家の壁にからまる蔦は

時のうつろいをはらんで

化石のように見える。

窓は開け放たれたままで、

風の中にもわずかに人の気配がにじむ。

ひかえめに配された敷石が、

訪れる者を家へとさそう。

 

部屋