今週のフリートーク
今週のフリートーク(97年8月4週)
走破タイム
とにかくこの夏、新潟と小倉ではレコードを含む速い時計のレースが続出である。さすがに小倉は九州地方の大雨の関係でこのところやや時計がかかりだしているが、新潟は依然として高速馬場である。レコードがでるにせよ、それが実力のあるオープン馬によってなされたものなら納得できる。先日の札幌の開幕週、札幌日経オープンでは、上がり馬のナリタプロテクターが芝1800mのレコードタイム(1分46秒7)をたたき出した。ところが、同じ日新潟競馬の8レース、4歳上500万下の芝1000mというレコードとは無縁のような平場のレースで、途方もないレコードが飛び出した。中館騎手を鞍上に好スタートから他馬を引き離してゴールに飛び込んだエクセレントモア。その勝ち時計はなんと55秒9。新潟芝1000mのレコードどころかJRAレコードまで更新してしまった。6月にデビューしたばかりで1勝しかしていない4歳馬がである。
新潟では開幕週にも準オープンの日本海ステークスでもメジロスティードが1分59秒2のレコードを出したが、準オープンでそこそこ力があるクラスであり、開幕週で絶好の馬場であったことを考えればさして驚くことはないだろう。ところが、この55秒9を出したレースは連続2開催目の2周目、すなわちこの夏6週目である。開催終盤でレコードが出るケースなど、まずG1など重賞レースにほぼ限られるのだが、500万下でこのタイムが出てしまう今の新潟は相当な高速馬場ということになる。
先日陸上の世界選手権が行われて、トラック競技での世界記録への挑戦が話題になったが、陸上競技とは違って、競馬は走破タイムで競走馬の価値観が決まるものではない。競馬場ごとに条件が大きく異なるからだ。持ち時計があるとよく言うが、それはその馬が強いというより、速い時計への適応性があるということの意味合いが強い。同じ2000mでも新潟で1分59秒2で走ったメジロスティードが、札幌で2分00秒2で走ったエアグルーヴより強いなどとは言えるわけがない。2000mを1分58秒で走ったからといっても着外だったら何の意味も無い。
走破タイムのレコードを記録しておくのは構わないと思うが、レコードが1開催に2度も3度も出るのは考え物だ。ある競馬場ではオープン馬がやっと出せるタイムを別の競馬場では500万下でもでるというのはすごい話だ。
今回の55秒9は、同じJRAレコードである1989年ジャパンカップの2分22秒2(2400m、ホーリックス)、1997年春の天皇賞の3分14秒4(3200m、マヤノトップガン)と並べられる!?。でも出てしまったものは仕方ないか・・。
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