前口上
道化による前口上。

「このなぞなぞには、答えがありません。
あなたは、王であり、また旅人。
ただ、そこかしこにある
『言葉』をたどっていくだけ。

出口はめったにありません。
そもそも出口に意味はありませんので。

つまりは『不在』、
そして『未知』。

歩きくたびれたころには、
なにやら自分を閉じこめた
一幅の絵ができあがってるという寸法。

幕引きなき差延の舞台に
帰り道はありません」

めざすは常に変容しつづける
言葉の迷宮。

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