2026年の日本の予測 ~ 大六壬による測局


■ はじめに

 測局とは、世の中の情勢を予測するということで、中国占術の独特の用語です。
 本来、大六壬は個別の事件に対して占うために使われるものですし、そもそも期間の長い占いには向きません。しかし、大六壬の可能性を追求するのもまた私のテーマのひとつであり、ここに大六壬測局占法へのチャレンジとしてあげるものです。
 ここでは、2026年の予測をあげています。過去の予測(と反省)は別のページとしました。


- 目 次 -

/ ̄\   新春恒例!!  2026年の日本についての大胆(?)予測

 あけましておめでとうございます。タイ王国に来てから丸5年たちました。今年もタイからお送りします。よろしくお願いいたします。

 さて、毎年の恒例であります新しい年の日本を大六壬で予想します。ここでの予想は2026年2月立春から2027年2月の節分までです。
 今年の日本の立春の時刻は、国立天文台暦計算室によると2026年2月4日5時2分です。


課①

日干支 己酉 占時 卯 月将 子 太歳 午  寅卯空亡

初伝天空六合天空螣蛇勾陳
中伝六合
末伝貴人

 5時2分といえば卯時になります。東京は日本標準時(東経135度)より東にありますから同じ卯時となります。ここで均時差を考えると立春の時刻は日本標準時で4時50分ごろとなり、卯時と寅時の境はだいたい静岡あたりになります。東京は立春は卯時ですが静岡以西、愛知や関西などはまだ寅時ということになります。


課②

日干支 巳酉 占時 寅 月将 子 太歳 午  寅卯空亡

初伝青龍六合螣蛇青龍六合
中伝白虎
末伝玄武

 この課①②を図にすると左のようになります。(均時差は考慮していない)
 日本の首都は東京ですので主に課①を使いますが、災害など地域によるものは課②を参照します。なお北京は課②になりますので、中国を占うなら課②を用いることになります。

 ところがもう一つ考えるべきことがあって、卯時といっても5時というのはまだ日の出前です。ちなみにこの日の東京の日の出の時刻は6時39分ですから、この時刻は昼ではなくまだ夜であり、昼貴人ではなく夜貴人を使う方がいいという考え方があります。一方で「昼貴人夜貴人というのは貴人の便宜的な分け方で日の出日の入りとは無関係であり、卯時から申時を昼、酉時から寅時を夜と呼ぶに過ぎない」とも考えられます。これらの考え方については、私はまだ実占上での経験がなく是非の判断ができかねています。
 仮に夜貴人を採用すれば貴人は申ですので、初伝午は太陰ということになります。また螣蛇は酉です。


課③

日干支 己酉 占時 卯 月将 子 太歳 午  寅卯空亡

初伝太陰白虎太陰青龍太常
中伝白虎
末伝勾陳

 夜貴人だとこのようになるのですが、今回は課①②で考えたいと思います。課③については、今年の反省のときに考えます。

課 義

 課①③は元首課です。この課には次の句が付いています。
 「禄来生身、交互忻忻、夜伝可用、昼将更旬」
この意味は、三課午は日干己の建禄であり、また一課辰は日支酉を生じ辰酉は支合の関係です。夜貴人では午に太陰が乗じるのでまだいいのですが、昼貴人は午が天空で中伝が空亡、末伝は落空ですから、この場合は次の六旬を待たなければならない、というような意味です。
 課②は遥剋課で二課が日干を剋すので蒿矢課ということになります。この課の句は
「破砕乗巳、三伝無益、舎此帰家、終受疲役」 で、この意味は、干上の巳には破砕が乗じて、三伝は空亡で始まり末伝は財であっても初伝空亡を生じてしかも玄武(盗難の象意がある)がついているので無益どころか結局損をする、というようなことです。なお、破砕は寅月だと酉ですが、巳酉丑を破砕とみなす考え方があるので、間違いというわけではありません。
 いずれにしても課①②ともあまり良い課ではありません。

占時・太歳

 課①の占時卯は官鬼で六合です。課②の場合は寅は官鬼で天空です。六合の象意は交易、和合、信用、結婚など、天空の象意は徒労、消耗、詐欺、娯楽、奉書などです。太歳午は課①では父母で天空、課②では朱雀です。朱雀の象意は派手、文書、試験、訴訟、占術、神仏、観光などです。これらの象意をみながら2026年の動きを予想していきます。

