バラ
どこかの地下。
うす暗いホールの真ん中に、
ひつぎのような祭壇。
スポットライトの弱い光のもと、
バラがうかびあがっている。
よく見ると、
それは祭壇に横たわった女の背中。
やがて雨がふりだし、
女の裸もぬれていく。
舞台はどんどん水びたしになり、
池のようになると、
どこからか拍手がしずかに
わきおこった。
計画