タバタちゃんのページ
ある日のこと、ブリンク号で明治通りを走っていたら車道の中央あたりに
何か動物のぬいぐるみらしき物を発見しました。
注意深くやり過ごすと、はっきりとは分からなかったのですが、
やはりぬいぐるみのようでした。このままではトラックにつぶされ、雨に濡れ、
ボロ布になってしまいます。Uターン禁止なので脇道に入り、方向を変えて、
ぬいぐるみの所に戻りました。
ブリンク号を止めて、反対側の車線にいるぬいぐるみを見ると、
それはカンガルーのぬいぐるみでした。
早く拾いたいものの、なかなか車が途切れません。幸い、どの車もぬいぐるみに
気付いて除けてくれたので、目の前で轢かれることはありませんでした。
やっと拾い上げると、お腹の袋に赤ちゃんを入れたカンガルーで、すでに
何度か轢かれたらしく、タイヤの痕がついていたり、目が無くなっていました。
でもこの位の怪我なら充分元気になれると確信できたし、
連れて帰れる喜びと安心感は本当に大きいものでした。
嬉しくてどこを走っているのか分からない程舞い上がっていました。
家に帰り、さっそくお風呂に入れ、汚れを落とし、形を整えて、
ドリーちゃんと挨拶し、乾くのを待ちました。
お母さんも大層喜んで、すぐに目と鼻を付けてくれました。
名前も母さんカンガルーがタバタちゃんで、赤ちゃんはシンちゃんになりました。
今では元気にみんなと過ごしています。
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