103年前(1923年)のできごと

 103年前の立春は、万年暦によると1923年2月5日己酉日5時1分で2025年と課式は同じです。ただし年干支が癸亥年で今年丙午年とは異なりますので、同じようなことが起きるわけではありません。ただ社会の雰囲気とか物事の推移とかは似たようなものになるではないかと思っています。そのことを検証する意味でこの項を書いています。
 さて、以下に103年前のできごとを書いてみます。できごとの多くはWikipediaに依っています。
 1923年といえば、まず書くべきことは関東大震災の起きた年ということでしょう。日本にとって転換点となったできごとでした。もちろんこの震災が戦争に向かう体制の直接的な原因となったわけではないですが、治安維持法や民主主義の後退、外国人の排斥など、後の日本に大きな影響を与えたことは間違いありません。それを踏まえつつ、1923年の日本のできごとを追ってみます。
 大震災前のできごととしては、日本で初めて国際婦人デー記念集会が開かれたこと、4月には昭和天皇(この時は摂政)が台湾に行幸したこと、大震災直前に加藤友三郎首相が大腸がんで亡くなったことなどがあげられます。その後は、大震災の翌日山本権兵衛内閣が組閣、戒厳令が発令されます。震災復興は進行したものの経済的には苦しく、その後の震災不況を招くことになります。またこの年の年末山本権兵衛内閣が総辞職し、翌年清浦奎吾が首相となり内閣を発足しますが、5か月後に解散、総選挙後加藤高明が首相に就任します。
 世界のできごとに触れますと、この年トルコ共和国が成立。またネパールがイギリスから独立するなど国家の枠組みが徐々に近代に近づきます。ドイツではハイパーインフレとなりミュンヘン一揆が起きます。首謀者の一人であるヒトラーも捕らえられますが、この後ヒトラーとナチスは一揆によらない革命(政権奪取)を目指すことになります。遡ること8月には、コルフ島事件がおきイタリアがギリシャ領のケルキラ島を占領、イタリアのムッソリーニ首相の人気は沸騰します。ヒトラー、ムッソリーニといった第二次世界大戦のキーマンが世界史の舞台に躍り出る年となりました。
 ところで、日本では8月に加藤友三郎首相が病死しますが、同じ8月アメリカではハーディング大統領が急死します。
 以上が1923年の主なできごとです。次項から2026年の予測を試みます。

気象・自然災害

 課①は初伝が丙午、末伝が壬子で、中伝は卯空亡です。これを素直に解釈すれば、東日本は春から夏は暑く雨が少ない。秋から冬にかけて雨や雪が多く冬は寒い、ということになります。最近日本の季節は四季から二季になってきていると言われますが、まさに2026年はそういう年になりそうです。
 課②は一課が巳で、初伝卯が青龍で空亡です。これはとくに年の前半は雨が少ないことを示しています。ところが、中伝は癸丑で白虎が乗じます。白虎は通常晴れなのですが、癸丑は曇りから雨という象であり、また末伝は辛亥に玄武が乗じておりこれもどちらかといえば雨の感じです。とくに白虎は災害も示しますので、西日本は夏以降雨が多く、大雨洪水の恐れがあると思います。冬は全般に寒いですが、一課と冲ですので寒かったり暖かくなったりと不安定な気候となりそうです。
 地震ですが、103年前に関東大震災が起きたように、地震の可能性は高いとみます。課①においては丑に螣蛇があり地盤支は辰です。辰戌申子の方角が考えられます。東北、北海道から千島列島にかけての地域、また関東南部から伊豆諸島があたります。また課②においては、未に螣蛇が乗じています。どちらかといえば課②の方が地震の可能性が高いと感じます。場所的には、均時差を考えなければ九州北部から中国地方および南西諸島ということになりますが、均時差を考えるとフォッサマグナ地域(富士山を含む)から南海トラフ海域が示唆されます。こうしてみると、課①課②とも関東南部から東海にかけては地震の警戒が必要です。とくに課②は中伝に白虎がありますので、大きな被害がでる可能性があります。世間を騒がせたいとは思いませんが、地震に対する準備をしておくことをすすめます。「備えあれば憂いなし」です。
 日本は火山国であり毎年どこかの火山が噴火しているわけですが、近年は大噴火というのはありません。2026年も小規模な噴火はありそうですが、あまり大噴火ということはなさそうな感じです。火という点でいえば、昨年は大船渡や大分佐賀関で大火災が発生しましたが、今年も年の前半は雨が少なく山火事や火災が頻発しそうです。また課②では太歳午が朱雀で火が強いことから、西日本も火災に要注意です。

 毎年繰り返しますが、地震や天災は避けようがありません。いかに被害を減らすかを国、地方自治体、そして個人それぞれが考え実行していくしかありません。起きた時にいかに被害を少なくするか日頃の備えが大事だと思います。

