今週のフリートーク(98年2月2週)


統一G1(2)

先週の続きで統一G1の話である。先週は川崎記念を例にとり地方での統一重賞について述べたが、今回は中央での統一重賞を考えてみる。
そもそも中央競馬におけるダートレースは芝コース保護のためにスタートした。そんなわけでダートのレースは芝のレースより決して高く評価されることはなく、「ダート馬」という呼び名もダートが強い、ではなく芝で走れないことに対する揶揄の意味合いが強かったように思う。
そんなわけで競馬場のダートコースも芝コースの内側に作られ、距離設定も1000〜1200mの短距離と1700〜1800mの中距離の2種類のみというのがほとんど。しかもポケットがないから直線を長くとるためにはスタート後しばらく芝コースを走らなければならない。コースの外側ほど芝を走る距離が長くなるため、競馬場によって枠順の内外によって有利になったり不利になったりする。これはいただけない。

その「いただけない」コースの一つ、東京のダート1600mで中央での唯一の統一G1フェブラリーステークスが行われる。このレース、前身の「フェブラリーハンデ」の時代から一貫して1600mで行われてきたこともあるが、格だけG1になったが中身が伴っていない気がする。
まず距離、というよりコースである。真のダート日本一を決めようと思うならばスタートしてから芝の上を10秒近くも走らなければならないコースはどう考えてもふさわしくない。東京のダートは1600mだけじゃない。1400mか2100mにすべきだろう。
ただあくまで施行時期を2月のこの時期にこだわるなら1400mにした方がいい。同じ時期に統一G1の2000mの川崎記念があるからだ。

2つ目は日程だが、今年フェブラリーステークスを2月中旬の開催最終週から開幕週へ日程を繰り上げたのは、ダートレースの世界最高峰ドバイワールドカップへの最終登録締め切りの2月4日以前にレースを持ってきたかったからに他ならない。
要するにドバイへの代表を決めるレースを中央でやりたかったということだ。昨年はドバイを目指すホクトベガが川崎記念を勝ち代表の座を手中にした後、日程的に厳しいフェブラリーSをパスしたが、JRAとしてはおもしろくなかったらしい。
その結果、川崎記念とわずか中3日のニアミスを起こすことになった。ドバイへ日本から2頭も3頭も行くわけでもないのだから代表選考レースは1つでいい。第一双方の勝ち馬が代表の座を主張したらもめるだけだ。

3つ目はレース名称である。前身レースの流れを汲むにしろ「フェブラリーステークス」というのはいかにも間に合わせというか、ひねりがない。英語月名に「ステークス」をつけただけのレース名はせいぜいオープン特別までにしてもらいたい。だいたい今年の1回東京2日目は2月1日でギリギリ「フェブラリーS」ができたが、来年はどうするのか。来年のドバイWCの最終選考締め切り日が仮に今年と同じ2月4日だとすると、もう締め切り前の2月にフェブラリーSは組めない。それでも強引に1月に持ってくるのか。

こんなわけでフェブラリーSとドバイをリンクさせるのは無理がある。ドバイへの代表選考はスッパリと川崎記念に譲って、ここは距離を1400mにしてダート短距離日本一を決めるレースにした方がいい。地方では短距離の大レースが少ないしちょうどいい。
あとは名前をもう少しG1らしいものに変えるべきだろう。

他の中央での統一重賞はだいぶ充実してきたが、距離別、世代別、牡牝別とレース体系が多岐に分かれる中で中央でのダートG1がたった1レースではさびしい。
古馬に関しては地方の統一G1が充実してるのだが、3歳、4歳春までついてはまだまだダートの重賞は未整備である。ここらで朝日杯3歳ステークスやNHKマイルカップのダート版のような番組が組まれてもいいかと思う。重賞どころか中央では今の時点で4歳のオープン馬はもうダートでは出られるレースがなかったはずだ。
これは芝のクラシックレースが重視されてきたがためのことだろうが、そろそろ4歳春のダート路線も整備する必要があるのではないか。もちろん将来的には4歳春のダートの頂点を決める統一G1が組まれることが望ましいだろう。


[次週へ] [前週へ] [戻る]