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Panoramic Photography

35mm一眼レフカメラで撮影(100-300mmズームレンズ)
Feeling of Happiness


6.パノラマカメラは要らない

パノラマカメラもパノラマ切換付きカメラも使わないで
普通のカメラでパノラマ写真を撮ってみませんか。


あらためて「パノラマサイズ」とは?
仮想フレーミングでパノラマ写真を撮る
望遠レンズで撮る「テレフォト・パノラマ」
クロップして「パノラマサイズ」に仕上げる
自由に撮ることが写真の楽しみ




 あらためて「パノラマサイズ」とは?

35mmフィルム画面の大きさ
35mm Film Size
パノラマ切換付き35mmカメラは、35mmフィルム標準画面のフルサイズ(タテ24mm×ヨコ36mm)とパノラマサイズ(タテ13mm×ヨコ36mm)を切換えて撮影できるようになっています。 したがって、「パノラマサイズ」とはフルサイズ画面の上下をカットしただけで特に広い範囲が写るわけではありません。 サービスプリントをタテヨコ比1:2.85(タテ89mm×ヨコ254mm)のパノラマプリントに仕上げるのが特長です。
この「パノラマサイズ」の原理を知ってしまうと、特にパノラマ切換付きカメラでなくてもパノラマ写真が撮れるということに気づきます。 もちろん、クラシックな35mmカメラで撮った写真でも、パノラマプリントに仕上げれば画面の中央部が「パノラマサイズ」にクロップ(切り取る)されたパノラマ写真になります。 これらの35mm普通カメラで写したフルサイズ画面のフィルムは、ほとんどの写真店でパノラマプリントとしての焼き増しを受け付けています。



 仮想フレーミングでパノラマ写真を撮る

35mm一眼レフカメラで撮影(24mm超広角レンズ使用)
Anchor in Port; Harumi, Tokyo
パノラマ切換付きカメラや最新のAPSカメラがなくても、まずは手持ちの普通カメラを利用して「パノラマサイズ」の写真を撮ってみませんか。 一般的な35mmコンパクトカメラの場合、レンズ焦点距離は35〜40mmでそれほど広い範囲は写りませんが、歪みなどのクセはあまりなく風景や人物の撮影に万能的な準広角レンズが使われています。
ファインダーでパノラマサイズ
に仮想フレーミング
Framing Area
もちろん、普通カメラのファインダー視野枠はフルサイズのままなので、「パノラマサイズ」としてのフレーミング(画面の枠取り)を考えて撮影しないと、パノラマプリントに仕上げたときに後悔します。 この仮想フレーミングの目安としては、ファインダー視野枠のタテを5分割した場合、中央部の3が「パノラマサイズ」のタテ方向の撮影範囲になります。 ヨコ方向の撮影範囲はフルサイズと同じですが、かなり狭い横長サイズになるので注意して撮影しましょう。
「パノラマサイズ」では、撮影するときにカメラが傾かないように水平に構えて注意深くフレーミングすることも大切です。 極端な横長サイズ画面のため、水平線や地平線が入る風景撮影などでは画像の傾きが目立ち不安定な写真になりやすいのです。 特に人物撮影では、パノラマプリントに仕上げたとき、写された人の顔が画面からはみ出さないように注意しないと、あとで恨まれます。



 望遠レンズで撮る「テレフォト・パノラマ」

本来、パノラマ写真とは超広角レンズを使用して広い範囲を写したものですが、「パノラマサイズ」で撮影する35mmカメラが登場してから、単にタテヨコ比の大きな横長写真もパノラマ写真のカテゴリーに入るようになりました。 この場合、観賞する写真のサイズがパノラマ写真の要素であり、写る範囲を決めている撮影レンズの焦点距離には無関係であることを示しています。

