毎日といって良い程使うコンピューター。仕事で使うのであれば、性能やコストパフォーマンスが最重要視されてしかるべきですが、趣味やプライベートで使うのであれば、そこに「モノとしての魅力」を求めたくなるのが人情。しかし、最近の熾烈な販売競争の中で、どうもコストダウンの名目のもと、この「モノとしての魅力」がばっさりと切捨てられてしまっているのは、何とも残念です。
そんな状況の中で、非常に興味深いコンセプトを持つ製品だったのが、このolivetti製サブノートPC、"QUADERNO33"(クアデルノ33)。プロダクト・デザインを、イタリアの建築家でありデザイナーでもあるマリオ・ベリーニが手掛けたという、モノとしての魅力溢れるPCです。CPUの非力さが、何とも惜しまれますが、本体ケースのメカニカルな質感や、専用の革製ケースに至るまで、デザイナーのこだわりが感じられて、嬉しくなってしまいます。実際、キーボード右上に付けられたトラックボールは、本体側面右上の角にもう一つのクリックボタンがあり、素晴らしい使い心地です。
やはり、こんなこだわりを持つPCが、もっと出て来て欲しいですね。できれば、ベリーニ氏にはもう一度PCデザインにチャレンジしてもらいたいものです。 |