展覧会
閉店した店のマネキンのように
白い格好をした人々が
長い列を作っている。
地下のうすぐらい回廊の先に、
遺跡のような入り口がある。
たくさんのヘビがぶら下がるその向こうに、
明るい部屋がある。
顔を削りとられた肖像画が、はてしなく
つづいている。
ヤンセンの「フュリス」がかけられた部屋に
やっとたどりついた。
監視人が、ひどく悲しげな顔で言う。
「おそすぎましたよ」