大六壬でよく使われる用語をまとめてみました。
解説が短いので、若干正確さを犠牲にしている説明もありますが、ご容赦ください。
よみはごく一般的なよみ方を採用したつもりですが、人によって違うことがあります。そもそも中国語の日本語読みなので、どうでもいいといえばどうでもいいのですが。
よみ | 用語 | 解説 |
---|---|---|
いえき | 移易 | 占断八門でいう中伝のこと |
いんじゅう | 引従 | 引とは初伝にくること、従とは末伝にくること。 |
いんじん | 陰神 | 十二天将における陰神とは、その十二天将のついている支の天盤支にあたるものをいう。十二支においては、その支の天盤支のさらに天盤支をいう。例えば四課は日支の陰神である。ただ、これも術者によって定義が統一されていないような気がする。 |
えいよう | 盈陽 | 三伝が卯巳未の場合。 |
えんけん | 偃蹇 | 三伝が子戌申の場合。 |
おくたくかんこう | 屋宅寛広 | 三伝が子孫の方、局をなしていて、日支が財であること。 |
よみ | 用語 | 解説 |
---|---|---|
か、くわ(わる) | 加 | 天盤支が地盤支の上にあること。 あるいは支神に十二天将がつくこと。 |
かいどてんもん | 魁度天門 | 亥の上神に戌が来て初伝になること。 |
かいめい | 回明 | 三伝が未巳卯の場合。 |
かかい | 河魁 | 戌の別名 |
かん | 陥 | 落陥のこと。地盤が空亡である場合をいう。 |
かんじょうしん | 干上神 | 日干の上にある支神。一課のこと。日上神ともいう。 |
かんぼかいかん | 干墓開関 | 前の季節の土用が墓で初伝になること。例えば春の占いで丑が墓で初伝にある場合。 |
きけい | 帰計 | 占断八門でいう末伝のこと |
きゃくとうくうぼう | 踏脚空亡 | 三伝が逆に並んでおり、初伝と中伝が空亡であること。 |
きゅうぼくなんちょう | 朽木難雕 | 庚辛または申の上に空亡の卯が来ること。 |
ぎょういん | 凝陰 | 三伝が酉亥丑の場合 |
ぎょうよう | 凝陽 | 三伝が申午辰の場合 |
きょくいん | 極陰 | 三伝が丑亥酉の場合 |
くうじょうじょうくう | 空上乗空 | 空亡支に天空がついていること。 |
けいめい | 啓明 | 金星の別名 |
けいわく | 熒惑 | 火星の別名 |
けんぞくほうえい | 眷属豊盈 | 三伝が父母の方、局をなしていて、日支が官鬼であること。 |
こうさいきこ | 罡塞鬼戸 | 寅の上神に辰がきて初伝になること。 |
こうさそうごう | 交叉相合 | 日干と支上神、日支と干上神が合であること。 |
こうしゃ | 交車 | 一課と三課の関係。 |
こうそう | 功曹 | 寅の別名 |
こうよう | 向陽 | 三伝が子寅辰の場合。およそ初めは凶、後に吉。 |
こしゃくこい | 狐借虎威 | 日干を弱める四課三伝を日支が抑えること。 |
こそ | 顧祖 | 三伝が午辰寅の場合 |
よみ | 用語 | 解説 |
---|---|---|
さいかんししゃ | 催官使者 | 官鬼支に白虎がつくこと。 |
さんでんていせい | 三伝逓生 | 初伝が中伝を生じ、中伝が末伝を生じること。または末伝が中伝を生じ、中伝が初伝を生じること。 |
しでんかん | 支伝干 | 支上神が初伝、干上神が末伝であること。干伝支はその逆。 |
しじょうしん | 支上神 | 日支の上にある支神。三課のこと。辰上神ともいう。 |
ししん | 支神 | 課伝、天地盤中の十二支のこと。 |