政 治

 2025年に首相が石破氏から高市氏に替わりました。このところ毎年首相が替わっています。さて2026年の日本の政治はどうなるでしょうか。

 政治の中心は今のところ東京ですから課①を中心に見てみましょう。
 課①の末伝子に貴人が乗じています。これを首相とみますと、初伝午と冲、中伝卯と刑ということで、首相はかなりの苦境に立たされると思われます。では高市首相は退陣するのかというとこれまた微妙です。というのは、子は一課辰と三合であり、二課丑と支合です。これを私は政権与党あるいは連立する党が首相を支える構図とみます。とすれば、高市首相が交替するとも言い難い感じがします。ただ今は高い支持率をもつ高市首相ですが、年の後半では支持を失うとみます。これは高市首相が続投するにせよ首相が交替するにせよ、支持率は低迷するということです。一課は辰勾陳でこの象意は軍隊とか警察とかなので、おそらく強権的な政府になるだろうと思います。
 言い忘れましたが、初伝午は天空であり、天空は奉書之神と言われます。奉書とはすなわち上からの意を受けた文書のことであり、今の日本では天皇からの詔勅と考えられます。首相の交替ではなくとも内閣の改造や衆院解散ということがあるかもしれません。(と書いたのは1月4日ですが、その後に定例国会の冒頭解散という話が出てきました。今後の動きに注目です)
 課②をみると、一課四課に巳六合があります。残念ながら巳は末伝亥と冲なので、六合の象意である交易とか和合とか信用というのが毀損されると考えられますが、私としては、そうは言いながらも六合自体は吉神であり、この吉神の働きに期待したいところです。
 外交については、課①②とも課伝に六合が顕れています。ただ課①では空亡、課②では上に書いたように末伝と冲となりますので、成果がないと判断します。ただ卯は占時であり空亡の働きはそれほどではないかもしれません(すなわち卯の六合の象意が表出するかもしれません)。繰り返しになりますが六合自体は吉神であり、政府というよりは地方公共団体や民間、個人の外交に期待したいところです。

社 会

 太歳午は課①では天空で、初伝も午となります。この象意は徒労、消耗、損失、詐欺、娯楽、奉書などです。また中伝は六合空亡であり、全体として社会全体が消沈した雰囲気になると思われます。また詐欺などの犯罪も続くでしょう。1923年の関東大震災後と同じように外国人の排斥が起きるかもしれません。末伝は貴人で落底空亡ではありますが、年末から徐々に雰囲気は明るくなるのではと期待します。
 課②では太歳午は朱雀です。この象意は華麗、文書、著作、神仏、観光などです。こうしてみると昨年同様東日本よりも西日本の方が元気な感じがします。ただ初伝卯は青龍で空亡です。ちょっと空回りという感じです。さらに中伝末伝は白虎、玄武と凶神が続きます。とくに白虎は災害や疫病の象意があり、強い凶意を持っていると私は思っています。何らかの災害や感染症、さらにそれによる損失や犯罪の多発を心配します。昨年同様クマによる被害も考えられます。
 まとめると、当初は西日本の方が活気があるものの、年の中盤から日本社会全体が沈滞ムードとなり、災害や犯罪が多発するという、良くない状況になりそうな予感がします。

 女性の活躍については、天后や太陰が課伝に表れてきません。高市首相の誕生で女性の社会進出は一段落、もしくは後退するというべきか。あるいは男性社会が根強いというべきでしょうか。

経 済

 課①にせよ課②にせよ、経済は悪くなると判断します。
 課①の場合、年の始め(2月立春)はまだ良いと思いますが、急激に経済が悪化するというよりは、徐々に景気は冷え込んでいくという感じがします。今年の春闘ではまだ賃上げの兆しが見えていますが、ひょっとすると空手形になり夏のボーナスは期待外れとなるかもしれません。あるいは物価上昇に追いつかないかもしれません。夏から秋にかけては景気低迷、年の後半から少しずつ回復するという感じでしょうか。ただ力強さには欠けると思います。貧富の二極化が進みそうです。
 課②では、年の前半はちょっと盛り上がりを見せそうです。西日本の会社の株はある程度上がるかもしれません。しかし初伝は青龍ではあるものの空亡であり、勢いに欠けるというか実質的な儲けにつながらないバブル的な株価という感じ、夏を目前にして暴落するかもしれません。
 為替についていえば、円安傾向は続くと予想します。日銀の利上げはあるでしょうが為替への影響は限定的でしょう。とにかく日本経済の足腰が強くならなければどうしようもありません。これは占いでなくとも常識的に考えればそうなるでしょう。

 最後に恒例の業界予想ですが、2026年も経済自体が良くないと判断しており堅調な業界を探すのは難しいです。
 課①では巳が青龍で日支の酉と二課丑で三合となります。申は廉幕貴人で月将貴人子、一課辰と三合となります。この巳申が課①では有望です。課②でも巳六合、申貴人がやはり有望だと思います。
 巳はかまどの火であり、また火は書籍や芸術、装飾などの象意があります。これから類推すると、台所用品、書籍や印刷に関係する業界、音楽、美術や演劇、また美容関係、電気やガスなどエネルギー業界が考えられます。
 申は金属であり、また伝送と呼ばれ旅行や通信の象意があります。金属、機械、物流、旅行などの業界が考えられます。
 もっとも、日本経済が全体的に低迷すると思われ、その業界全体が潤うという環境にはないと判断します。すなわちその業界でも有望な会社は限定されるでしょう。

 毎年同じことを書いていますが、私は農業や林業、水産業など第一次産業の発展を期待するものです。引き続き厳しい状況だとは思いますが、今年は昨年よりも多少環境は良くなりつつあると思います。第一次産業に従事されている方々にはぜひとも頑張ってほしいと思います。

(以上2026年1月4日16時(タイ時間)に記す)