かで厚みがあり素晴らしいです。
 歌える事、お客さんが来てくれることに感謝の言葉を残し「EC3.」へ。
 そして最後の曲は「EC4.」。
「瞬間(とき)を越えて貴方に愛されてる」という歌詞があり、 今回のラストらしい選曲です。 歌い終え、メンバー一同がステージに勢ぞろいし、 客席はスタンディングオーベイションで応えます。

 柱のセットが曲により様々に変化し、動きもあるステージングは 千変万化の照明と共に、バラードを聴くには不似合いなほどの演出ですが、 真梨子さんの曲は多種多様で、作り手の意気込みを感じます。 今回もおそらく(株)林オフィスのデザイン(ユーミンのステージも担当)だと思います。
 良く出来たミュージカルを見たような、充実感あふれるコンサートでした。
 次回は11月20日(日)に同会場にて拝見いたします。


*新曲2曲の「さわり」を試聴できるJVCのサイトはこちら。
http://www.jvcmusic.co.jp/mariko/

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*NHKのBS-2とBS-hiで真梨子さんの番組が
 季節毎に放送中(全4回)。
「高橋真梨子 Song For You」
・第1回、第2回は2005年4月と7月に放映済み。
・第3回は2005年10月、第4回は2006年1月の予定。

 上の写真は第1回の一場面(FC会報より(c)PAPER MOON)