ホームページ
MOMENT TO MOMENT
V字踏切
2006年1月27日17時20分 西池袋

西池袋に面白い踏切がある。 線路際に交差点があって、1つの道路が線路を横断している踏切は珍しくもないが、この踏切はちょっと違う。 2つの道路がほぼ90度で交差する直前、V字状にそれぞれ45度で斜めに線路を横切っているのだ。 交差点は線路を渡ったすぐそばにある。 当然ながら、2つの踏切には同時に開閉する遮断機が2セット分備わるが、警報機は片側が共用されて計3機しかない。 西武池袋線の電車が池袋駅を発車して3番目と4番目に通過する踏切で、車窓から見ていては特徴のある形にまず気づかない。

1950年代に米軍が撮影した航空写真を見ると、興味深いことが解った。 このV字踏切のすぐ西隣にある踏切も、以前は同様の形をしていたのである。 現在では、池袋側で2つの道路が角を落として連結され、1つの踏切として線路を越えている。 踏切部の道路幅が広いことからも改修されたことが解る。 西池袋2丁目はJR池袋駅西口の延長上にあり、終戦後しばらくの間は、闇市バラックの面影が残っていた住宅密集地。 現在はマンション建設の増加が見られるものの、幅の狭い道路や古い路地がそのまま残るレトロな地帯だ。

遮断機の下りた目白側の交差点に立つと、土地に不慣れな人は、さてどちらの踏切を渡ろうかと迷うことになる。 生活道路とする地元の人はそんなことは考えないのだろうが、電車通過を待つ間に鳴り響く警報機の音が不安感をあおり立てると、道路と共に頭の思考も遮断される。 「早く渡りたい」という気持ちが先に出て焦る。 この踏切では、線路を渡る前に目的地の方向を決断しなければならないのだ。 後続電車が接近する朝夕の増発ダイヤ時など、通過待ち時間が長くなると、さらに人生の岐路選択を迫られているような気がする。



data
camera : Voigtländer BESSA-L
lens : Super Wide-Heliar
         15mm F4.5
exposure : F8 , 1 sec.
film sensitivity : ISO 100

東京上空に飛行船 紅い飛行機雲
このページのトップ インデックス

updated : March 8, 2006
released : February 18, 2006

無断で転載・複製することを禁じます.