じとん | 時遁 | 三伝が亥酉未の場合 |
しふんざいへい | 支墳財並 | 日支の墓が財であること。この場合は日干は甲乙木となる。 |
しゃふく せきふ | 射覆 | かくされたものを占うこと。六壬では技術を磨くためによく行われれる。 |
じゅうかい | 従魁 | 酉の別名 |
しゅつこ | 出戸 | 三伝が丑卯巳の場合 |
しゅつさんてん | 出三天 | 三伝が午申戌の場合 |
しゅつよう | 出陽 | 三伝が寅辰午の場合 |
しゅびそうけん | 首尾相見 | 旬首と旬尾が一課と三課にあること。 |
じょう の(る) | 乗 | 十二支に十二天将などがつくこと。 |
しょうぎ | 渉疑 | 三伝が辰寅子の場合 |
じょうことうてん | 乗虎登天 | 本命が午であり、白虎を帯びて亥の上に臨むか、また本命が申で亥の上に臨む場合。凶神将、冲合を恐れないが、気がないのを恐れる。主に権威があり辺境を鎮守ずる公侯の命。 |
しょうさんえん | 渉三淵 | 三伝が申戌子の場合 |
しょうほうないせん | 将逢内戦 | 初伝の十二天将がその支や日干、干上神、地盤支などから剋を多く受けること。 |
しょうきつ(ち) | 小吉 | 未の別名 |
しょうこう | 勝光 | 午の別名 |
しょそうきょうこく | 初遭夾克 | 初伝が干上神や日干から剋をうけ、さらに十二天将からも剋されること。 |
しんごう | 神后 | 子の別名 |
しんしょう | 神将 | 普通は月将のことをさす。 |
しんじょくうぼう | 進茹空亡 | 三伝が順に並んでおり、初伝と中伝が空亡であること。 |
しんせい | 辰星 | 水星の別名 |
せいこせいりゅう | 正跨青龍 | 本命が子で寅の上にあり、寅に青龍が乗じて吉将多く、群馬(駅馬天馬?)が学堂を生じたり合したりする場合。 |
ぜんご | 前後 | 前とは一つ先、後とは一つ前の干や支。子の前は丑、子の後は亥である。日本語の意味と混乱しないように注意すること。 |
ぜんごひっぱく | 前後逼迫 | 三伝が皆空亡、落空、官鬼等であること。 |
せんぽう | 先鋒 | 占時のこと |
そうちょうぜんほう | 喪吊全逢 | 干上神と支上神に喪門と吊客があること。 |
よみ | 用語 | 解説 |
---|---|---|
たいいつ たいおつ | 太乙 | 巳の別名 |
だいえんすう | 大衍数 | 十二支の数の象意。子午は9、丑未は8、寅申は7、卯酉は6、辰戌は5、巳亥は4。 |
だいきつ(ち) | 大吉 | 丑の別名 |
たいざいせいき | 胎財生気 | 胎の十二支が財であって、季節に旺じて強いこと。季節に弱いことは死気という。 |
たいしょう | 太衝 | 卯の別名 |
たいようしゃたく | 太陽射宅 | 支上神が月将であること。 |
たいようしょうぶ | 太陽照武 | 月将上神に玄武がつくこと。 |
だつじょうほうだつ | 脱上逢脱 | 干上神に子孫があり、さらに干上神が十二天将に洩らされていること。あるいは日干がさらに四課三伝に洩らされていること。 |
だんかん | 断澗 | 三伝が卯丑亥の場合 |
ちこ | 地戸 | 巳のこと |
ちばんしもん | 地盤四門 | 亥を天門、寅を鬼門、巳を地門、申を人門という |
ちょくじ | 直事 | 占断八門でいう月将のこと |
ちんせい | 鎮星 | 土星の別名 |
てんこう てんごう | 天罡 | 辰の別名 |
でんざいかき | 伝財化鬼 | 三伝が財の方、局をなしていて、干上神が官鬼であること。伝鬼化財はその逆。 |
