ティガの温室・分館

The "KAIJYU" ILLUSTRATED

ザ・カイジュウ・イラストレーテッド


【ガーディー】 Episode#44

 さてさて、ガーディー君ですが、狛犬怪獣って事と、基本的に善玉っていう事からか、かなり正統派の日本怪獣に仕上がってます。全体に第一次怪獣ブーム(1966〜1968頃)の雰囲気を強く感じますね。こういう感じってホント久しぶりです。ガーディーのデザインに関しては、何か忘れかけてた意識をひっぱたかれた様な感じがしました。たまにはこんなデザインの怪獣もいいですね。

 一応顔なんかは狛犬を意識してるみたいなんですが、全体としては中国とか日本の古代伝承なんかに登場する海亀の感じですね。非常にオリエンタルな雰囲気です。

 プロポーション的には尻尾が意外に長いのが印象的ですね。「ティガ」の怪獣って全般に尻尾が短いんですが、ガーディーはティガ怪獣では最長ではないかと思える程の長さ。ただ、エピソード内でそういう特徴的な部分の描写がなかったのは、ちょっと勿体ないですね。ころがった時に初めて分かるってのはね…

 でもカラータイマーのついてる怪獣ってのは、実用上かなり問題が(いやはや…)。あんまり俊敏でもなさそうなんで、エネルギーが切れてきても、うまく対処できないんじゃないかな?演出上もそれほどタイマーの有無って関係なさそうだったんで、ない方が良かった気も…でも、ガーディーは子犬のアルミくんの変身だから、まさに「30年目のウルトラマンにはウルトラワンという味方がいる」っていうサン・マイクロのコピーになる訳ですね(いやはや…)。

 造形的には水準作っていう感じですね。体表の表現なんかはもう一捻り、タッチの変化が欲しい気もしますが。でもこの時期、造形班は思いっきり火ィ吹いてそうで、ちょっと同情モード。