人の視野は横方向に広く、横長の映像を自然に受け入れることができます。 タテヨコ比9:16の横長画面のワイドTVやハイビジョンTVに人気がある理由の一つがここにあります。 さらに大きなタテヨコ比のパノラマプリントでは、特に広い範囲が写っていなくても、映画のワイドスクリーンを見るような「横長効果」によって迫力ある臨場感が味わえるのです。

35mm一眼レフカメラで撮影(100-300mmズームレンズ使用)
Smile Kindly
レンズ交換のできる35mm一眼レフカメラや、高倍率ズームレンズの付いた35mmコンパクトカメラを使用して、思い切って望遠レンズを使ったパノラマ写真(?)を撮ってみてはどうでしょうか。 望遠レンズにより被写体を手前に引き寄せるだけでなく、「テレフォトパノラマ」の写真は画面上下に写る余分なものを切り捨てることにより、主題をさらに強調することができるのです。 絞り優先のオート露出やマニュアル絞りが使えるカメラでは、レンズの絞りを開放に近い値にセットして、背景を効果的にぼかして作画すると印象深い写真が得られます。



 クロップして「パノラマサイズ」に仕上げる

フィルムスキャナーでデジタル化した画像ファイルやフォトCDのデジタルフォトでは、フォトレタッチソフトを使用して自由に画像を加工することができます。 フルサイズ画像をクロップすることにより、思い切り横長の「パノラマサイズ」に加工してみましょう。 画面の上下を切り取るだけですが、まったく新しいイメージの写真に生まれ変わります。

35mmフルサイズ画像をクロップ
Cropping
35mm一眼レフカメラで撮影(35-105mmズームレンズ使用)
Ready to Sail; Takeshiba, Tokyo

印画紙に引き伸ばすプリントでは、「手焼きプリント」でも自分で暗室作業をしない限り、画面のクロップ範囲はなかなか指定した通りには仕上がりません。 もちろん、オートプリンターで処理するパノラマプリントでは、画面中央部以外のクロップは不可能です。 デジタルフォトの場合は、ディスプレイを見ながら画面の好きな範囲をクロップして画像を加工することができます。 気に入らなければ、何度でもやり直せばいいのです。

加工元のフルサイズ画像は、なるべく撮影時に「パノラマサイズ」として仮想フレーミングしたものが望ましいのです。 なぜなら、写真は作品としての価値がフレーミングしたときに決まってしまうからです。 写真を観賞するときの感動は、撮影した通りに映像が再現された場合にいちばん大きいものです。 しかし、フィルム現像後には予想しなかったものが写っていたりして、クロップしようとする範囲が撮影時の好みと変わってしまうこともあります。 自分で自由に加工できるのがデジタルフォトの強みですから、最終的に感じた気持ち通りのパノラマ写真に仕上げるのがいちばんかと思います。




 自由に撮ることが写真の楽しみ

35mm一眼レフカメラで撮影(50mm標準レンズ使用)
A Red Fence; Gion, Kyoto
「パノラマサイズ」のカメラが発売された当初は、横長画面サイズというアイデアの斬新さよりも、フィルム面積の無駄使いとか「正統派パノラマ写真」の品位を落とすなどの否定的意見が多かったものです。 その後7年経ってAPSカメラにも「パノラマサイズ」の思想が受け継がれ、パノラマプリントも今ではすっかり市場に定着しています。 使い捨てカメラ(レンズ付きフィルム)にもパノラマ切換付きタイプが登場しており(初のパノラマサイズカメラは使い捨てカメラでした)、気軽にパノラマ写真が写せる時代になりました。

写真を形式にとらわれず自由に撮ることは最高に楽しいものです。 パノラマカメラやパノラマ切換付きカメラがなくても、「パノラマサイズ」のパノラマ写真は普通カメラで写せるので、ぜひ試してみてください。 プリント仕上げの注文ではパノラマプリントの指定を忘れずに。




updated : July 15, 2001
released : May 18, 1997

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インデックス・ページ
5.パノラマ写真を仕上げる
7.パノラマカメラはどのように写るか