てんしょう | 天将 | 貴人、螣蛇、朱雀、六合、勾陳、青龍、天空、白虎、太常、玄武、太陰、天后のこと。 |
でんそう | 伝送 | 申の別名 |
てんはい | 転悖 | 三伝が巳卯丑の場合 |
てんもうじり | 天網自裏 | 干上神と本命が墓であること。 |
とうこせいりゅう | 倒跨青龍 | 本命が子で寅が子の上にあり、寅に青龍が乗じている場合。 |
とうさんてん | 登三天 | 三伝が辰午申の場合 |
とうじ | 当時 | 季節に旺じること。 |
とうめい とうみょう | 登明 | 亥の別名 |
どだかりゅう | 土蛇化龍 | 本命が巳であり、螣蛇を帯びて寅の上に臨み、前後吉神良将があればよい。この格は多くは貧賎の家に生まれる。 |
よみ | 用語 | 解説 |
---|---|---|
にちしん | 日辰 | 日干と日支のこと。辰というと、十二支の辰と日支の場合がある。 |
にゅうさんえん | 入三淵 | 三伝が戌子寅の場合。およそこの課は凶である。 |
にりゅうぎょめい | 二龍御命 | 本命が子であり、寅が辰の上にあるか、辰が寅の上にある場合、それが課の中にただ一つあるのを貴とする。 |
にんしんていば | 任信丁馬 | 伏吟課で三伝に丁があり、駅馬や天馬があること。 |
よみ | 用語 | 解説 |
---|---|---|
はいれい | 悖戻 | 三伝が戌申午の場合 |
はつよう | 発用 | 初伝のこと。 |
ひなんとうせい | 避難逃生 | 凶神の多い三伝四課の中に長生や父母が一つだけあること。難を避けて生に逃る、ということ。 |
ふぎょうでんしゃ | 不行伝者 | 中伝、末伝が空亡や天空であること。 |
へんえい | 変盈 | 三伝が巳未酉の場合。およそ凶である。 |
へんきりゅうはい | 片騎龍背 | 本命が辰で寅が子の上にあるか、または辰の上に寅があるのを片騎という。 |
へんきこはい | 片騎虎背 | 本命が申で白虎が乗じて制服されている場合。性格は猛烈であり、近づきにくい。英豪の気風あり。 |
へんたい | 変体 | 占断八門でいう年命のこと |
ほったん | 発端 | 占断八門でいう初伝のこと |
よみ | 用語 | 解説 |
---|---|---|
めいいん | 冥陰 | 三伝が寅子戌の場合。事は明から暗になる。 |
めいもう | 溟蒙 | 三伝が亥丑卯の場合 |
もんこ | 門戸 | 卯のこと |
よみ | 用語 | 解説 |
---|---|---|
ようじん | 用神 | 初伝、発用のこと |
よみ | 用語 | 解説 |
---|---|---|
らいきょ | 来去 | 返吟課のこと |
らくかん | 落陥 | 地盤支が空亡であること。落底空亡ともいう。 |
りこびかく | 履虎尾格 | 本命が未かまたは本命が未に臨む場合。吉神良将あれば福、なければ術士吏卒の流。 |
りつこしゅかく | 立虎首格 | 本命が酉かまたは本命が酉に臨む場合。恐怖心を抱き、あえて世に出たがらない。 |
りゅうかどだ | 龍化土蛇 | 本命が寅であり、巳の上に加われば、本家の蛇とし、さらに螣蛇がこれに乗ずるのをいう。これは賎であるが、冲すればかえってよい。この格は多くは富貴の家に生まれる。 |
りょうだきょうぼ | 両蛇夾墓 | 丙日で戌が干上神にくること。丙は巳で戌は螣蛇で墓であるため。 |
りん のぞ(む) | 臨 | 地盤にその支があること。 |
りんしん | 臨身 | 干上神(一課)につくこと。 |
れいめい | 励明 | 三伝が酉未巳の場合 |
れんまくきじん | 簾幕貴人 | 昼生まれの夜貴人、夜生まれの昼貴人のこと。 |