七政占星用語集


 本文で説明できなかった七政占星術に関する用語をまとめています。今は数が少ないですが、本文が進めば、この用語集も増えていく予定であります。
 解説が短いので、若干正確さを犠牲にしている説明もありますが、ご容赦ください。
 よみはごく一般的なよみ方を採用したつもりですが、人によって違うことがあります。

 −目次−
   1.よく使われる用語
   2.入門四十四看法用語集




1.よく使われる用語

用語よみ解説
星曜せいよう七政四余の星(十一曜)の総称。日月火水木金土紫孛羅計の11個。
行度こうど七政四余の星が進む度数。あるいは宮に入っている度数。
周天しゅうてん天球上を一周する期間。
てん星が位置すること。星が巡っていくこと。
とくに星曜が二十八宿に入ること




2.入門四十四看法

用語よみ解説
宮主きゅうしゅ宮主とは十二宮位の主星のこと。 子丑は土星、寅亥は木星、卯戌は火星、辰酉は金星、巳申は水星、午未は太陽と太陰である。
度主度主とは二十八宿(星宿)の主星である。 列挙すると、角斗奎井の4宿の度主は木星、[テイ]女胃柳の4宿の度主は土星、房虚昴星の4宿の度主は太陽、心危畢張の4宿の度主は太陰、尾室觜翼の4宿の度主は火星、箕壁参軫の4宿の度主は水星、亢牛婁鬼の4宿の度主は金星である。
せい星とは十一曜、十干化曜星、文星、魁星、科名星、科甲星、官星、印星等の星のことである。
さつ通常ちがう字を使うが文字コードがないので殺を使用。殺とは、神殺のことである。例えば、禄勲、歳駕、天乙、玉堂、斗杓、卦気、唐符、国印、陽刃、剣鋒、天雄、地雌、飛廉、劫殺、七神、四耗、四符等。
きょう強とは強宮のことである。強宮は、命宮、財帛、田宅、夫妻、男女、福徳、官禄宮の7つ。強宮は旺である。
じゃく弱とは弱宮のことである。弱宮は、兄弟、奴僕、疾厄、相貌、遷移宮の5つ。弱宮は衰である。
たい体は静である。自分自身であり、先天的なものと考えていいと思う。例えば、身宮、命宮、その他の十二宮、固定的な神殺など。
よう用は動である。自分自身に作用を与えるものであり、行運の作用である。大限、小限、流年神殺など。
せい生とは五行相生である
こく剋とは五行相剋である。
せい制とは剋する者を剋する場合をいう。火剋金がある場合、剋している火を剋する水を制という。
剋する者を洩らし、剋されている者を生じるのをいう。火剋金の場合は、火を洩らし金を生じる土が化となる。
たい対とは冲であり衝である。
ごう合とは三合、すなわち申子辰、寅午戌、巳酉丑、亥卯未のことである。吉と合すれば吉、凶と合すれば凶。
こう向とは説明が難しいが、関係が深いとか対向するものというべきか。例えば、太陽と太陰、官禄と福徳、田宅と財帛、文星と魁星、経と緯などといった関係。
はい背とは、向の逆で背きあうことである。対も一種の背といえるかもしれない。
ぜん前とは、星などが先にあることである。丑宮は子宮の前であり、亥宮は子宮の後である。宮だけでなく星宿でもいう。
後とは、星などが後ろにあることである。
げい迎とは、星が命宮や大限、小限宮あるいは星宿の前にあることである。
そう送とは、星が命宮や大限、小限宮あるいは星宿の後にあることである。
めい光明である。昼生まれの日、木、土、水、気、計、孛。夜生まれの月、火、金、羅を明に向うという。身、命、田、財、福、官、経緯、禄午、三元禄等の星を奇とする。
かい晦とは、暗くはっきりしないことである。明の逆と考えればよい。曜に背くという。
しょう升とは、その体を得ることをいう。太陽が東にあるのがよく、また南にあれば生である。月は西にあるのがよく、北にあるのは生である。
ちん沈とは、その用を失うことをいう。太陽が西にあって夜生まれだったりする場合。月が東にあって昼生まれの場合。また官、福、田、財、妻、嗣、身、命などの用は格を失うという。
じゅん順とは星が順行すること、相生していることをいう。
ぎゃく逆とは星が逆行すること、戦剋していることをいう。
すい衰とは無力である。春の土星、夏金、秋木、冬火、四季(土用)水である。また十二運では衰病死絶胎養宮を衰に分類する。
おう旺とは気を得ることである。春の木星、夏火、秋金、冬土、四季土である。また長生、冠帯、建禄、帝旺、を旺とする。
えん掩とは羅[ゴウ]、計都が他の星をさえぎること。
しょく蝕とは日月と羅[ゴウ]、計都が(ほぼ)同じ位置にあること。羅[ゴウ]、計都は黄道と白道の交点なので天文学的にも日食となる。
しょう衝とは対宮の位置にある剋である。例えば火星が子宮にいて、水星が午宮にいるような場合である。
せい制とは用星が制を受けることをいう。例えば木星が用星の場合は金の制を受ける。用星とは、身、命、官、福、田、財、妻、嗣等の強い宮の主星である。例えば子宮の主星は土星である。吉神が制を受ければ凶、凶神が制を受ければ吉。
ちょう朝とは向かうことをいう。諸星がその方角に集まり、その方角に命宮があれば、これを朝という。
きょう拱とは三合である。吉星が三合ならば吉、凶星が三合なら凶である。
きょう夾とは両隣である。
輔とは輔弼することである。
ぶん分とは羅[ゴウ]計都が諸星を切ることである。
かい会とは諸星が一宮一度に集まることである。
いん引とは前にあることである。度数は遠い方がよい。地を得るものはよい。吉星に引従するのはよく、凶星に引従するのは悪い。
じゅう従とは後にあることである。度数は近い方がよい。後ろが前を生ずるのがよい。例えば、木火引従なら、火星が前で木星が後ろの方がよい。
せつ截とは羅[ゴウ]計都が遮りとめることである。あるは、諸星を東南で遮って昼生まれであること、あるは星の集まりを西北で遮って夜生まれであること。あるいは羅計が文星を東に武星を西に分截出することである。
ろう漏とは吉星を截出することである。または昼生まれで日、木、土、水、紫気、計都が陽宮陽度であるとき、夜生まれで月、火、羅[ゴウ]、金が陰宮陰度にあることである。
しゅ守とは身宮、命宮に星があることをいう。その星によって貴賎吉凶を判断する。
岐とは分け隔てることである。例えば尾2度が卯にあり尾3度は寅になるが(書かれた当時の話)これを隔宮同度岐界という。(宮は十二宮位、度は二十八宿のこと)また子宮には虚宿と危宿の境があるが、これも岐界という。