ジェイムス・スペイダー/James Spader
1960年2月7日生まれ

フィルモグラフィ・バイオグラフィはここ 参照。日本語サイトはCLUB J.S があり、ここはジェイムス・スペイダー初心者のための映画紹介があって大変参考になります。 彼の出演作が独自の分析をされて分類されており、美しさを堪能するためのコース1、悪役や癖の ある役を堪能するコース2に分けて解説されています。解説文も面白く、わたしは画面の前でツボにはまり、 なかなか笑いが収まらなかったです。 まずはコース1からお勧め。でもきっと彼の退廃の魅力はコース2まで進めさせることでしょう。

ジェイムス・スペイダーに始めてであったのは「クラッシュ」。衝撃的な出会いだったといえましょう。 「なんだなんだ、この甘ったるいマスクは」と最初はその甘すぎる美貌がどこか「奇麗なだけの男」 っぽく見えて敬遠がちでした。最近の俳優さんは癖があったり、ちょっと小汚いワイルドなほうが もてはやされているので、この正統派美男子にはちょっと抵抗があったのかもしれません。

でもでも見ているうちに彼の目の中にすごくすさんだ退廃の匂いがすることに気がつきました。 投げやりな態度といい、やる気のない口調。どこかかすれがちな目線。 すべてが少しづつ堕落している。彼のその姿があまりにもクローネンバーグの世界観と会っていました。

気になった私は「セックスと嘘のビデオテープ」を見てみると、そこに出ているジェイムス・スペイダーは あまりに美しく、さりげない笑顔が本物くさくて「こういう男に惚れるのはお子様よ」と思いつつ、 めいっぱい惚れてしまったのでした。美しく写るように撮られているのですが、あまりにも綺麗。 変なアングルとか変な顔は一瞬たりともありません。でも最初に感じた堕落と退廃の香りは健在でした。

後日「ジェイムス・スペイダーは『スターゲート』の学者だよ」と聞かされ、うそ!!と思って 「スターゲート」をもう一度見直してみるとやっぱ彼でした。 「あら?野暮ったいぢゃん」と思ったもののその時にはすっかり虜になっているため もうなんでもいい。持ち前の美貌をわざと殺した役どころで「美貌だけでなくアクションもおっけー」 な俳優さんとしてインプットされました。

甘ったるい恋愛物として「私が絶対見ないだろう映画」のベスト1にあった「僕の美しい人だから」まで見てしまい、 スーザン・サランドンの脇毛に驚き、ジェイムス・スペイダーの美しさに改めて感動しました。 「ここいう映画も案外いいぢゃん」と私の映画観まで変えようとしています。

決して美しいだけの人ではありません。王子様的な美貌はかえってマイナスなぐらいの 枯れた雰囲気のある俳優さんだと思うです。是非是非私同様食わず嫌いをしている方がいたら お試しください。